スマートインターチェンジはスマートに利用する

インターチェンジ(IC)というと、少し前まではザ料金所として、高速道路通行券を係員さんに渡して、高速費用を支払う場所でした。

財布を出したり、お釣りをもらったりするので慢性的に渋滞していましたが、ETCの登場によりICでの流れは以前よりスムーズになりましたね。

そんな中、さらに高速道路の利便性を向上させるものが「スマートインターチェンジ」です。高速道路を運転しない人にはあまり浸透していない、「スマートインターチェンジ」についてご説明します。

スマートICとは何?

  • 新東名駿河湾沼津SA上り線のスマートIC

スマートICとは、「高速道路の本線やサービスエリア、パーキングエリア、バスストップから乗り降りができるように設置されている」かつ「通行可能な車両はETC搭載した車両に限定し、利用車両も限定される」ものを指します。

また、料金所は簡易的で、従来のICより低コストで導入できるため、現在多くの地域で積極的に導入されています。

そんなスマートICを一番見かけるのは、SAです。

SAの敷地内で、屋内施設から離れた場所に高速道路と一般道を接続する施設が設置されています。これが、スマートICです。

実際、スマートICは、2004年10月に東名の「上郷SA」(現在は豊田上郷SA)で社会実験が開始され、2006年10月から全国的に本格運用が開始されました。

サービスエリアにスマートICが併設されることにより、アクセスが容易になるだけでなく、地域生活の充実や、地域経済の活性化につながるという大きなメリットも持ち合わせているそうです。

スマートIC併設のSA利用の注意点

  • スマートICが併設されている足柄SAの案内標識

スマートICとSAの施設、両方を利用できない場所があります。

つまり、“スマートIC→SAの駐車場”、または逆の“SAの駐車場→スマートIC”への移動が難しい場所が存在するのです。

たとえば、東名「足柄SA」下り線や東北自動車道「佐野SA」下り線は、スマートIC利用後にサービスエリアの施設を利用できません。

本当に両方利用することは不可能なんでしょうか。

実はこれには裏技が。SAによっては、一般道からSA施設内に入れる場合があります。

スマートICを利用して高速道路を降りた後、一般道側の駐車場に停めれば、SAの施設利用が可能になることを知っておくと便利です。(但し全てのスマートIC併設のSAで可能とは限らないので、ご確認をお願いします。)

逆に、スマートICから高速道路に乗る場合は、スマートIC利用前に一般道側の駐車場に車を停めて、サービスエリアの施設を利用してから、スマートICを通れば、両方を利用することが可能です。

スマートICはスマートに利用する

  • 中央道談合坂SAは2020年5月に運用開始された、新しいスマートIC。

スマートICは、本年だけでも全国10ヵ所以上、来年も10か所以上で開通を計画しています。スマートICにより、ドライバーの皆さんは効率的に車移動ができ、街は地域経済が活性化するようになりました。

PAや高速道路上のバスストップなどにもスマートICが併設されるようになり、高速道路を使った移動がより便利に、快適になることが期待されます。

しかし、簡易的な施設であるがゆえ、不便だなと思う点もあります。スマートICのETCレーンを通過するときは、必ず停止して数秒待たないと、ゲートが開かないのです。

平常時利用するには問題ないのですが、イベント、観光地付近では入場ゲート付近で渋滞する光景も時々みかけます。

利用者にとってメリットがあるスマートICですが、時には不満に思うこともあるかもしれません。

スマートICは簡易的な施設であるため、ドライバー自身がスマートに利用することをおすすめします。

参照:国土交通省

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(テキスト/写真:のっぴー、編集:GAZOO編集部)