2025年 国内モータースポーツシーズン開幕直前情報!
寒い冬ももう2月半ばで春まであと少し。時の流れが相変わらず早すぎますが、オフシーズンとなっている国内モータースポーツは、開幕に向け大きな動きがありました。
昨年12月までSUPER GTのシリーズ戦があったので(悪天候により延期となった第5戦)、とても短いオフシーズン。今週には、もうスーパーフォーミュラ公式テスト(2/18-19 鈴鹿サーキット)が開催され、その半月後の3月(3/7-9 鈴鹿サーキット)には開幕と、昨年からシーズンの始まりが早くなりオフも短くなりました。
ファンの方はオフが短いのは寂しくないので良い事だと思いますが、始まってしまうと一気に駆け抜けてしまうので、一つ一つ感動を噛みしめる間がないのが私は若干寂しいですね。では、私の独自目線でピックアップして参ります。
スーパーフォーミュラ
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2025スーパーフォーミュラ プレスカンファレンス
プレスカンファレンスが、2月10日(月)に都内で開催され、今シーズンの概要が発表となりました。私は仕事で行けませんでしたが、プレスリリースを見るだけでも大きな変化と一気に前進していくこのカテゴリーの熱量を感じずにはいられません。まだまだ進化を遂げますね。その中から気になるポイントを。
※リリースの内容は、こちらをご覧になってくださいね。
〜 世界最⾼峰のHUMAN MOTORSPORTS 〜
2025年全⽇本スーパーフォーミュラ選⼿権 開催概要 3⽉7⽇(⾦) – 9⽇(⽇) 第1-2戦 鈴⿅サーキットにて開幕
①7大会12レース
2レースの大会が増えるので、金曜日も走行があります。これまでもフリー走行が設けられておりましたが、これが午前、午後の2セッションと走行の枠が増えます。チームは有効に時間が使え、とてもセンシティブなマシンとしっかり向き合う時間が増えて良いですね。
また、経験の少ないドライバーの走行時間が増えることはウェルカム。ドライバーのみなさん同条件ではありますが、この経験値を増やすことがなかなかできないのが悩み(?)。年間の公式テストも二回と少ないので良かったです。
また、私の場合、取材時間が増えるのでとても助かります(切実)。写真を撮るだけにせよ、時間がない…というのが悩みでしたから。
①レースフォーマットの変更
「レースの魅⼒拡⼤のため、1レース制の決勝および2レース制の⽇曜決勝のレース距離を約185km・ピットウィンドウなし、2 レース制の⼟曜決勝のレース距離を約165km・ピットウィンドウ10周とし、チーム戦略の多様化を狙います。また、2レース制の⾦曜⽇フリー⾛⾏を90分1本から60分2本へと拡⼤」
この“ピットウィンドウ”ありとナシ。ここもポイント。これまで同様10周のレースもありますけどね。
天候が不安定な時、路面のコンディションの変化、トラブルが発生した時にコース上で我慢なのか、即対応なのか、また戦略も賭けなのか堅実に行くのかなど、それぞれのチームの戦略が見える楽しみが増えますね。SFgoアプリも使って、より楽しめるかなと思います。
私はオンタイムではレースを追いかけるので精一杯で無線を聴く余裕はないけれど、無線もわずかなタイムラグのみで聞くことが出来ますので、チームのエンジニアになったつもりでレースがご覧になれますよ。
②「DAZN(ダゾーン)」「FOD(フジテレビ・オン・デマンド)」メディアパートナーに新規2社を追加。
これ影響大ですねえ。自分も加入しているDAZNで、ザッピングの段階でつい他のカテゴリーも見ちゃったりするので、新規を取り込むチャンスをでもありますね。
世界のフォーミュラーカーのカテゴリー、F1もF2も放映しておりますので、そちらからの流入や新規に期待大。
F1はモータースポーツのピラミッドのてっぺんですし、その直下、F2とスーパーフォーミュラは同等のカテゴリー、いやそれよりもレベルが上かも?ぜひ見て違いも感じて欲しいです。F2から日本に来るドライバーもおりますので、認知度を上げるチャンスです。
個人的にずっと思っておりました。DAZNでもやらないかと。これは期待しかないです。にわかファン、コアファンの取り込みは、このあたりとSNSが起点となるのかなとも思います。
スポンサー向けのポイントなど、ますますこのカテゴリーに関わるファンやサポートする企業に向けても喜ばしいステイトメントになっておりますね。
レースそのものは、毎回おもしろさが増して来て見ていて楽しいので、周囲を取り巻く環境、今回上記のポイントだけではなくタイヤの事などもそうですが、どんどん整っていくことでモータースポーツの知名度だけではなく、プロスポーツとしてとてもレベルの高いものであることが認知されたら良いなと思います。
SUPER GT |大阪オートメッセ
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大阪オートメッセ
毎年2月にインテックス大阪で開催される大阪オートメッセ。
SUPER GTの開幕戦が同じ西日本の岡山国際サーキットで開催されることで、そのキックオフイベントとしてSUPER GTがコラボしています。
毎年、会場のエントランスをくぐると、SUPER GTのマシンが鎮座している光景は圧巻。今年は、両クラスのチャンピオンマシンが鎮座していました。モータースポーツに特化したイベントではないけれど、ここまで大きなイベントは日本では無いですから、新規顧客取り込みにも一役買うのかもしれません。
