2代目富士マイスター!坪井翔2連勝!もう誰も止められない!? 〜スーパーフォーミュラ第6戦、第7戦 〜


8月の酷暑から約2ヶ月。ほんともてぎは暑かったんだけど、ようやく秋の気配。でもまだ秋にはならなかったなあ、夏の暑さも戻ったり。レースの熱さはいつも通りなんだけどね。そんな富士スピードウェイへ行って参りました。

  • スーパーフォーミュラ第6戦、第7戦 富士スピードウェイ

前戦では、チェッカー目前でドラマティックな展開となり、笑顔泣き勝利のHonda牧野任祐選手で幕を閉じましたが、どのレースもドラマがあって、終わったあとレースそのものに感動してしまい、今更ながらレースっておもしろいと頷くばかり。これまでと何が違うのか自分でも不思議ですが、レースがおもしろいのが一番ですよね。

  • ピットウォークも大盛況

今季は特に雰囲気もめちゃくちゃ楽しいし、以前よりも観客も大幅に増えています。夏の富士大会が終わったあと、関係者に何人か富士行ったよ〜と言われ、今まで来てくれてなかったのかと思うことがたくさんありました。

また、サーキットに初めて来たという人も身近にいて、観客数が増えているがゆえ、そんなうれしい声も聞こえてきて当然かと思いました。というわけで振り返ります!

終わってみれば2連勝そして…

  • 第6戦表彰台

2レース開催ということは、調子が良ければきっとそのまま、ネガティブなことが発生した場合、最悪2日間をやり過ごしてしまう可能性もありますが、これもレース。ということで、ハッピーなレースウィークを過ごしたのは、36号車 坪井翔選手!

1レース目の第6戦の予選こそ7番手でしたが決勝は2連勝!ランキングもトップに躍り出ました。富士スピードウェイですし(ホームコース)、調子は良いだろうと思いましたが、ランキングトップには驚きです。タイトルを一気に引き寄せましたね。

野尻智紀選手が思いのほか決勝で苦戦をしましたが、ダウンフォースをつけ過ぎたとメディアミックスゾーンで発言されていました。公式サイトに全員のコメントがありますのでご参照。予選は2戦ともに、トップ3に入る相変わらずの速さ。

必ず野尻選手が記者会見にいるという強さがありますが、決勝ではチーム無限のパフォーマンスがランキング番狂わせ(ほんとにちょっとだけ)を起こしました。

ただ、最終戦は鈴鹿サーキットです。無限さんというかHonda勢のホームコース。驚異のパフォーマンスで挑んでくるのは例年のことで、今さら驚きません。それを阻止できなければ、タイトルは無いと言っても過言ではない訳で。

昨年、タイトルのかかった宮田莉朋選手も前の晩に、過去のレース映像を見たりしていたそうです。まな板の上の鯉も、まな板に乗りながらアウェイの地でスマホ?をじっくり見たんだろうね。早寝でもしたかと思っていたら…、すごいなあと思いましたよ。お母様に優勝してから伺いました。

  • 牧野任祐選手は、ドライバーランキング2位

  • 前戦で、スピンした太田選手を泣きながら応援してくれたファンのコたちをピットに招いた太田格之進選手

それと、ドコモダンディライアンレーシングが今季も絶好調。ここもドライバー2人、牧野任祐選手と太田格之進選手で頑張って一気に花開きました。怖いよここも、2台共に速いんだもの。このチームも含め2台で結果を出すかで決まりますね。ワクワクしかないですよ!

牧野選手は、過去にF2に参戦しましたが、太田選手はまだですね。彼の実力を考えたら、もう外に出しても良さそう。早いうちに海外に行ってほしいなあ。

右肩上がり?

  • 7号車 小林可夢偉選手 / Kids com Team KCMG

  • 8号車 福住仁嶺選手 / Kids com Team KCMG

Kids com Team KCMGの小林可夢偉選手、福住仁嶺選手が今回の富士大会で大活躍でした。そもそもこちらの2人、実力者ですから(このカテゴリーのドライバーさんたちみんな素晴らしいのは承知の上)当たり前って言えば当たり前です。チームも中の編成を変えながらこのカテゴリーに参戦して来ました。

当初は、資本が香港ですのでスタッフもアジアの方々で戦っていました。近年は、エンジニアなどは海外の方も含め、メカニックは日本人で戦っていて今季はこれまで以上に体制を整えました。

この富士大会は優勝しちゃうんじゃないかと期待も膨らむ走りで大躍進でしたよね。いきなりトップチームになるとは思っていないけど、この成長は大きいと思います。トムスが坪井翔選手2連勝という偉業もありましたが、こちらのチームの今季表彰台が2回あったので、しっかり見届けておこうとピットにおりました。

