深夜の新東名は大型トラックが主役
深夜の高速道路は、周囲が暗く視界が狭くなるため運転すると疲れますよね。
新東名高速道路(以下:新東名)はそれに加え、我々の生活を支えてくれている大型トラックが他の高速道路とは比較にならないほど沢山走っているため、深夜はより危険なんです。
安全に走行するポイントを、深夜の新東名を数えきれないほど走ってきた“のっぴー”が説明します。
深夜に大型トラックが増える理由
新東名は、並走する東名高速道路(以下:東名)にくらべてカーブや起伏が少なく、「御殿場JCT~浜松いなさ」JCTは、車線数が東名よりも多い片側3車線なうえに車線の幅も東名より広いんです。
そのため、大型車のドライバーのみなさんは新東名を好んで走行する傾向にあります。
大型トラックの走行が深夜に増える理由は、日中の交通量の多さを回避するためや、朝までに我々の荷物を届ける必要があったり、深夜の高速道路の割引を受けたりするためだと思われます。
大型トラックの多さは、視覚的にはっきりとわかるレベルで、ほとんどがトラックと言っても過言ではなく、クルマの前後を大型トラックに挟まれるのが普通です。
大型トラックが増える時間帯は、主に平日の深夜帯、金曜日や昔からいわれる五十日の日はさらに交通量が増える印象です。(五十日とは、各月の5日、10日、15日、20日、25日、30日のことで人々の移動が増える日にちであることから、車の交通量も増えるとされている日です。)
主役の大型トラックを意識した運転マナー
新東名の平日深夜帯は、乗用車よりトラックのほうが多く走っているため、深夜はトラックが主役と理解したほうが良いかもしれません。
乗用車からすれば、正直かなり運転がしづらい状況となります。そのため、大型車と共に走る気持ちを持ち、安全かつスムーズに走行することが重要です。
車間距離が一気に縮まる
御殿場JCT~浜松いなさJCTの制限速度が時速120キロに設定されているものの、これはあくまで一般車や中型車などの設定であり、大型車は時速80キロです。
乗用車と大型トラックで速度差が大きいので、すぐに車間距離が短くなってしまいます。夜間だからこそスピード差を意識した運転が重要であり、通常よりも車間距離を1.5~2倍ほどあけるように心がけましょう。
3車線の真ん中を走行している場合は特に注意が必要です。
車線変更が増える
真ん中の車線を走行中、大型トラックとの車間が短くなると、追い越し車線への車線変更をしたくなりますよね。
追い越し車線に入ると、真ん中の車線には、大型トラックが、狭い車間距離で何台も連なって走っています。その連なっているトラックの先頭に入っても、トラックとの速度差が大きいためまた前のトラックに追いつきます。
結果、深夜帯を走行しているとは思えないほど、車線変更が多くなります。
これを回避するには、大型車との速度差をできるだけ小さくするしかありません。
時には、追い越し車線を80km/hで走行している大型トラックに遭遇することもあります。そのトラックは、真ん中車線にも大型トラックがいるので、戻れない状態かもしれません。
イライラせず、深夜の新東名は、大型トラックが主役だということを思いだしましょう。
状況に応じて東名に迂回する
新東名の深夜帯の大型車の交通量は日によって異なりますが、勾配がある部分などで、時には軽い渋滞が起きることもあります。
そんな時、乗用車は東名高速道路へ迂回することをお勧めします。
東名も、深夜帯の大型車の交通量は多めですが、新東名よりは比較的少なく、東名で若干混雑しているなかを走行する方が、精神的にも楽です。
特に、新東名の「浜松いなさJCT~豊田東JCT」は、片側2車線通行になり、深夜の時間でも渋滞することがあるため、東名を利用した方が良い場合が時折あります。
静岡県の清水と浜松に、東名へ接続する連絡路がありますので、上手に活用しながら臨機応変に走行しましょう。
新東名の深夜帯を走行する心得
深夜帯の新東名の大型車の多さは、全国の高速道路でも、かなりレアなケースだと言えます。
そのため、新東名の深夜帯を初めて走行する人のほとんどの人は、かなり驚くでしょう。しかもSA・PAの駐車場は小型車のエリアまでトラックが駐車していることもあり、停める場所がない状態なんてこともあります。
実際私も、深夜帯の新東名走行に慣れていないときは、精神的にも体力的にもとても疲れてしまったのを覚えています。
“新東名=速い速度で快適に走行”というイメージがあるため、それに頼って出発時間を遅らせたり、出発前に十分な休息をとらなかったりしてしまいがちです。
私の経験でいうと、深夜帯を走行するときは、大型トラックが多い中を走るということを意識し、準備段階から余裕をもつように心がけることが大切です。
(テキスト:のっぴー/写真:AC、編集:GAZOO編集部)
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