76回目を数える中部エリアの定例イベント「カーくる 新舞子サンデー」
1~2月の日曜日は天候や気温に左右され、イベントには不向きなイメージがあります。しかし、そんなときにでも、降雪の少ない地域では、春夏シーズンと変わらずにカーイベントは開催されています。1月20日(日)に訪れた「新舞子サンデー(通称:まいこサン)」もそんなイベントのひとつでした。
自主的な集まりで始まった定期イベントを引き継ぐ
「新舞子サンデー」は、車好きが情報発信するポータルコミュニティ「カーくる」が主催する定期開催のイベントです。ここでいう定期開催とは年1回ではなく、年間を通して定期的に複数回開催されるということ。会場となる「新舞子マリンパーク」(愛知県知多市)が海開きを行う夏期の3ヶ月を除き、毎月開催されています。開催回数は取材に訪れた今回で、なんと76回目。最大500台が集まる、中部地方の定番イベントとなっているのです。
その源流は、中部地方では知られた月1イベントであった「おはよう三河湾(通称:おはみか)」に由来します。こちらのイベントは、三河湾スカイライン遠望峠PAの閉鎖に伴って消滅してしまいますが、「それならば!」とその意思を引き継ぐように「新舞子サンデー」が開催されるようなりました。ただし、その運営スタイルは、「カーくる」が主催すること、しっかりと管理運営された形をとっています。
集まり語りそして走り出す
新舞子サンデーは、特に「何かをする」というイベントではありません。カーくるも主催者ではありますが、開催告知と注意事項などを記載するのみにとどめています。
もともと「おはみか」というイベント自体が自然発生的なイベントであり、なんとはなくそこへ集まりクルマ談議に花を咲かせ、そのまま仲間たちとドライブに出かけたり、各々の休日に戻っていったりという集まりでした。
その精神を引き継いで「ほかの人が乗っているクルマに興味がある」「珍しいクルマを見てみたい」「クルマ好きの友人がほしい」「多くの人と情報交換がしたい」といった思いを叶える場所として、今も継続しているのです。
もちろん、参加車両も特に決まりはありません。国籍もジャンルも年代も問わず、どんなクルマでも参加が可能です。この日もさまざまなクルマが集まっていました。
国内未導入の新車から奇妙なカスタムカーまで
この日はあいにくの天候にも関わらず、周囲をうならせるようなクルマたちが多数見られました。ここからは中でも特に希少な、あるいはユニークなクルマをご紹介しましょう。
- 今ではあまり見かけなくなった、7代目トヨタ・カリーナ。その中でもこのクルマは、当時から珍しかったGTというスポーツグレードだ。4AG型エンジンを搭載し、6速MTも設定された
- 見慣れないNISMO仕様の日産車。実は「セントラ」というサニーの後継車で、北米からの逆輸入だそう。もちろん国内未導入モデルだ
- かわいらしい顔に変更されたミニ。でも、よく見てみてほしい。なにかがおかしくないだろうか? 実はこれ、「ミニミニ」というミニをさらに切り詰めた2人乗りのクルマ。ルーフに見える「ぜんまい」で本当に動いていそう
- ミニミニと同じような、ショートボディスタイルのこちらは「トヨタiQ」。でも、よく見てみれば北米向け「サイオン」ブランドのエンブレムが装着されているなど、こだわりたっぷり
- 同じくトヨタのクルマでは、こんな希少なモデルも。これは2013年に発売された「シャア専用オーリス」。トヨタとジオン公国を代表する重機メーカー・ジオニック社との技術提携により「ジオニックトヨタ」から発売された、という設定だった
- 「ルノー・アヴァンタイム」は、一見ミニバンのように見えるが、2ドア4人乗りのクーペなのだそう。日本にはわずか200台余りが販売されただけという希少車だが、このクルマは名古屋のスパイスレンタカーさんで貸し出しをしているレンタカーだと聞いて二度驚き
- こちらの競技仕様の「シトロエンDS3」は、新城ラリーのPRで来られたそう。このクルマはレプリカだそうですが、これと同様の仕様のラリーカーは優勝経験もあるという
知多半島を中心としたドライブの出発地点として
新舞子サンデーは、早朝7時からお昼ごろまでのイベントとして行われていますが、自由集合自由解散のイベント。そのままワインディングへと繰り出す者、連れ立って知多半島を中心とした名古屋メシのランチにと向かう者とさまざまで、どなたもクルマとクルマのある暮らしを楽しまれているように感じました。
このレポートを読まれて「しまった! こんな集まりがあるのなら行けばよかった」と思われたあなた、ご安心ください。来月もしっかりとあるのですから、すぐにまた次が訪れますよ!
▼カーくる新舞子サンデー
URL:https://carcle.jp/UserBlog?UserID=2226
(取材・文・写真:きもだこよし 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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