東京~横浜を結ぶ高規格道路をご紹介
日本で最も人口が多い東京都。なかでも、東京23区は2023年1月のデータで約970万人もの人が住んでいます。日本の全人口が約1億2500万人なので、およそ13人に1人は東京23区に住んでいる計算です。
そして、東京23区に次いで人口数が多いのは、同じ首都圏の都市である神奈川県横浜市。横浜市の人口は377万人で、大阪市よりも100万人程多いです。
東京都心から横浜市の中心部までは約40㎞の距離で、近い距離間に日本の人口1・2位の都市が集中していることになります。そのため、両都市の交通移動もかなり盛んです。
高速道路をはじめ、高規格道路もいくつかあり、東京・横浜の都市間移動を支えています。しかしながら、両都市の人口規模や経済・観光規模を考えると、それでも十分な交通整備がされているとは正直言い難く、交通集中による渋滞も頻繁に発生しています。
東京・横浜間の移動には、数ある道路のなかから場所や交通状況にあわせて、スムーズかつ効率よく移動できる道路を選択する必要があります。
そこで今回、東京・横浜間を通る高規格道路についてお話ししていきます。ぜひ、知識として取り入れて、実際の走行にお役立ていただければと思います。
首都高1号羽田線・横羽線
東京都心から横浜市中心部の移動に最も適しているのが「首都高1号の羽田線・横羽線」です。
首都高1号線には上野線・羽田線・横羽線が存在します。そのなかで羽田線は首都高都心環状線と接続している「浜崎橋JCT」を起点に「羽田ランプ」まで、横羽線は「羽田ランプ」から横浜市中区の「石川町JCT」までを結んでいます。
東京側の首都高都心環状線と接続している部分から、芝浦〜品川〜羽田周辺を通り、神奈川県に入って川崎市から横浜市に進み、生麦〜子安〜東神奈川など横浜市東部の街々を通っていきます。
首都高1号羽田線・横羽線を鉄道でみると、東京駅〜横浜駅を結ぶ東海道線や京浜東北線に近いラインを通っており、鉄道とともに首都高1号羽田線・横羽線は東京〜横浜の主要交通ルートといえるでしょう。
ただし、都市部のなかでも主要部を通るため、連日交通量は激しく、渋滞が多発する路線でもあります。
首都高湾岸線
首都高1号羽田線・横羽線のさらに海側にある「首都高湾岸線」は、千葉〜東京〜横浜を1本でつないでいます。
行政上の起点は千葉県の「高谷JCT」で、終点は横浜市金沢区の「幸浦ランプ」となっていますが、進行方向は高速道路で通常使用される「上り・下り」の表現ではなく、千葉方面に向かうのが「東行」、横浜方面に向かうのが「西行」と表現されています。
東京都内は新木場・有明・お台場、横浜市は大黒・本牧などのふ頭周辺や横浜公園・みなとみらいの近郊も通っているため、近年開発が進んで成長した地域を走ることになります。また、羽田空港第1・第2ターミナル周辺も通ります。
東京の有明〜横浜の大黒・本牧までは、首都高1号羽田線・横羽線と並走する形になっています。そのため両路線をつなぐ連絡線の役割を持つ路線もいくつかあり、その時の交通量にあわせてルートを選択できるようになっています。
首都高速湾岸線は、東関東自動車道や東京湾アクアライン、外環道、首都高中央環状線とも繋がっていて、ネットワークが広い路線のため、東京〜横浜の移動以外にも利用者が多いです。さらに、海岸沿いで比較的建設面積のとれる地域なこともあり、都市高速では珍しく、ほぼ全線で片側3車線で、制限速度が時速80㎞になっていることも特徴です。
第三京浜道路
東京〜横浜を結ぶ道路には、もちろん一般道もあります。主要ルートとなるのが通称、第一京浜(国道15号線)と第二京浜(国道1号線)です。そのさらに内陸側につくられたのが、一般有料道路となる「第三京浜道路」です。
