高速道路、車がなんとなく多いと感じる日の特徴
普段から慣れ親しんだ道路を何回も走行していると、道路形状や信号の感覚など、その道路の傾向をつかむことができます。その中には、車の交通量も含まれます。
同じ道路でも、日によって交通量は変化します。曜日や時間帯である程度傾向はあるものの、傾向に当てはまらない時などもあり、「今日はやけに車の量が多いな〜」と感じることがあるはず。
それは高速道路でも同じです。順調に流れていても、渋滞でも、日によって車の量の差があることは、高速道路に乗ってしばらく走ると、なんとなく感じてきます。
私は平日の朝、通勤の時間帯に、中央自動車道や首都高4号新宿線を走行します。こちらの区間は平日朝は、いつも渋滞する区間なのですが、そんな渋滞の規模も日によって差異があり、いつも走行する私でも交通情報はかかさずチェックするようにしています。
皆さんが「高速道路の交通量が多い」と感じる時には、理由(情報)が存在します。どんな小さな情報でもより多く取りこむことにより、運転を円滑に行うことができ、特に交通量は運転の仕方に大きく直結する要素でもあるため、情報収集は重要です。
では、高速道路における交通量が多いと感じる時と、その理由についてみていきましょう。ぜひ、日ごろの運転に活用していただけたら幸いです。
トラックやバスなど大型車が多い時
交通量が多い時、まずパッと目立つのがトラックやバスなどの大型車です。トラックやバスは単純に大きいのもありますが、トラックやバスの流れによって交通量が左右されることは多いです。
これは私が長年、高速道路を走行して感じている部分ですが、特に混雑気味の時は物流関係のトラックが多いと感じることが多々あります。
トラックやバスなどの大型車は、1台で道路の使用するスペースが広いため、それが何台にも連なると、後続の車も詰まりやすく、交通量は多くなります。都市部での渋滞で、トラックやバスの存在は特に目立ちます。
普段のスムーズに走行できる状態で、大型車が走っている台数をあらかた感じることで、その日の交通の流れをおおよそ読むことができます。交通の流れが読めると、一般道に降りて迂回するなどの対策も取れるというわけです。
また高速道路を走行する際は、なるべくトラックやバスの後続を走らないようにして、視野を広げて周囲の車の状況や道路環境などの情報を取り入れやすくすることも、安全かつ円滑な走行につながります。
地域外のナンバーの車が多い時
普段では、あまり見慣れない地域のナンバープレートをよくみかける時は、車の量が多い傾向にあります。当たり前といえば当たり前ですが、実際運転していると、意外と周りの車のナンバープレートを見ているようで見ていなかったりします。
あらためて、周囲の車のナンバープレートに注目して見ると、普段ならその地域周辺やその路線の沿道地域のナンバープレートしか見かけないところを、混雑時は遠方の地域のナンバープレートもよく見かけるようになります。
たとえば、私がよく走行する首都高4号新宿線。普段は首都圏のナンバープレートや新宿線と接続している中央道の沿道にあたる、山梨県、長野県のナンバープレートを見かけることがほとんどです。
しかし混雑時には、近畿地方や東北地方、はたまた西日本の地域のナンバープレートを見かけることもあります。もちろん、普段でも珍しいナンバープレートを見かける時はありますが、混雑時はさらに見かける台数が増えるというわけです。
この傾向を活用し、渋滞に入る前から自分の周囲の車のナンバープレートを見ることによって、今日の車の流れの傾向が掴めます。
ちなみに、トラックやバスは長距離を移動することが多いため、必然的に遠方のナンバープレートが多いです。そのため、交通量の指針となるのは“一般車のナンバープレート”になります。
五十日や連休の前日は、車の動きが増える傾向
運輸業界でよく言われている、毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日などのいわゆる五十日(ごとおび)とよばれる日は、車の動きが増えるといわれております。
五十日は、企業の給料の支払いをはじめ、年金の支給日やクレジットカードの支払い日などに設定されることが多く、みなさんお金の引き出しや預け入れのために金融機関に足を運びます。そのため、銀行や道路が混雑するというわけです。
昔ほど五十日の混雑は少なくなってきましたが、それでも五十日になると、いつもより車の交通量が増えることが多く、なかには五十日はいつもより少し早めに出発する方もいらっしゃいます。
また、日本では年々祝日が増えてきたことにより、3連休以上のいわゆる大型の連休が増えてきました。連休前の車の流れも、ここ数年で変化してきています。
今までは、連休初日の午前中から、各地の高速道路が混雑しはじめていましたが、みなさんそのことを周知されているため、連休前日の夕方〜夜に移動しはじめるようになってきたのです。
さらに、連休に向けて物流もさかんに動くため、トラックの移動も増え、それらの影響で連休前日も車の交通量が多くなる傾向にあります。特に、都心から郊外へ伸びる路線は渋滞しやすいです。
車の交通量が多くなる日にちが事前に分かっていれば、所要時間の短縮はなかなか難しいにしても、長時間の運転にむけて事前に休息をしっかりとるなどの準備はできる為、かなり有効な情報だといえます。
交通量の流れを読んでよりよい運転を
その他、主に都市部では、高速道路と並走している鉄道が何かしらのトラブルで運転見合わせをした場合は、普段電車を使用している方もマイカーやタクシーを利用して移動しようとするため、必然的に交通量は増えます。
また、雨や雪などの悪天候の場合も、普段は車以外の方法で移動している方々が、濡れたりケガをしたりすることを懸念して、車で移動しようとするため、車の量は増えます。
いろいろとお話ししてきましたが、車の交通量が多い理由はさまざまな要因があり、その要因が重なって、大規模な渋滞が発生するというわけです。
交通量が多いからといって車の移動を控えたり、渋滞を完全に回避しながら走行することは難しいかもしれませんが、交通量が多くなる傾向をとらえることで、たとえば少しでも早めに出発する、一般道へ迂回する、などの対策を考えることができます。
ぜひ皆さんも普段からよく走る道路で、車の流れから交通量の多い・少ない理由を検証し、より詳しくなって、ドライブを快適に楽しんでいただけたらと思います。
(写真:AC、テキスト/写真:のっぴー、編集:GAZOO編集部)
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