チーム設立15年、ここまで勝利に結びついていないこともありますが、福住選手の加入で動き始めた今シーズンは、注目していました。注目の的と言えば2戦連続でやってしまったので、どうしてもピット作業が気になるところ。過去にもミスはあった。前戦では、他チームでもやらかしている所はありました。でも、どうしてもこのチームだけクローズアップされてしまう。それさえなければ、リザルトが大いに変わったと思われるからでしょうね。特に、今季はポールポジションも取っておりますし、過去にもあと一歩でチーム悲願の初優勝に届いていただろうと思うレースがありましたから。

でも、それもレースですよね。練習はパーフェクトなんですよ、見ていても。今回は失敗はありませんでした。ただ、それで終わりではないんです。これからも仕事は続きます。100パーセントではなくていいんです、しっかり車をコースに送り出すことができればね。ちゃんとできて当たり前ですが、当たり前の事を「自信」に繋げていってほしいですね。普段、別のカテゴリーで戦っているメカもいますが、ミスはないんです。たまたまだったのかもしれません。

前回は、めちゃくちゃ私が緊張したのに(無駄な緊張…)今回は何かゆったりメディアセンターから見守りました。あとは初優勝に向けて頑張ってください。それは次戦の最終戦鈴鹿で果たせなかったとしても、まずはしっかり歩んで行きましょう。

  • ゼッケンが、60になっていました

マッチこと、KONDO RACINGの監督で日本レースプロモーション会長の近藤真彦さんが、スーパーフォーミュラでデモランしましたよ。24年ぶりですって。先般、練習走行をしているのが話題となりましたが、素晴らしい。これは、ぜひ動画でご覧になってほしいです。

会長就任当初、自ら“人寄せパンダ”とおっしゃっていた近藤会長。その言葉は、今や注目度として批判されることなく、とても素晴らしいものになったと思います。自らプロモーションにあちこち行ってらっしゃる行動力。テレビで頻繁にお見かけするようになりました。そして、相変わらずかっこいい(笑)。

結果、プロモーションした事が、数字になって返って来ている気がしますね。今年の観客数は、きっと過去最高になると思われますね。人任せではなく、就任された時からそのお仕事を遂行されているのを尊敬します。

そして、とうとうマシンにも乗っちゃった。ホームストレートを240キロで駆け抜けました。これフツー以上ですよね。モリゾウさんも一緒に走りたいんじゃないかな。

あ、どちらもTRDエンジンユーザーのチームだから、同時に赤寅(TRDエンジンのテスト車両)に乗るのは無理か。にしても、どうなのよ〜、すごすぎて言葉にならないとストレートを駆け抜ける姿を見て思ってしまいました。

芸能人うんぬん抜きにして、ここまでやってくださるなら、きっとサーキットでレースを見てみたいという方は、ますます増えるでしょうね。僭越ながら大きな拍手を送らせていただきます。

アフターグリッドパーティー

レースが終わってからもまだまだサーキットを楽しむ!今回は、本当にパーティーのような設定でしたね。少しだけお邪魔して参りました。

夏の時と違って、暗くなったサーキットのホームストレート上で、音楽やドライバーのトークを楽しむ。なかなか良い雰囲気でした。

ドライバーさんは任意の参加だったようですが、トップ3のドライバーはいましたし、残って参加している方もいましたので、選手のちょっとプライベートなムードを目の前で見られたと思います。スーパーフォーミュラ・アンバサダーの方々や、解説を担当した脇阪寿一監督などがいらっしゃいました。

そもそもの発案は、大湯都史樹選手だったとか。この日にティラノサウルスのレースが行われたのですが、その恐竜が2体いるなあとは思っていたのですが、まさか大湯選手だったとは。撮り逃しました(笑)。エンターテイナーですね。私も若さと美貌と素敵なシャーシほかいろいろあればなあ(笑)。

最後に

実は呑気に書いているようで、ノーポイントのドライバーさんたちが気になってしょうがありません。戦績も大事なので、どうしてもそちらを讃えて先に書いてしまいますけどね。

昨年は、大きな事故が多かったですが、今年は大丈夫と思っていたら、第7戦の決勝は、3回もセーフティーカーが入りました。予選で下位に沈むと、クラッシュに巻き込まれやすいし、レースだからいつもそんなことが起こります。そして、結果が全てですので、戦績しだいで来季のシートも心配になります。

メディアミックスゾーンで、戦績の良くなかったドライバーさんたちの元気のないお顔も間近に見て、こちらも心を痛めるジャーナリスト魂ゼロの私。このまま見守るしかないのですが、もうあと1大会しかなくなってしまいました。次の鈴鹿で最後かと思うとね。少しでも明るい材料を残して来季に繋げてほしいですね。

またもや急ぎ足のレポートになりましたが、続きはTGRコラムにて。では、SUPER GTオートポリス、九州へ行って来ます!

(写真:日本レースプロモーション トヨタ自動車 大谷幸子、テキスト:大谷幸子)