一年間お世話になった愛車を綺麗に!洗車のポイント その1:ボディ編

大掃除シーズンとなる年末、「せっかくだから、愛車もいつも以上に綺麗にして新年を迎えたい!」と思う方も多いのではないでしょうか? そこで、カーケアのパイオニアであるシュアラスターさんに洗車のポイントをお聞きしてきましたので、2回にわたってご紹介します。今回は「ボディ編」です。

洗車の基本は「力を入れない」&「上から下に」

始めに行うのは「水洗い」。単に水をかけて汚れを落とすだけではなく、水シミの原因となる水の早期蒸発を防ぐため、ボンネット周りなどの暖かい部分を冷やす目的もあります。

ひと通り水洗いをしたあとは、「シャンプー洗い」です。このとき、必ず自動車用のシャンプーを使用しましょう。「泡立ちのよいカーシャンプーで、クリーミーな泡を作って洗うのがもっとも望ましい」とのこと。泡立ちのよさが大切とはいえ、シャンプーの濃度が濃ければいいわけではなく、ボトルに記載されている配分量をしっかりと守ることが大切だそうです。

泡ができたら、スポンジに泡を付けていよいよ洗浄となりますが、ここでひとつ大事な注意が。「愛車を綺麗にしたい!」という気持ちから、力を入れてゴシゴシ洗ってしまいがちですが、これは洗車キズの原因となるのでNG。

スポンジを往復させず、水洗いで取ることができなかった汚れを浮かすようなイメージで一方向に、ボディラインに沿って撫でるようにスポンジを動かすのがポイントです。また、洗う順番は「上から下へ」が基本。ルーフから始めて、汚れを下に落としていくようなイメージで進めるといいそうです。また、洗い残しになりがちなライト周りの凹凸やバンパー開口部も、しっかりと洗いましょう。シャンプー洗いで取ることができない頑固な汚れは、あとでご紹介する鉄粉除去と水あか落としで綺麗にします。

「すすぎ」は、シャンプーが乾いてしまう前に素早く行いましょう。またシャンプーが残りがちな、ボディラインがくぼんでいる部分などは、重点的にすすぎをして、シャンプーが残らないように。

最後は「拭き上げ」です。拭き上げには、吸水クロスを使用するのがベスト。拭き上げも力を入れず、一方向にクロスを移動させましょう。エンブレムなどの細かな凹凸部分は、クロスを置くだけで自然にクロスが吸水してくれます。

ここまで水洗いから拭き上げまでをご紹介しましたが、どの工程にも共通しているのは「力を入れない」こと、そして「上から下に作業をする」こと。このふたつを守ることで洗車キズが付くリスクを最小限にし、ボディ上部から下部まで綺麗に汚れを洗い流すことができます。

大掃除だからひと手間加えよう!「鉄粉除去&水あか落とし」

普段の洗車なら「シャンプー洗いをして終わり!」という人も多いかもしれません。でも、年末の大掃除(大洗車?)は、もうひと手間加えてみましょう。目には見えにくいですが、屋外を走行しているクルマには多くの「鉄粉」が塗装面に付着しています。この鉄粉は、車用のネンドクリーナーを使うことで除去することが可能です。

鉄粉除去に使うネンドクリーナーは、クルマの状態によって種類を選びます。シュアラスターのネンドクリーナーの場合、年式が新しいクルマやコーティングを施してあるクルマは緑色のソフトタイプを、それ以外の車は黄色の通常タイプを選ぶといいそう。

鉄粉が塗装面に付着しているかどうかは、ネンドクリーナーに付属するフィルムを通して確認すると、素手で触るよりも確実に細かな凹凸を感じることができます。付属のフィルムでなくても、お菓子やタバコのフィルムでも代用可能です。

ネンドを練り込んで柔らかくしたら手のひらサイズに広げ、厚さ1㎝程にします。ボディに水をかけながら、30㎝四方程の範囲を縦横に滑らせて、鉄粉を取っていきます。作業を続けていくと、ネンドの表面に鉄粉がついて、黒や茶色に汚れてきます。汚れてきたら汚れた面を折り込み、常に綺麗な面で作業をしましょう。ネンドでの鉄粉除去が終わったら、ボディに浮き出た鉄粉をしっかりとすすいで、拭き上げます。

続いては「水あか落とし」です。水あか落としには専用のクリーナーを使用します。専用と言っても、一般的なカー用品店で入手することが可能です。下地処理用のクリーナーを使用することで、水分が蒸発する際についた水アカなどが除去できます。スポンジ(シュアラスター製品の場合はクリーナーに付属)に液剤を適量乗せ、ネンドクリーナーと同じように30㎝四方の範囲で縦横にスポンジを動かします。ほかの工程と比べ、こちらは少しですが力を入れるのがポイントとのこと。液剤が乾き始めたら、綺麗なファイバークロスなどで拭き上げます。

最後の仕上げ「ワックスがけ!」

下地処理ができたら、ワックスをかけて保護と艶出しを行います。今回は、シュアラスターのワックスの中でも最高品質のカルナバ蝋を使用したマスターワークスシリーズのワックスを使用しました。さまざまなコーティング剤が販売されていますが、艶出しには固形ワックスがいいそうです。

ワックス用スポンジをワックスの上に置き、90度ほど回転させ、スポンジにワックスをつけます。ワックス用のスポンジが乾燥して固まっている場合は、水に濡らして絞ればOK。50㎝四方に、ワックスをスタンプするようにボディに付着させたあと、薄く均一に伸ばすようなイメージで縦横に塗っていきます。

ライト類やウォッシャーノズルなど、塗装がされていない部分にワックスが付着しないよう注意。ボディ全体をいっぺんにワックスがけするのでなく、部分ごとに分けて行うと施工忘れがなく美しく仕上がります。ワックスをかけ終えたら、乾く前に、ワックスふき取りクロスで拭き上げましょう。

用途に合った用品と使用方法を

ここまでやれば、愛車がピカピカになること間違いなし! 洗車で重要なのは用途に合った用品を正しく使うことはもちろん、ボディカラーによっても選ぶべき用品が異なることもあるので、購入前にしっかりと商品をチェックしてください。

「専用のスポンジやクロスをどう買い揃えればいいかわからない」という人もいるかと思いますが、今回の工程で紹介した用品は、基本的にカー用品店で購入可能です。またシュアラスターでは、洗車に必要な基本的な用品を詰め合わせたお得な「セット用品」も販売しているそうなので、まずはこうしたセットを購入してもいいかもしれません。次回は、今回の「ボディ編」に続き、「ホイール・ライト・内装編」をお届けします。

<取材協力>
SurLuster Lab(https://lab.surluster.jp/
SurLuster(https://www.surluster.jp/

(取材・文・写真:西川昇吾 編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]

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