高速道路で車間距離を適度に保つためのテクニック3選
高速道路は、一般道より速い制限速度のため、ちょっとしたうっかりで車間距離がせまくなりがちです。そうなると、あおり運転(妨害運転)と見なされたり、「高速自動車国道等車間距離不保持」という違反行為にもあたります。
「時速80㎞で80m」、「時速100㎞で100m」という車間距離をとる必要がありますが、運転中に車間距離がどのくらい取れているのかを感覚的にとらえるのは難しいものです。そこで、今回は、高速道路で適切な車間距離を保つためのテクニックを3つご紹介しますので、状況に応じて、ご自身が使いやすいテクニックをご活用ください。
1.車間距離確認表示板を活用
一番で利用しやすい方法は、高速道路上に設置されている車間距離確認表示板を利用することです。
この看板は、時々左側に出現します。設置箇所に近づくと、「車間距離確認」などというアナウンスの看板が現れはじめます。だいたい看板2つ分の車間距離をとるようすればよいでしょう。
ちなみに、制限速度80㎞/hの道路は40m毎、制限速度100㎞/hの道路で50m毎に車間距離確認表示板が設置されています。
何気なく運転している時にこの看板が現れたら、道路側から「前の車との車間距離をしっかり確認しなさいよ!」と言われていると思い、意図的に車間距離を確認するようにしましょう。
●その他の車間距離の測り方
路肩や中央分離帯には“キロポイント”が設置されています。
キロポイントは、100mごとに設置されているため、キロポイントの距離感と前の車との距離を照らし合せることにより、車間距離を測ることができます。
高速道路上に設置されている看板や表示板は、車間距離を測る以外にも、活用方法がありますので、皆さんなりの活用方法を見つけて応用することで、より高速道路の走行がスムーズで楽しくなります。
2.「0102運動」の実施
高速道路上の看板や表示板に頼らずに、自分が車間距離の確認をしたいときにいつでも測れる方法があります。それが、「0102運動」と呼ばれる方法です。
あまりなじみのない言葉かもしれませんが、埼玉県警が推奨しているルールで、「2秒ルール」とよばれることもあり、運輸業ではよく使用される車間距離確認方法です。
やり方としては、前の車が何かしら目安になる設置物を通過したところからカウントをはじめ、ゆっくり0→1→0→2の順で言葉を発し、2の時に自分の車がどの位置にいるかによって、車間距離が適切にとれているかを確認します。
2のかけ声の時に、自分の車が、最初に目安にした設置物のラインにいたら、適切な車間距離がとれているということです。設定した設置物のラインを越えた場合は車間距離が狭い、設置物のラインより手前の場合は車間距離が広いということになります。
はじめは慣れないのと、0→1→0→2と数えるスピードには個人差があるため、先に車間距離確認表示板やキロポストと合わせて使用してみて、感覚をつかむことをおすすめします。
0102運動は、高速道路だけでなく、一般道でも活用できるテクニックですので、ぜひさまざまな場面で積極的に利用してみていただけたらと思います。
3:周囲の車を参考に調整する
車間距離を確認するうえで、周りの車を参考にする方法もあります。普段何気なく運転されているかも知れませんが、自分の周りを走行している車からは、いろいろなことを教えてもらえるのです。
高速道路で走行する速度についても、周りの流れに乗るのが一番いいと言われる方もいらっしゃるとおり、車間距離についても周りをみながら調整するのがおすすめです。
周囲には、さまざまな車がいて、全員が正しい車間距離を保てているわけではなく、狭すぎるクルマもあれば広すぎるクルマもあります。あくまで、参考にさせてもらって、自車と前の車との車間距離を調整するというやり方です。ただし、ある程度正しい車間距離を感覚的に知っていることが条件です。
このやり方は、片道2車線以上の高速道路で、ある程度交通量があることが条件にはなりますが、条件が整っていればすぐに試せる方法で、活用しやすいのがメリットです。
適切な車間距離は状況によって変化する
適切な車間距離を保つ方法を紹介してきましたが、適切な車間距離は制限速度以外に天候にも影響されるので、運転手は臨機応変に対応する必要があります。
路面が濡れていると、晴天でドライの時と比較し、制動距離は約1.5~2倍も長くなるといわれていますので、その分車間距離を広く保つ必要があります。
突然の割り込み、前のクルマが減速したなど、ずっと適切に車間距離を保つのが難しいときもあるかと思います。そんな時に、今回お話した車間距離を確認する方法を活用して、車間距離を意図的に調整することが、安全に長く運転するための秘訣といえるのです。
ぜひ、みなさんの状況に応じたやりやすい方法で、車間距離を保って、楽しく安全なドライブをしていただければと思います。
(写真:AC、テキスト/写真:のっぴー、編集:GAZOO編集部)
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