東京外環道・圏央道ならではの特徴5選

  • 外環道 千葉・市川周辺

首都圏にある高速道路、東京外環自動車道(以下:東京外環道)と首都圏中央連絡自動車道(以下:圏央道)は、利便性の高い路線として、たくさんの方々に利用されています。

私も東京外環道・圏央道を頻繁に利用していますが、他路線ではみられない特徴があります。東京外環道・圏央道を楽しく走行するために、知っておいて得する特徴をお伝えします。

1.首都圏起点の各主要高速道路をつなぐ

東京外環道・圏央道の最大の特徴は、都心から離れた場所を環状線に結ぶ高速道路である、ということです。

東京外環道は、都心から15km離れたところに位置し、関越自動車道(以下:関越道)・東北自動車道(以下:東北道)・常磐自動車道(以下:常磐道)・東関東自動車道(以下:東関道)とつながっています。なお2023年6月現在、東名高速道路(以下:東名)と中央自動車道(以下:中央道)は、まだつながっていません。

圏央道は、都心から40〜60㎞離れたところに位置し、東名・中央道・関越道・東北道・常磐道・東関道とつながっていますが、各主要高速道路間の距離は長くなります。

外環道・圏央道を上手く利用すると、首都圏から他地域へ、よりスムーズなアクセスが可能ですが、渋滞もよく発生しますので、交通状況に合わせて、他路線と比べながら利用しましょう。

2.上り・下りの概念がない

通常の路線には、起点・終点が存在しますが、東京外環道・圏央道は、首都圏郊外を環状線に結んでいることもあり、上り線や下り線という概念がありません。では、どのように表現されるのでしょうか。

鉄道で環状線といえば、東京の山手線、大阪の大阪環状線ですが、こちらは「内回り・外回り」で表現されています。東京外環道・圏央道も鉄道の環状線同様、「内回り・外回り」で表現されているのです。

内回り・外回りの概念は、あまり使用する機会がないかも知れませんが、たとえば、渋滞情報を調べる際やNEXCOに問い合わせする際、事故・故障の発生時に必要となることがあるため、覚えておくと良いでしょう。

3.特殊なインター番号のつけ方

  • 八王子JCT周辺

起点や終点がないので、起点からの距離を表す「キロポスト」や、各ICやJCTに割り当てられる「インター番号」はどのように表示されているのでしょうか。

東京外環道・圏央道ともに東名側、つまり、西側から「キロポスト」と「インター番号」が始まり、東側にいくにつれて数字が大きくなっていきます。

正確には圏央道の場合、未開通部分となる横浜市の「釜利谷JCT」(横浜横須賀道路の分岐点)から、キロポストとインター番号が始まるようになっています。

また、インター番号の数字が、とても大きい数字となっています。他の多くの高速道路のインター番号は、起点を「1」として、終点に向かって1つずつ増えていきます。

しかし、東京外環道・圏央道では、ジャンクションごとに1の位が切り上げになり、10の位が増えるしくみとなっています。

たとえば、外環道の「戸田西IC」はインター番号「53」で、次の「美女木JCT」はインター番号「60」、次の「戸田東IC」は「61」となります。

圏央道も東京外環道と同じルールですが、圏央道のジャンクションのインター番号は、接続する路線のインター番号が優先されます。たとえば、東名の「海老名JCT」は「4-2」、中央道の「八王子JCT」は「6」となります。

圏央道は、千葉県の茂原市や木更津市周辺までいくと、インター番号は珍しい「100」越えの3桁数字になります。

4.高速道路ナンバリングは「C」を使用する

引用:国土交通省HP 「高速道路ナンバリング路線図」 https://www.mlit.go.jp/road/sign/numbering/map/kanto/index.html

東京外環道・圏央道は、「高速道路ナンバリング」も特徴的な割り当てをしています。

多くの高速道路ナンバリングは、高速道路と並走する“国道“の番号が割り当てられます。東名は、国道1号線とほぼ並走しているので「E1」、東北道は国道4号線との並走が主なため「E4」となります。「E」は「Express way」の頭文字です。

東京外環道・圏央道は環状線のため、頭文字は環状線を意味する「Circle」の「C」が使用され、番号も都心から何番目の環状線高速道路かを表すようになっています。

首都高都心環状線が「C1」、首都高中央環状線が「C2」のため、東京外環道は「C3」、圏央道は「C4」となります。

【参照資料】高速道路ナンバリング 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/road/sign/numbering/list/index.html

5.サービスエリアがない

  • 圏央道にある貴重なパーキングエリア 厚木PA

東京外環道・圏央道は、サービスエリアがありません。パーキングエリアは存在しますが、それでも他路線とくらべると設置数は少なく、設置間隔も長いです。

そのため、休憩をする場所が少なく、燃料を給油しにくい路線だということです。東京外環道には、給油できるパーキングエリアはなく、圏央道は、埼玉県に所在地を置く「菖蒲PA」の一ヶ所のみ、ガソリンスタンドがあります。そのため、区間によっては100㎞近く、ガソリンスタンドが無いのです。

東京外環道・圏央道を利用する時は、食事やトイレなどは済ませておき、ガソリンは早めに給油するように心がけましょう。

東京外環道・圏央道を攻略しよう

東京外環道・圏央道は、表示板や設置物など物理的な特徴が多い路線です。

分岐となるジャンクション、しかも3方向に分岐する複雑なジャンクションも多く、分岐の先にさらに分岐があるという所が多いです。

そのジャンクションの案内は、早めの段階で案内看板はあるものの、行先方向の主な地名は、ジャンクション手前まで進まないと表示されていません。また、インターの間隔が短い区間もあるため、間違える可能性の高い路線です。

東京外環道・圏央道の特徴を理解して、それに合わせた運転をすることにより、ドライブの幅が広がっていきます。ドライブ前に特徴を掴んで、東京外環道・圏央道の走行を楽しんでください。

のっぴードライブログ

(写真:国土交通省HP、AC、のっぴー、テキスト:のっぴー、編集:GAZOO編集部)