ウインカーやハザードランプを消し忘れて走行する車が増えている気がします

私は、20年以上車を運転してきたなかで、道路の開通、信号標識の新たな設置など、クルマに関する変化を感じてきました。

その中でも5年程前から、ウインカーやハザードランプを消し忘れた状態で走行している車が増えている気がします。ウインカーもハザードランプも、オンになっている時は、カチカチと音がなっているのにも関わらずです。

ウインカーやハザードランプを消し忘れたところで、交通にさほど影響がないのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、消し忘れは周囲に影響を及ぼすだけでなく、違反行為にも問われます。今日は消し忘れが及ぼす影響についてお話ししていきます。ぜひ、日ごろの運転の参考にしていただけたら幸いです。

ウインカーやハザードランプの音が小さくなった

そもそもなぜ、消し忘れる人が増えたのか?考えてみましょう。

ウインカーやハザードには、リレーと呼ばれる部品が使用されてきました。リレーとは、ウインカーやハザードのランプをカチカチ点灯させるためのスイッチで、金属版が接点と接触するたびにカチカチ音がしていました。金属同士の音のため、少し高めの音程で室内に響く音色でしたね。

リレーは単純な部品ですが、経験とノウハウで各社改良を重ね、リレーの音を小さくしてきました。それでも、カチカチという音は室内で良く聞こえていました。以前は、リレーの音が大きく、そのやかましさを気にしたものです。

そこに登場したのが電子部品で、リレーを使わず、強制的に音を出しているのです。このカチカチ音はリレーの音より柔らかく優しくなった気がします。

音が小さく、しかも柔らかい音になってきたことで、ウインカーやハザードランプの音を不快に思わず、音が鳴っているのに意識から音が無くなっているのではないかと想像します。そのため、消し忘れていることに気づかずに、そのまま走行している車が増えたのかもしれません。

ウインカーやハザードランプの消し忘れが及ぼす影響

ウインカーやハザードランプを消し忘れたまま走行すると、当然ですが周囲の車に影響を与えます。

周囲のドライバーは、車線変更したいのにできないのかな? 何か緊急事態が発生したのかな? などと最初は考えますが、その後、消し忘れと気づき、漫然と運転していると勘ぐり、消し忘れドライバーに対して不信感が高まることでしょう。

同時に、いつ停車するのか、いつ右左折するのか、いつ車線変更するのか、通常よりも読みづらくなるため、周辺のドライバーは、なるべく該当の車から離れて走行したり、ムダな緊張感を持って走ったりすることになります。

また、ウインカーやハザードランプの消し忘れは「合図制限違反」という、違反行為です。そのような車が周囲にいたときは、なるべく離れて運転することをおすすめします。

ウインカーやハザードランプを消し忘れないようにするために

では、具体的に、どのようにすればウインカーやハザードランプの消し忘れを防げるのか。

当たり前な方法にはなりますが、こまめにメーターパネルを確認するクセをつけるしかありません。ウインカーやハザード点灯時も、メーターパネルに矢印マークの表示がでるため、聴覚だけでなく、視覚でも確認するのです。もちろんメーター内には他にも沢山の情報がありますので、こまめに確認することは重要です。

あとは、ウインカーやハザードランプの消し忘れをするかもしれない、と意識しておくだけでも、消し忘れを未然に防ぐことになります。

運転において、装置を適切に正確に使用することが重要

ウインカーやハザードランプの消し忘れ、自分は大丈夫!と思わずに、適切な操作を正確に行っているのか運転中に気にかけましょう。

逆にウインカーやハザードランプを使うべきところで使わない方は、以前より沢山います。ウインカー出さない県ランキングなどもありますよね。必要な時にウインカーやハザードランプをうっかり付け忘れるケースもあると思いますが、大概は“周囲に車もいないし、面倒だから”など、意図的な気がしてます。しかし、このような行為は、「合図不履行違反」として罰則に問われることもあります。必要な場面で正しく使うようにしましょう。

ウインカーもハザードランプも簡単に点灯・消灯を切り替えることができますが、大事なのは、意外と周囲の方やクルマに与える影響は大きい、ということを認識することです。その認識をもって運転するだけでも、意識が変わってきますので、今からでも心がけていただけたらと思います。

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(写真:AC、テキスト:のっぴー、編集:GAZOO編集部)