クルマ離れ世代のクルマ好き22歳男子の野望 ―70スープラが欲しい!― Vol.3

先日、憧れの70スープラにご対面したナナマルくん。しかし、エンジンが不調で見るだけに留まっていたのだが、整備をして試乗ができる状態になったということで、再び、茨城県のオーテックプラザさんhttp://autec-plaza.jp/)へ出向いた。

ナーナーマル!ナーナーマル!(例によって、パッジェーロ!のあの調子で読んでくださいませ)の心の中の雄叫びを周囲にわからぬように隠したものの、口角は若干右斜めにあげながらクルマに乗り込み、「遠距離恋愛の彼女に久しぶりに会いに行くような気持ち!」と話して出発した。ちなみに、ナナマルくん彼女いない歴22年である。女の子にカスリもしていない。「男は馬力とトルク!」を信条にオンナなど要らぬと、類友とクルマ談義に花を咲かせて生きて来た。←今ココ。

そして、2時間ほどで再びバーチャル彼女とご対面。照れることもなく、どんどん近づくナナマルくん。しばらく、舐めるようにクルマを見てから、勇気を振り絞っていつもお世話になっているオーテックプラザの土田さんに言ってみた。

「すみません!乗ってみても良いですか?」

「どうぞ!」

多分、お店についた瞬間言いたかった一言だろう。中学時代からテスト勉強もロクにせず、インターネットであしかけ10年あまり「70スープラ」と検索をかけて来た膨大な時間が走馬灯のように蘇って来た…であろう。とうとう、とうとうその時が来たのだ!この手で、初めて!70スープラを駆る時が!

キーをまわして(←ココ重要)エンジンをかけた! ボタンをポチっと押すのではない。
1JZのサウンドが脳まで響き渡る!
この音だ!
これだ!これこれ!
ひゃっほー!

こんな感じかと思われる。田園地帯をしばし試乗。マニュアルトランスミッションを久しぶりに操作し、ひとしきり楽しみ心拍数が上がって来たところで、試乗はおしまい。お店に入りいわゆる商談となった。彼女(70スープラ)を裏切る訳にはいかない。そもそも彼女というのもステキな妄想だが、どうも気持ちは“中国四千年”もの昔から決まっていたようで、あっさり成約となった(笑)。同行者の脳裏には、映画アルマゲドンのテーマ、エアロスミスのI Don't Want to Miss a Thingが流れた。月より帰還!!月じゃないけど!

そんなどうでも良い妄想の中、ふと横を見るとナナマルくんのカバンの中から、印鑑や書類が出てきて、筆者は二度見!しっかり大人の階段…、違った、購入への道のりを歩んでいたようだ。

金策については、事前に購入する旨をお店に連絡を入れて、審査をしてもらい、ローンを組むことは可能であることが確認されていた。あとは、実印というものがどんな味がするものなのか、印鑑登録という行為はいったいどんな儀式なのか経験する必要があった。

ナナマルくんは、オーテックプラザ土田さんと頻繁にやりとりをし、丸っきり一からアドバイスをいただいている様子。社会人1年生でお金も無い。急がないものは、冬のボーナスまで待つとか、最初は安全優先でクルマをいじって行くことが大事とアドバイスを受けていた。

そんな良心的なアドバイスのもと、納車までの整備に時間を要す旨を説明されたナナマルくん。印鑑を押したらすぐ乗りたい!もはや、子ども状態。待てない!といいつつも、駐車場も借りないといけない。ナナマルくんの住んでいる横浜駅付近は、相場も2万円~3万円と高いがマンション住まいのため、借りないと所有できない。両親は駐車場貧乏の為、1円も出さないというスタンス。70スープラを戻せる所はノーマルに戻したいという希望もあり、納車までの道のりはまだまだ長そうだ。が、一歩前進という状況だ。

祝、成約!

[ガズー編集部]

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