第三京浜道路は、東京都世田谷区の「玉川IC」を起点に、横浜市神奈川区の「保土ヶ谷IC」で終点をむかえる、総距離約17㎞の有料道路です。
世田谷区は東京23区で、最も人口が多い区であることと、横浜市も新横浜がありニュータウンとなっている港北区や保土ヶ谷区などを通ることから、かなり需要がある路線です。そのため全線で片側3車線通行となっています。
他路線より接続ネットワークが少なく、特に起点の玉川ICは他の高規格道路と接続していないこともあり、他路線よりも渋滞の発生回数が少ないのも特徴で、一般道の交通量にもよりますが東京〜横浜の迂回ルートとしては、かなり利用価値の高い路線です。
また「玉川IC~保土ヶ谷IC」の料金は、普通車390円(2023年2月現在)となっています。第三京浜道路より北西側にある東名高速道路の「東京IC~横浜町田IC(約20㎞)」では800円ですので、第三京浜道路は料金が安いことも特徴の一つですね。
東名高速道路
「東名高速道路」(以下 東名)も東京〜横浜を結ぶ道路です。東京〜横浜の高規格道路のなかでは、最も北側を通ります。
東名は東京都世田谷区の「東京IC」を起点に多摩川を渡り、すぐに神奈川県川崎市へと入ります。その後、横浜市青葉区の「横浜青葉IC」と横浜市緑区の「横浜町田IC」を通って、神奈川県西部へとつながっていきます。
起点が「首都高3号渋谷線」につながっているため、東京都心から直接アクセスでき、横浜市北部の地域を通っていることから、長距離移動で利用するイメージの強い東名ですが、意外と東京〜横浜間の移動で利用される方も多いです。
ただし、さすがは日本の道路の大動脈でもあり、日本一の交通量がある東名だけに、中京圏や関西圏、他地域間での移動の方が多いため、渋滞発生頻度は高めです。
私の東京〜横浜の移動ルート
私は、仕事やプライベートで東京〜横浜を車で頻繁に移動しております。そんな私の経験談から、東京〜横浜のおすすめ移動ルートをお話いたします。
先ほどもお話したとおり、出発地と目的地の位置によって利用する路線は変わってきますが、東京都心〜横浜市中心部の移動と考えると、交通の流れが比較的良い場合が多い、「首都高湾岸線」をよく利用します。首都高湾岸線は、羽田空港が経由地となっているのも大きい気がします。
それに比べると首都高1号羽田線・横羽線や第三京浜、東名の利用頻度は少なめですが、位置関係によっては東京〜横浜をスムーズに移動できることもあるため、つねにルート候補として頭に入れながら、状況に応じてルートを変えています。
そのため、出発前の交通情報の確認はもちろんのこと、運転中もインター入口手前や高速道路上などに設置されている電光表示板をみて、臨機応変によりよいルートを選ぶことが大事です。
また、首都高大黒線・横浜北線・横浜北西線や保土ヶ谷バイパスのような東京〜横浜の路線を接続する路線もいくつかあるため、これらを上手に利用しながら、ルートを変えていくのもポイントです。
いきなり適切なルートを選ぶのは難しいかもしれませんが、まずは自分で調べて、自分が考えたルートを走行してみることが大事です。そして、機会がある方は東京〜横浜の高規格道路を全て走行してみると、交通量以外にも道路形状や通っている地域、周辺の景色などが分かってくるのでおすすめです。
普段、東京〜横浜を車で移動しない方にも、ぜひ一度、車で移動してみていただきたいです。日本の人口第1位と第2位の都市間にはどんな景色が広がっているのか、他と比べて特徴は何があるのか、などを肌で感じることで、今後のドライブの何かしらのヒントになるかもしれません。
(写真:AC、テキスト:のっぴー、編集:GAZOO編集部)
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