スターレットとサニーだけのレースも!昭和のクルマが全開で走った「JCCA筑波ミーティングサマー」
7月7日(日)、茨城県の筑波サーキットにて、日本クラシックカー協会(JCCA)主催による「筑波ミーティングサマー」が開催。雨空の中、多くのクラシックカーが元気にサーキットを走り回りました。
「JCCA筑波ミーティングサマー」はどんなイベントなのか?
「筑波ミーティングサマー」は、JCCAが主催するレースイベントのひとつ。ほかにも「富士ジャンボリー」「筑波ミーティングエンデュランス」というレースがあり、どれもレースレギュレーションは共通。獲得した総合ポイントにより年間チャンピオンが決定します。
レースに参加できる車両は、主に1960年代から1970年代にかけて生産されたクルマです。年代と車格、改造の度合いによりPクラス、Fクラス、Sクラス、TSクラス、ヒストリックフォーミュラクラス、FLクラスと6つのクラスに大別され、さらにより公平を期すため、各クラス内で排気量別にクラスが分けられます。
また「レースに出るほどではないけれど、同じ年代のクルマとサーキットを走りたい」というJCCA会員に向けて、走行会も行われます。
昭和時代のサーキットの光景がよみがえる
当日は雨が強くなったり弱くなったりと、生憎の空模様。参加車両はABSやトラクションコントロールといった電子デバイスを搭載しておらず、よりドライバーの腕が問われるコンディションです。
雨はクラシックカーに深刻なメカニカルトラブルを引き起こします。反面、例年より気温がずっと低かったため、オーバーヒートが身近なクルマにとってはありがたかったかもしれません。早朝より各クラスの予選が行われ、お昼前より決勝レースが始まりました。各クラスのレースの様子をご覧ください。
●Pレース
最初に行われたのは、改造範囲がサスペンションのみに限定されたPクラスのレース。1968年前後に生産されたP68クラスと、1970~75年のP75クラスに分けられ、排気量でそれぞれ2つのクラスに分けられます。
●Fレース
1970年までの車両で大幅な改造の許されたFクラス。排気量で3つのクラスに分けられます。
●Sレース
1965年までに生産された車両のS65クラス、1968年前後のS68クラス、70年から75年のS75クラスと、3つのクラスが混走するSレース。サスペンションとエンジンまでの改造が許され、排気量によりそれぞれ2クラスに分けられます。
●ヒストリックフォーミュラレース
スポイラーを持たない葉巻型フォーミュラカー(F3、FJ、Fフォード、F2)で構成され、車両により3つのクラスに分けられます。
●TSカップ
KP61スターレットとB310サニー、2車種限定のクラス。とはいえスターレットは1台のみのエントリーに留まっています。大幅な改造が許され、排気量により2つのクラスと、試験導入されたプロクラスに分けられています。本イベントで一番、人気のあるレースです。
●FLレース
1979年までに生産されたフォーミュラカー(FJ360、FL-B、FL500、FL550)で構成され、車両により2つのクラスに分けられています。
●ジャパンラン1&2/オーバーシーラン
1979年までに生産された国産車、輸入車による走行会です。30分間の走行時間が与えられています。
悪天候によりすべてのレース、走行会は荒れ模様で、幾度もアクシデントが発生しては赤旗が振られました。それでも赤旗が解除されるや、ドライバーは元気よくアクセルを踏み込みます。車両の希少性なんてなんのその! 楽しむことが最優先という気持ちが、見ている側にも伝わってきます。
各レースの総合リザルトは、以下のとおり。
●Pレース(クラス)
1位 | 浪川 嘉兵衛 | ポルシェ911 2.4(P75-2) |
2位 | 菅谷 和浩 | ロータスヨーロッパSP(P75-2) |
3位 | 小菅 隆志 | ポルシェ911 2.2(P75-2) |
●Fレース(クラス)
1位 | 松並 健一 | 茨商きぬの湯スズバンサニー(F-1) |
2位 | 松淵 孝太郎 | ジールレーシング510ブルーバード(F-2) |
3位 | 小松原 猛 | スピードマスターFFDカメアリセリカ(F-2) |
●Sレース(クラス)
1位 | 八幡 毅 | ポルシェ911カレラ3.0(S75-2) |
2位 | 関 修治 | アルファロメオ2000GTV(S68-2) |
3位 | 篠原 裕明 | アルファロメオ1750GTV(S68-2) |
●ヒストリックフォーミュラレース(クラス)
1位 | 築山 健治 | ロータス51A(HF-2) |
2位 | 真北 貴史 | タイタンMk-4(HF-2) |
3位 | 関口 好夫 | ロータス41(HF-3) |
●TSカップ(クラス)
1位 | 菊地 靖 | 阿久津製作所サニー(TS-E) |
2位 | 雨宮 栄城 | インフィニティー☆ウエタケサニー(TS-E) |
3位 | 大八木 龍一郎 | DAISHIN Progrexxサニー(TS-1) |
●FLレース(クラス)
1位 | 照沼 正俊 | ハヤシ712(FL-2) |
2位 | 金子 健一 | ファルコン80A(FL-2) |
3位 | 相川 健司 | ファルコン77A(FL-2) |
次戦にあたる「JCCA筑波ミーティングエンデュランス」は、10月20日(日)に筑波サーキットで開催されます。クラシックカーや旧車に興味がある方は、観戦してみてはいかがでしょうか?
(取材・文・写真:糸井賢一 編集:木谷宗義+ノオト)
<関連リンク>
日本クラシックカー協会公式サイト
http://www.jcca.cc/
[ガズー編集部]
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