GT500 37号車Deloitte TOM'S GR Supra 、GT300 777号車D'station Vantage GT3初優勝!おめでとうございます! 〜SUPER GT 第3戦〜
シーズン前半戦の締めくくりのラウンド、第3戦鈴鹿ラウンドが終了しました。
今回は、偶然にもグリーンカラーの車両の圧勝!ポールトゥウィン!でした。
他を寄せ付けないとはこのことで、見事な勝利でした。おめでとうございます。
ここは、GT500クラスはHondaさんのホームコースですのでCIVIC TYPE R-GTが来ると予想していたのですが、GR Supraが勝利。
開幕から好調なTGR勢が再び好調と前半戦3戦中、2勝となりました。これは正直驚きのレースウィークでした。
魅せられた素晴らしいシーンもありましたが、まずは大きなクラッシュなどがなくて安堵しました。近年大クラッシュが発生しているので毎戦ドキドキでしたからね。
では、振り返ります。
GT500 37号車Deloitte TOM'S GR Supraの勝利はチームで掴み取ったものとのこと。
笹原右京選手は、ポールポジション記者会見で、「36号車のお力も借り」と発言していたのでクルマ作りなど2台で協力し合ってという事だったのでしょう。
36号車は、サクセスウェイトもありますので地道に追い上げ、タイトル争いを磐石に運ぶことに専念。というか今回も予選11番手から5位フィニッシュと決勝をしっかり見据えた戦い方であっぱれです。
37号車は、今のコンビになった昨シーズンから未勝利。常勝チーム、強豪チーム的にはぼちぼち心配。大活躍する36号車と共に戦いつつも、やっぱり自分のクルマで優勝したい、タイトルを取りたい思いが強いのは当然です。
戦績が開けば開くほどそう思います。
2台体制は最大のライバルが一番身近な存在のクルマですからね。
ただ、今の36号車は非の打ち所がないと言っても良いくらい。宮田莉朋選手が離脱して山下健太選手になろうとも戦力は全く劣らず、最強のGT500のパッケージを維持しています。
こんなに強い500ってあったっけとチーム内の大ベテランが言うほどです。だから、37号車メンバーの勝利はかなりうれしかったと思います。
今回は、予選から大騒ぎ。
合算タイムの予選ですので、二人とも速くないといけません。
笹原右京選手を讃えましょう。彼が驚速だったおかげでジュリアーノ・アレジ選手と共にポールポジションを獲得できました。トムスの舘信秀会長が涙を流して喜んでいました。
トムスにはGTドライバーが4人おりますが、末っ子的な存在のジュリアーノ・アレジ選手の成長をみんなが見守っていた感じでもあります。
彼は、GT500へステップアップ直後、かなり苦労していました。チームの見解としては、業界にスターが欲しいという考えもあったようですね。
少しでも話題をさらってモータースポーツを見て欲しいという舘会長の想いが、彼をチームに加入させた理由の一つでもあったのでしょう。
私は、ステップアップが早すぎたのではと思ったことも正直ありました。
昨年はスーパーフォーミュラのシートを明け渡し笹原選手がそのシートを得ました。昨年からのこの流れはかなりセンシティブでしたが、今回の勝利で37号車のチーム全体が前進して欲しいと願いますね。おめでとうございました。
GT500/ARTA
こちらも2台体制ですね。昨年の第5戦で16号車ARTA MUGEN NSX-GTがここ鈴鹿で優勝をしています。
大津弘樹選手が当時の相棒だった福住仁嶺選手と一緒に走ることは楽しいですとおっしゃってたんですよね。良いコンビだなと思っていたのですが、その後、ドライバー二人が移籍をすることになりました。仲良しは変わらないはずですが。
ここの2台、8号車6キロと16号車が4キロと比較的サクセスウェイトが軽いので、絶対来ると思っておりました。
16号車は予選2番手から3位表彰台。8号車はマシントラブルにより途中で戦線を離脱とレースができておりません。
残念!ほんと残念です…。
グリッドでインタビューを受けたARTAのエグゼクティブ・アドバイザーの土屋圭市氏が、2台にはバチバチにやらせるとおっしゃっていました。
決勝中も総監督の鈴木亜久里氏と土屋氏がバトルをニコニコしながら見ている姿がテレビでも映し出されたと思います。
この2台のバトル、シビレました。マシンとマシン、意地と意地のぶつかり合いに魅せられましたね。
大津選手と今季チームに加入した8号車松下信治選手でしたが、しっかりコースに留まり戦いが続くところは、まさにプロでした。
こういう戦いを現地で見て、憧れの気持ちを抱いていて欲しいと常に思っていますが、今回のテレビ映像を見ていてもそんな気持ちになったのではと思いますね。CIVIC TYPE R-GT のデビューウィンは達成されませんでしたが、さてどのクルマが栄冠を掴みとるのかは次戦以降に持ち越し!
