東関東自動車道を利用するときの注意ポイント
東関東自動車道(東関道)は、千葉県市川市の「高谷JCT」を起点に千葉県の中心部・北東部から茨城県の南東部・中心部に至る高速道路です。平日・休日問わず交通量も意外に多い路線です。
そこで、東関東自動車道水戸線を利用するときに知っておいて欲しい、渋滞ポイント、注意ポイントについてご紹介します。
また東関道という名前の知名度は全国的には高くないと思いますので、東関道の概要、未開通区間についてもご説明します。
渋滞発生ポイントはどこ?
東京都心部~成田空港までの移動で、東関道を利用する方が多いです。
そのため、起点の“高谷JCT~成田IC”と“成田IC以北”では、交通量にかなり差があります。見た目ではっきり分かるほどです。そのため、東関道の高谷JCT~成田ICは片側3車線、成田ICから先は片側2車線で運用されています。
<渋滞多発ポイント>
■首都高湾岸線と合わせて発生することが多い
- 平日早朝 東関道上り線 湾岸千葉IC~高谷JCT
- 平日夕方 東関道下り線 高谷JCT~谷津船橋IC
- 土日午前 高谷JCT~谷津船橋IC
- 土日夕方 湾岸千葉IC~高谷IC
■東京ディズニーリゾート付近
- 土日を中心に東関道の起点周辺も渋滞する
■その他
- 四街道IC~佐倉IC
- 千葉北IC出口
そんな渋滞緩和の対策の1つとして、2021年12月より四街道IC付近~成田JCT付近(成田ICと成田JCTは同位置)の区間で、制限速度が時速110キロへ引き上げられました。
東関道利用で気を付けたいポイント
気をつけていただきたいのが休憩ポイントです。
上下線ガソリンスタンドがあるのは酒々井PAのみ
東関道にはサービスエリアが1つもありません。パーキングエリアが合計4ヵ所設置されていますが、全て高谷JCT~潮来ICの区間で、鉾田IC~茨城町JCTには設置されていません。
パーキングのなかでも、千葉中心地にある湾岸幕張PAと成田市の手前に位置する酒々井PAは、サービスエリアに近い施設が備わっており、酒々井PAは東関道で唯一、上下線にガソリンスタンドが設置されています。
長距離ドライブをする方で、酒々井PAから高野JCTを通過して、首都高や外環道を利用される場合は、およそ100キロ前後ガソリンスタンドが設置されていない区間もありますので、お早めの給油を心がけてください。
カーブや勾配のある箇所に注意
また、比較的走行しやすい道路形状ではあるものの、カーブや勾配がキツいところも何ヵ所かありますので、スピードの出しすぎにはお気をつけください。
東関東自動車道は成田空港のための道路だった
東関道は、高谷JCT~潮来IC(茨城県潮来市)と鉾田IC(茨城県鉾田市)~茨城町JCT(茨城県茨城町)までの約92キロで運用されています。(2022年8月現在)
1971年に初めての区間が開通し、1982年には首都高湾岸線と接続、2015年に圏央道と接続、2018年には外環道と接続し、利便性を増しています。
1971年の頃は「新空港自動車道」という路線名でした。1979年に宮野木JCT-成田IC間において、現在の「東関東自動車道」へ名称が変わったという経緯があります。
開通当初の路線名からもわかるとおり、東関道はもともと東京都心部から成田空港へアクセスするための高速道路として計画・建設されました。
そこから、路線名が変更されるほど、東関道はさまざまな用途や目的で利用されるようになりました。
現状、起点の湾岸市川IC~成田ICまでは、大都市近郊区間に指定されています。特に、高谷JCT~千葉北JCTまでの区間は、ここ数年で発展をとげた地域であり、それに伴い東関道の交通量も増えてきました。
1989年、千葉市美浜区に国内最大級のコンベンションホールとなる「幕張メッセ」が開業。近隣の船橋市や習志野市、千葉市の美浜区以外でも商業施設の他、海岸沿いを中心に工業施設も多数建設され、多くの人々で賑わいをみせる地域へと変貌を遂げました。
千葉北IC以北でみると、千葉県佐倉市や香取市は歴史のある街として栄え、潮来ICが最寄の茨城県鹿嶋市は、漁港の街ならびに工業地帯として栄えています。大都市近郊区間ほどではないものの、色々な目的をもった方々に東関道が利用されています。
このように、東関道沿道はここ数十年で激的に変化し、それに伴って東関道の利用用途も変わっていったのです。これほどまで当初から利用用途が変わる高速道路は、全国的にもかなり珍しいといえるでしょう。
未開通部分への期待
引用:国土交通省 関東地方整備局
東関東自動車道水戸線(潮来~鉾田) | 常総国道事務所 | 国土交通省 関東地方整備局 (mlit.go.jp)
まだ開通していない区間があります。それは茨城県の潮来IC~鉾田ICの約31キロの区間です。当初は無料区間で運用される予定でしたが、現在は無料区間になるか有料区間になるかまだ定まっていない様子です。
建設工事が進められており、2025~2026年に開通予定です。こちらの区間が開通されると、東関道は全線開通となります。
全線開通時には下記の項目が期待されます。
- 鹿嶋港・大洗港・茨城空港などへのアクセス向上
- 観光・地域経済の活性化
- 常磐自動車道の代替路線としての役割
これからも成長し続ける東関道、ポイントを押さえながら、賢く利用してみてください。
(テキスト/写真:のっぴー、編集:GAZOO編集部)
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