「もう役目は終えた」 ETC普及促進キャラ「ETCつけてケロちゃん」の今
今や、高速道路を利用するための必須アイテムともなったETC(電子料金収受システム)。
実際、その利用率は、90%以上にもなっているといいます。
そんなETCに「ETCつけてケロちゃん」というキャラクターがいたのをご存じでしょうか?
頭にクルマを載せた「ETCつけてケロちゃん」は、2006年に、ETC普及促進を目的としてNEXCO中日本が制作したキャラクターです。
筆者はSA(サービスエリア)に掲示されていたポスターでケロちゃんの姿を見て大好きになったのですが、あるときふと「ケロちゃんは今、何をしているんだろう?」と疑問に思いました。
そこで、ケロちゃんが今どんな活動をしているのか。NEXCO中日本広報課に「ETCつけてケロちゃん」の詳細と、現在について伺いました。
「ETCつけてケロちゃん」はどんなキャラクター?
――まずは「ETCつけてケロちゃん」の生まれた経緯について教えてください。
「ETCつけてケロちゃん」は、2006年にETCの認知拡大と普及促進を目的に制作されたキャラクターです。
当時は集中工事やリフレッシュ工事の告知に芸能人を起用したものが多かったのですが、ETCの普及促進は「ちょっと毛色が違う」と。そこで老若男女、SA・PAを訪れるお子さまにも親しまれるようなキャラクターとして、「ETCつけてケロちゃん」が誕生しました。
デザインには「無事に帰る(カエル)」という交通安全の願いを込めています。
当時は、ETC普及促進キャンペーンや会員カード『プレミアムドライバーズカード』のマスコットとして活動していました。NEXCO中日本としては初めて制作したキャラクターになりますね。
今まで手掛けたことがなかったので、皆さんに受け入れてもらえるだろうか、とすごく悩んだ記憶があります。
――ケロちゃんには仲間もいますよね?
ケロちゃんのほかには、クルマの「ケロカー」、バイクの「ケロバイク」、車載器をキャラクター化した「カードリーダー君」、ETCゲートの通行バーの「カイヘイボウくん」、高速道路の“ガントリー”と呼ばれる入り口を模した「ゲート君」というキャラクターがいます。
ちなみに、身長や体重といったプロフィールはありません。ケロちゃんだけではなく、こうした仲間たちとETCの広報をしているんです。
「ETCつけてケロちゃん」の現在
――「ETCつけてケロちゃん」は今どんな活動をしているのでしょうか?
SA・PAに掲示されるポスターや頒布パンフレット、NEXCO中日本のwebサイト「ETCの正しいつかいかた」ページで、ETC利用の注意や使い方について広報活動をしています。
でも、今は以前ほど活動していません。というのも、ケロちゃんはもう役目を終えたというのが正直なところで……。
――ケロちゃんが「役目を終えた」とは?
2006年に活動をスタートした当時、高速道路のETC利用率は66%でした。
2022年現在のETC利用率は約95%と、高速道路利用者には、ほぼ普及したと言ってもいい状況です。
「ETCつけてケロちゃん」はETCの普及促進を目的に生まれたキャラクターですので、その目的は果たされたのかなと。本当によくがんばってくれたと思います。
――ケロちゃんは自分の役目を果たしたのですね……。昔の活動について詳しく教えてください。
昔は「ETC取付隊」というイベントを開催していて、スーパーやSA・PAでケロちゃんの着ぐるみマスコットといっしょに、ETCの取り付けを呼びかけていました。
お子さまと一緒にケロちゃんの写真を撮るなど、かわいがってもらったことが印象的ですね。
また、当時は携帯ストラップやシールなど、ケロちゃんのグッズも多く製作していました。
昔やっていた弊社のオンラインモールで、ケロちゃんのぬいぐるみ大小を50個、200個と数量限定で販売したことがあるのですが、1回目は3日くらいで完売した記憶があります。
お客さまに愛されたキャラクターだったのかなと思いますね。ケロちゃんのテーマソングもありました。
――再販されることはあるのでしょうか?
おそらくありません。ですが、ケロちゃんが役目を終えた今、こうやって思い出してもらえるのは感慨深いですね。
――ありがとうございます。最後にETCを利用される方にメッセージをお願いいたします。
今も昔もETCの使い方は変わりません。ゲートを通過するときはスピードを20km以下に落として、前のクルマとの車間距離を十分に取りましょう。そうしてゲートが開いたのを確認して安全に合流していただければと思います。
大きな役目は終えても、まだまだ現役!
ETCの普及促進を目的に活動していた「ETCつけてケロちゃん」は、当時のETC利用率66%から90%台へと大幅に底上げして役目を終えました。
もちろん、これはケロちゃんだけの力ではありませんが、ETCの普及に大きく寄与したキャラクターだったことは間違いなさそうです。
「ケロちゃんお疲れさま」と思うと同時に、「もうあまり活躍が見られないのか……」とさみしい気持ちになります。
昔ほど脚光を浴びることはないにせよ、今でもSA・PAやトイレのポスターなど、高速道路の片隅でケロちゃんの姿を見ることができるそうなので、もし見かけたときは「ETCつけてケロちゃん」のことを思い出してあげてください。
<関連リンク>
NEXCO中日本 ドライバーズサイト ETCの正しいつかいかた
<取材協力>
NEXCO中日本
(取材・文:神田匠/写真:NEXCO中日本/編集:木谷宗義type-e+ノオト)
[GAZOO編集部]
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