ETC専用スマートインターはメリットだけで、注意点はないのか?
高速道路ではつねに新しい試みがされていて、私たちがより便利に利用しやすいように施設や表示板、そして新しい道路がつぎつぎとつくられております。
そのなかの1つに、最近ETC専用のスマートインター(以下スマートIC)をよくみかけるようになりました。ETC専用スマートICは、サービスエリア(以下 SA)やパーキングエリア(以下PA)、バスストップに併設して設置されている、ETC利用者だけが利用できる小規模のインターチェンジです。
2004年10月に社会実験として導入されて、利用者から好評で利用上の問題も特になかったことから、2006年10月より本格的な運用がスタートしました。ETC専用スマートICは、従来のインターチェンジにくらべて、必要な面積が少なくてすむため建設費を抑えることができ、従来のインターチェンジ1つが約35億円(平均)の建設費がかかるのに対し、ETC専用スマートICは、20億円(平均)で建設できるそうです。また、従来のインターチェンジでは立地上の問題で建設が難しい場所でも、条件によっては建設可能ることもあるうメリットもあります。
そのためETC専用のスマートICは、国土交通省によると2021年12月時点でなんと145カ所にまで増えて、今後も日本各地の高速道路にて、ETC専用スマートICが建設されていく予定です。そんな便利なETC専用スマートICですが気をつけるべきことがいくつかあります。みなさんが高速道路を利用する際の参考にしててください。
いままでより、一般道と高速道路のアクセスがよくなる
ETC専用スマートICが設置されることによる最大のメリットは、なんといっても従来よりも一般道と高速道路のアクセスが格段によくなることです。
日本の高速道路は、日本が山岳地帯が多い地形という理由から、インターチェンジ間の距離が、諸外国の高速道路にくらべて長いとされております。都市部では、10キロ未満の区間が多数ですが、地方部の山間部では次のインターチェンジ20キロ以上間隔が離れている区間も存在します。
そのため、高速道路は通っているけど最寄のインターチェンジまで遠いため、アクセスが不便だという地域も全国各地でちらほらみうけられるのです。そのような地域に、ETC専用スマートICがつぎつぎと設置されており、設置後は格段に交通のアクセスがよくなっており、地域の活性化にもつながってきました。
私の地元、中央道の双葉SAも以前はインターチェンジがなかったものの、2005年にSA併設のETC専用スマートICができてからは、地元までの移動時間が短縮されて行き来がしやすくなったことで、地元への往復の回数が増えました。
また、ETC専用スマートICの設置により、通勤や経済範囲の拡大や観光地の地域活性化の効果も表れており、まさに日本の経済と人々の生活を支える基盤となっているのです。そのため、ETC専用スマートICは、年々増加しています。ETC専用スマートIC、新しい高速道路の開通やSAの誕生など、高速道路の最新情報を事前に取り込んでおくと、より快適で楽しいドライブができます。
スマートICの場所によっては、SAやPAが利用できないことがある
ETC専用スマートICは、SAやPAに併設されている場合が多くあります。SAやPAの駐車スペースの端に、コンパクトな形式でつくれるのがETC専用スマートICの特徴でもあり、そのようなところがたくさんあります。SAやPAと併設されているということで、高速道路を利用前あるいは利用後にSAやPAにある施設を利用できるため、一見便利そうにみえます。しかし、立地の関係でETC専用スマートICを利用すると、SAやPAを利用できないところも多くありますので注意が必要です。
たとえば、私の地元の中央道の双葉SAは上下線ともにETC専用スマートICを利用してもSAの施設を利用することが可能ですが、東北道の蓮田SAに併設されているスマートICは、設置位置の関係で下り線のスマートIC出口を使用すると、SAが利用できないしくみになっています。
利用できない場合は高速道路上ではスマートICの手前3キロほどから、一般道からのスマートIC入口のところに「スマートIC利用後はSAを利用できません」などの表示がでているので、そちらをみて判断ができます。また、NEXCO各社様のホームページやETC総合情報ポータルサイトで、各スマートICの情報が詳しく掲載されています。
車の全長や時間帯によって利用できない可能性がある
ETC専用スマートICは、コンパクトなつくりをしていて従来のインターチェンジにくらべて料金所の数も少なく、レーンが1カ所のみとなります。そのため、一般道と高速道路を結ぶ道路も限られた敷地面積で設置されているため、利用するにあたり、従来のインターチェンジより制限が多いのが特徴です。
特に、車の全長と時間帯のしばりがあるところが多く、場合によってはETC専用スマートICを利用できないことがありますので、気をつけなくてはいけません。
車の全長は、12メートルを超えている車はETC専用スマートICを利用できないところがあります。ただし12メートルというと、大型トラックや大型バスで最も大きい部類になる長さになるため、普通車であればけん引しているなどの特別な理由がない限りは気にしなくてよいでしょう。
問題は時間帯の方です。ETC専用スマートICには、利用時間が6~22時のところが存在します。深夜早朝の時間帯はETC専用スマートICが利用できないため、それを知らずにいってしまうと、隣のインターチェンジまでいかなければいかなくなります。最近は、各地で少しづつ24時間利用できる場所が増えていますが、それでも時間帯の設定があるところが残っていますので、事前に調べてないと最悪の事態になります。
ETC専用スマートICは、もしかしたら利用できないかもと疑う
ETC専用スマートICは、当然といえば当然ですが、車にETC車載機の搭載とETCカードを準備して、ETCカードをきちんと差し込んでおくようにしましょう。
また、全長や時間帯によって利用できない他、台風や大雪などの悪天候や工事などの関係でスマートICが利用できないこともありますので、NEXCO各社様のホームページなどで事前に調べておきましょう。
国土交通省でも、ETC専用スマートICの設置を促進していることもあり、ETC専用スマートICの数は急激に増加しております。それにより、いままで行くことが難しかった観光スポットやアクセスが悪かった穴場スポットへいきやすくなってきて、ドライブの幅が広がってきました。
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