大阪と言えば、独特のディープなカスタムカーもありまして、雰囲気も東京オートサロンとちょっだけ違うなあと思うのが毎年行って思うこと。ただ雰囲気こそ違えど、モータースポーツはこのイベントではとても新鮮なんだと感じます。もちろんモタスポファンも集ってくれていますよ。
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SUPER GT PIT WORK。現行車両で大迫力のデモンストレーションを実施
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Astemo REAL RACINGメカニック
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17号車 Astemo CIVIC TYPE R-GT
ピットワークのパフォーマンスをしてくれた GT500クラスのリアルレーシングのメカニックたちが、準備を始めたら「かっこいい!」という声が漏れ、とてもうれしかったです。初めての方もいて当然だからうれしいです、感想が聞こえてくることは。
エンジン始動はこれまでも行われておりましたが、ピット作業のパフォーマンスもコンテンツに加わり、より身近なところでモータースポーツを感じてくださったのではないかと思っております。
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SUPER GT 2025スペシャルステージ
またメインステージのトークショーには、オーガナイザーのGTアソシエイション坂東正明代表が三日間に渡り登場しました。その中で、サプライブ発言が相次ぎましたね。
予選形式が昨年のいわゆる合算方式から、以前の方式、最速タイムがポールポジションの2023年時の方式に戻すことや、予選方式の変更とスプリントレースの採用を検討しているなど、ある程度詳細まで突っ込んだ事をさらっと発表?最終日は特にお客様に向け発表しているスタイルでしたね。
昨年は悪天候に見舞われ、その影響で変更せざるを得ないこと事項がたくさんあって、現場も大変だったと思うのですが、今年はより楽しめるような変更が盛り込まれることは期待ですね。
車種の変更、新規チームの参戦、ドライバーラインナップの変更など、すでに発表されていることも多いですが、そういった楽しみな「変化」があるので、春までワクワクしながら待ちましょう。
開幕前(開幕戦は、4/12-13岡山国際サーキット)ですので、まだまだ何かしら発表があると思います。
スプリントレースの発言も、夏の第4戦富士大会を予定しているようですが、どんなレースフォーマットになるのか? 坂東代表からは、土曜も日曜もレース!という事でした。
それを受けGT500のチャンピオン山下健太選手は、SUPER GTブースでのトークショーで、サクセスウェイトはどうなるのだろうと発言。そのままのウェイトだと走る前から順位が決まっているようなものと。確かに。距離が短いと挽回するチャンスが減りますものね。
さあ、どうなる?まだまだ待つしかないけど、ここに来て楽しみが増えました。
FIA世界耐久選手権(WEC)
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GR010 HYBRID 7号車:マイク・コンウェイ選手(左)、小林可夢偉選手(中央)、ニック・デ・フリース選手(右)
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GR010 HYBRID 8号車:ブレンドン・ハートレー選手(左)、セバスチャン・ブエミ選手(中央)、平川亮選手(右)
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昨年の第8戦バーレーンの最終戦にて逆転マニュファクチャラーズタイトル獲得
こちら、世界のカテゴリーですが今月カタールで開幕するので少しだけ触れておきます(WRCは開幕済みですが触れてなくてごめんなさい)。
ハイパーカークラスに、アストンマーティンが新たに参戦し、アルピーヌ、BMW、キャデラック、フェラーリ、プジョー、ポルシェ、トヨタと8メーカーが鎬を削ることとなり、さらに激戦!
昨年TOYOTA GAZOO Racingは、最終戦で優勝し、逆転で6年連続のマニュファクチャラーズタイトルを獲得しました。これは驚きしかなかったです。もちろん心配はしてないのですが、メーカーが増えたので…。良いことですけどね。今年のWEC富士も何やらますます豪華になりますね!
そして、LMGT3 クラスもメルセデスAMGが参戦。アストンマーティン、BMW、コルベット、フェラーリ、フォード、レクサス、マクラーレン、ポルシェと9メーカー。
メルセデスは、ル・マン 24 時間レースへの参戦は26年ぶりですって。熱いねWEC。
海外でも観戦したいのですが、自分のスケジュールがなかなか合わなそうなので、富士スピードウェイに観に行かなくちゃ!と思っております。
今週は、今季初の現場、鈴鹿サーキットに行って参ります!では、また!
(写真:日本レースプロモーション、トヨタ自動車、大谷幸子/テキスト:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!