12年ぶりのSUPER GT マレーシア!トムス37号車が逆転優勝を飾る! 〜SUPER GT 2025 第3戦セパンインターナショナルサーキット〜

12年ぶりの開催となりましたね!まさにレースが終わったばかりです。湿気がすごいのは以前と変わらないし、日差しも刺すように痛い。しかし、日本の方が暑さがしんどい気もする中でレースウィークを過ごしてきました。
ニュルブルクリンクも暑くて、準備が足りなかったですね。外で観戦という気持ちになかなかなれませんでしたから。世界中、どこに行っても暑さでしんどい??? 私はニュルブルクリンク帰りで時差ボケ、申し訳ないくらいポンコツでした。冴えない頭でレースウィークを過ごしました。情けない!

火曜夕方のフライトで、水曜日の搬入から現地入り。この日はメカニックの練習を撮りまくり。走行の始まった木曜日は、バタバタで記憶があまりなく。
ピットウォークは、金曜日の夕方が1回目でしたのが少し暗かったけど涼しく。1時間半も設けられた時間帯の中で、ドライバーさんには会えずじまい。お部屋がたくさんあるのと、わざわざ部屋までは押しかけないので、取材できる率が減ります。セッションではお目にかかっていますけどね。

土曜日の昼間のピットウォークは日陰はどうにか過ごせましたが、お客様もいっぱいでね、あとコスプレーヤーの方も何人かいらっしゃいましたね。日本発信なのかな、コスプレって。初音ミクは世界中で有名なので、アジア圏のレース、タイでもそうでしたが、コスプレさんがサーキットにいらしてくれて大人気でしたね。あのスタイル、若けりゃやってみ…、似合わないので見ているだけで良いか。

クルマも人気だけど、レースアンバサダーさんも大人気。これは昔から変わりません。イスラム圏の社会には、肌の露出が少し刺激的でしょうか。ですので、写真を撮りたい方に頼まれちゃうんですよね。スマホを何度か渡されました。なんでも良いです、記念になればね。

サポートレース、86のレースもありましたが写真なし。こちらも場内は大盛り上がりでした。そして歓声はやっぱり「海外」を感じましたね。派手というかなんと表現しようかしら。エンターテイメント性があるというか。うれいしものです。拍手もたくさん!一台一台をリスペクトして盛り上げてくださいます。

そしてグリッドはカオス!始まる前からDJでもなく実況でもなく司会?MCの方がしゃべりで盛り上げます。以前と変わりません!短い時間ながらグリッドウォークを楽しみつつ、スタートまで10分ちょっとでグリッドからの退去がはじまりましたが、レーススタートに間に合うのか心配になりました(笑)。無事に時間に間に合ったようですね。

では、予選と決勝からピックアップ。

予選ピックアップ

  • 19号車 WedsSport ADVAN GR Supra 国本雄資選手、阪口晴南選手

今回の予選は19号車WedsSport ADVAN GR Supraが速かったですね。前戦の富士でポールを取り損ねた感じがありましたので、今回は満を持してくるかなと思っておりました。Q1の国本雄資選手もトップタイムで阪口晴南選手もトップ!

チームとヨコハマタイヤさんの喜ぶお顔がいつにも増して良かったです。海外戦、そうですね、タイで優勝したときのマサ監督の涙を思い出しますが、どうにか勝つ姿もみたいものですほんとに。ブリヂストン勢のコマの多さに、ヨコハマ、ダンロップの優勝がなかなか見られないことも多いですが、今回予選で64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTも3位に入り期待大でした。

2位に8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8がつけ、ここはキーかなと思いました。赤いクルマたち、日産勢がまだ苦戦しておりますね。もともとブリヂストンタイヤを履く12号車TRS IMPUL with SDG Zは好調ですけどね。ドライバーもタイヤも変わる時期が重なっているので、少し苦労しているのかな。ここはぼちぼち来るかと思ってましたが。

いざ決勝!注目のポイントは

19号車頑張った!優勝こそできなかったけれど、表彰台こそあがれなかったけれど5位フィニッシュ。びっくりだったのが、39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supraが1号車 au TOM'S GR Supraに接触したところ。珍しい同志撃ち。原因がわかりませんが、チャンピオンカーは最後尾まで落ちました。そこからの復活はタラレバだったらどこまで行ったかなと思わせる強さでした。

  • 37号車 Deloitte TOM'S GR Supra 笹原右京選手、ジュリアーノ・アレジ選手

チャンピオンカーが落ちちゃったら、それに変わってチームメイトが活躍。まあ、それは関係ないにしても、37号車 Deloitte TOM'S GR Supraが引っ張る作戦で優勝。これは、チームの総合力にも感じましたね、またトムスかいというのは、あまりに凄すぎる褒め言葉です。

100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GTの追い上げも素晴らしかった。ペナルティが出ていたのを知らずにいたそうですが、誕生日を迎えた牧野任祐選手のスティントで3位フィニッシュ。最終的に6位となるもこの速さも完璧だったよね。タラレバの対象の2台、1号車と100号車。次のスプリントが楽しみです。

  • 3位表彰台!4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG 奥本隼土選手、中山友貴選手

そして、GT300から4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG!レギュラードライバーの谷口信輝選手と片岡龍也選手、片山右京監督は、スパ24時間レースに参戦。なんとその重鎮をそっくり代打でのセパンラウンドとなり、なんと3位表彰台を獲得しました!

監督は、名前を見た時から懐かしさ全開の番場琢監督。わたしは2004年かな。育成ドライバー時代を良く知ってますよ(笑)。全日本F3選手権ね。すっかり良いパパとなりました。代走のドライバーは、最近はTGR-DCでも若手の面倒を見てくれている中山友貴選手と、スバルチームの第3ドライバーを務め、ラジコン出身という異例の経歴を持つ奥本隼士選手。まさかの表彰台獲得でした。

ご本人たちもめちゃくちゃ喜んでいまして、とても微笑ましかったです。この初音ミクのイラストを車のモチーフにしている4号車は、車もドライバーも大人気でマレーシアでもファンが多くピットを訪れていました。

話題性だけではなく、こうして代走のドライバーがきっちり戦績を残すとチームもファンもとても励みになりますよね。これは今後につながる結果でしたね。

  • 18号車 UPGARAGE AMG GT3 小林崇志選手、野村勇斗選手、石田誠監督

ポールトゥウィンの18号車の活躍も素晴らしかったです。12年前にセパンでポールイトウィンした小林崇志選手、すっかりベテランになりましたが、今回もポールトゥウィンで優勝。相棒の野村勇斗選手は2005年生まれ。ようやく20歳に今年なるのかな。初参戦で早速優勝は今後が楽しみ。このクルマからステップアップした先輩も多いですよね。彼も楽しみなドライバーですからね。今後に期待です。

若手の台頭もありのセパンラウンド。次の富士ラウンドはスプリントレースが開催されます。詳細が出るのが楽しみです。レースフォーマットが変わるのは興味深いですよね。ぜったい夏休みに見てくださいね。ちょっと短いですが帰国します!午前4時に空港に向かうのでパッキング!またTGRコラムで振り返ります!では、また!

(写真 GTアソシエイション、テキスト 大谷幸子)