楽しみにしたいと思います。
もう1つ、この2台同様にハイライトとなるシーンがありました。
14号車ENEOS X PRIME GR Supraですが、こちらはTGRコラムで触れたいと思います。
今季も絶好調の2号車muta Racing GR86 GT、堤優威選手と平良響選手のコンビです。
昨年、タイトルまであと少しというところでランキング2位で終えましたが、今季は開幕から優勝、第2戦が6位、今回は第3戦は2位表彰台と順調すぎますねえ(悪い意味ではない)。
BoP(バランスオブパフォーマンス)に関して、ネット上では議論が巻き起こっておりますが、そこはレギュレーションにお任せします。
ただ思ったのは、JAF GTの車両で始まったと思われるこのカテゴリー、いまやGT3車両が増えましたよね。車種がバラエティに富んで見ていて楽しいカテゴリーになりました。
目の前にスーパーカーがいるかと思いきや、身近な自分ん家のクルマも競い合うカテゴリーになりました。世界から戦いに来るワークスドライバーもいます。元F1ドライバーも。
そんな中でクルマを均等の「力」、パワーで戦えるよう調整されているのがSUPER GT。これは見ていておもしろい光景でもあります。一緒に走ることが興味深いと私はいつも思って見ています。
このレースのシステムは、そもそも誰が考えたんだろうね?
サクセスウェイトも。そういえば考えたことなかったと。
今年30周年を迎えるこのカテゴリーの中で、クルマも変わってきているので、そこは変化と共に進化をして来ていると思いますので、とにかくルールに則ってこれ以降も安全にレースが行われていくことを祈っております。
鈴鹿サーキットさんオリジナルコンテンツ「U23オープンピット」。
23歳以下限定のピットビューイングというのが、決勝日のピットウオークの前に設けられていました。若者を取り込むコンテンツはとっても良いと思います。
自分が若い頃もそうでしたが、同世代の中に自分がいる事で盛り上がったり、大人の居ないところで思い出作りもこれまた楽しいものです。そういうお年頃ですよね。
眺めていたら、結構お友だちと連れ立って来られている方が多かったんですよね。とても微笑ましかったですね。
クルマを所有する方がまだ少ない世代だと思うので、一緒に電車やバスなどで来られたのかなと思うと(勝手に妄想)、さぞかし楽しいだろうなと。
バイトして来ました!というコたちの気持ちを将来までモータースポーツで紡ぐことはできないだろうかとふと思った瞬間でしたね。あの頃に戻りたい!
最後に
8月まで2ヶ月のインターバル。
チームのみなさま、オフシーズンから忙殺されていたと思いますが、スーパーフォーミュラもありつつもしっかり休んでリセットしてくださいな。
次回のSUPER GTは夏休み中の開催!
とても待ち遠しいですが、それまでごゆっくり!
(写真、折原弘之 大谷幸子 テキスト、大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
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