新型スープラから80年代のスターレットまで！「静岡ホビーショー2019」をレポート

今年も模型・ラジコン・ミニカー業界の一大イベント「第58回静岡ホビーショー」が、静岡県静岡市の「ツインメッセ静岡」で、5月8日（水）～12日（日）までの5日間（8日は小中高生招待日、9・10日は業者招待日）にわたって開催されました。令和に元号が変わって初となる同イベントで、注目を集めていたクルマ関連の製品を紹介します。

今回、なんといっても目をひいたのが、タミヤのブースで実車と並べて展示されていた「GR スープラ」を再現したラジコンカーです。17年ぶりに復活を果たした新型スープラの国内発売日は、5月17日（火）。ホビーショー開催時は、まだ発売前です。

発売前のクルマを元にした製品が、これほど高い再現度で登場するのは珍しいこと。最近、模型メーカーでは、自動車メーカーとのコラボ企画も多く、そのあたりがこういった早い商品展開に関係しているのかもしれません。

2018年を「イノベーション元年」と位置づけて以降、これまで主力商品だった航空系モデルにとらわれない製品展開をしているハセガワでは今回、重点製品として「トヨタスターレットEP71ターボS（3ドア）後期型」を公開していました。

このEP71スターレットは1980年代のクルマですが、この年代のクルマを製品化するのには大きな狙いがあるそうで、同社の担当者は「今50代後半から60代の方が若いときに乗っていたのが、この時代のクルマで、今も愛着を感じている方がたくさんいらっしゃいます」と話してくれました。この年代のクルマを今も乗り続けている人は多いそうで、自動車部品メーカーが新たにパーツを生産していることもあるとか。それだけ根強い人気があるため、プラモデルを求めている愛好家も多いそうです。

青島文化教材社（アオシマ）では、今回も数多くの新製品を展示していました。広報担当者のイチオシは、接着剤や塗装が不要の「ザ・スナップキット」シリーズの新製品、「スズキ・ジムニー」。

実車でも人気の新型ジムニー。アオシマではすでにカプセルトイでも製品化して、大きな反響を得ており「ファンが多いクルマなので、今回の製品も注目されて欲しいです」と話していました。この製品の発売は、10月になるそうです。新型ジムニー関しては、ほかのメーカーでもミニカーやラジコンの発表が目立ちました。

ラジコンやミニカーを扱う京商は「童夢 零」のレジン製のミニカーが注目を集めていました。限定700台の販売で、ドアなどの開閉ギミックはないとのことですが、3Dスキャンにより幻のスーパーカーと呼ばれた同車の細部まで再現されています。

そのほか、サンリッチジャパンが「1/43 ベントレー コンチネンタル GT3」を公開していました。実はベントレーが、ミニカー化されるのは珍しいこと。同社の担当者は、ベントレーの魅力を「大きく武骨なイメージがありつつも、曲線が美しいところと」と話していました。

今年の静岡ホビーショーでは、初めての試みとして地元の小中高生を招待する日が設けられました。各メーカーのスタッフさんにその話を聞くと「プラモデル製作教室を開いたのですが、女子中学生がたくさんきてくれて、引率の先生までクルマのプラモデルを楽しそうに作っていて驚きました」「こんなに子どもたちが会場に来たのは初めてかもしれません。当日まで子どもたちはキャラクター系の製品にしか興味ないのかと思っていましたが、楽しそうにラジコンを動かしていましたね」などの感想が。今後もこの小中高生の招待日が続いて、子どもたちがプラモデルやラジコン、そしてクルマに触れる機会が増えればうれしいですね。

（取材・文・写真：斎藤雅道　編集：木谷宗義＋ノオト）

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静岡ホビーショー
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[ガズー編集部]