SUPER GT 2025 開幕だよ! 〜SUPER GT第1戦 岡山国際サーキット〜

26万人の観衆を集め盛り上がったF1日本グランプリ、テレビの前で楽しいレースウィークを過ごした私ですが、次は、SUPER GT!燃え尽きてはいけません。開幕戦が開催される岡山国際サーキットへ行って参りました!

  • GT300優勝K2 R&D LEON RACING 蒲生尚弥選手、菅波冬悟選手、GT500優勝 TGR TEAM au TOM’S坪井翔選手、山下健太選手

待ちに待った開幕は、悪天候により荒れたレースとなってしまいましたが、やっぱり迫力あるレースはいいですね!上記2チームが各クラスの優勝ドライバーです。おめでとうございます!

他のカテゴリーが開幕しているので、何かとても遅く感じてしまいますが、これ通常営業です。春になってからの方が良いように感じますが、またしても天候が。やっぱり降ってしまったかでした。では、振り返ります。

予選

  • GT500 14号車 TGR TEAM ENEOS ROOKIE

  • 選手、チームを称えるモリゾウさん

GR勢が得意なサーキットで、上位に来るだろうと思っていたけどGT500 14号車ENEOS X PRIME GR Supraと1号車au TOM'S GR Supraがポールを競い合いましたね。そして、コースレコードを出したのはこの2台。

  • 予選3位24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Z、5位19号車WedsSport ADVAN GR Supra

  • 予選4位100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT

予選からもちろん激アツでした。3番手に24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z!ヨコハマタイヤが5番手にも!19号車 WedsSport ADVAN GR Supra!予選方式が元に戻ったことで、これまでの力を発揮できる体制に。4番手は、100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT!タイトル争いの筆頭でもありますね。

話を戻すと、14号車と1号車の戦いは以前もこの岡山で繰り広げられていますね。そもそも前述のようにGR勢の得意なサーキット。ドライバーが変わってもそこは変わらなかったです。今回は、14号車福住仁嶺選手に軍配。予選時は、チャンピオンの坪井翔選手の表情が曇りました。満点の状態で過ごした昨シーズン、同士に負けるのが一番悔しいでしょう。劣勢に立つとまた策を練って、カードが増えそうですけどね。

この日は、ルーキーレーシングがとても良い笑顔に包まれていましたし、久しぶりの勝利に向けて、チームは盛り上がっていましたね。チームオーナーのモリゾウさんも、もちろん喜んでいらっしゃいました。

GT300 グッドスマイルレーシング

  • 4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG/GOODSMILE RACING & TeamUKYO

  • 予選1位を獲得!GT300 4号車 GOODSMILE RACING & TeamUKYO 谷口信輝選手、片岡龍也選手、片山右京監督

ポールポジション獲得!久しぶりでしたねえ。このチームが良いリザルトを得ると、めちゃくちゃ祭りになる人気チーム。ファンも多いですからね。Q2を担当したのは、片岡龍也選手。谷口選手によると、ご自身よりも速いので、担当をしていただいたそうです。ちなみにQ1を突破できそうにないと、先に走ってもらうとのことです。

片岡龍也選手、トヨタ自動車の育成ドライバーの一期生です。現在は、TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)という名前になりましたが、彼は校長先生の立場。現在は、若いドライバーたちに教える機会が増えたそうで、教えまくっていたら、速くなっていたと記者会見でコメントしていました。育成当時から速いドライバーで、器用なイメージがあってね、昔、息の長いドライバーになると書いた記憶があります。

「息の長い」は正しかったです。谷口選手は、会見で「来年は2人合わせて100歳!」と、信じがたいことをおっしゃっていましたが、GT300は、そんな息の長いプロフェッショナルなドライバーが走れるカテゴリーです。国内のいわゆる「ハコ」のレースでは、最高速。眼もスキルもついていってる彼らは素晴らしいと思います。今回は、優勝はできなかったけれども、チームのみなさんがとても楽しんでいるのがわかって、ほっこりしました。今後の活躍も期待しています!

決勝

  • セーフティカー先導で始まった決勝

  • スタート直後に多重クラッシュ発生、荒れた展開に

雨でレースが荒れましたね。雨あるあるだけれど、やっぱりレースが満足にできないのは見ていて悲しいですよね。SCスタートで始まり、レースが始まったと思ったその周で、3台の多重クラッシュ発生。これにより、GT500の3台が早速戦線を離脱しました。無念でした。38号車 KeePer CERUMO GR Supra、12号車 TRS IMPUL with SDG Z、16号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16。ドライバーのみなさんが無事で良かったです。

  • 他車に接触されコースアウトした3号車 Niterra MOTUL Zコースに戻れたので安堵

岡山は、コンパクトなレイアウトな上に雨…。アクシデントが発生した際に回避するのも大変です。だからこそ、プロだからあの速度域で走れるんだと改めて感じた決勝でした。もちろんアクシデントもあります。ほんとね、いろんなアクシデントが起こったので、録画をじっくりみながら復習するのに、とても時間がかかりました。

昨年は晴れていましたが、今年同様に多重クラッシュからのスタートでした。2年連続切ない展開。ここまで準備してきたみんなの思いが砕け散るのは、とても無念でした。

それぞれの裁量でペナルティが出たりで、その原因を追いかけるのに必死。レースになかなか集中できませんでした。
帰路の空港で関係者に状況を確認したり…。モニターでチラ見しながらもろもろ追いかけていましたので、間違ったことは書けないしで、今回は全く自分が落ち着かず機能しておりませんでした。事実確認が必要…と、これが心の真ん中にあると前に進めない性格なので、自分の融通の効かなさが苦しかったです。

  • GT500優勝 1号車au TOM'S GR Supra/TGR TEAM au TOM’S

レースは始まってしまえばエキサイティングなものなのですが、ラスト10周でリスタート。この周回は、無理なのかイケるのか、展開変わる?という感じで固唾を飲みました。最終的に2番手からトップを奪取した1号車がそのまま逃げ切り。2位は14号車。車から降りて優勝者に握手を求めた大嶋和也選手は、悔しいながらも清々しい表情でしたね。とても印象的でした。

  • GT500 3位 39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra/TGR TEAM SARD

3位に39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supraが来ました。予選最下位からの3位!全般、まだ課題は多く調子は良くないとのことですが、表彰台というリザルトが残ったのはみんなにとって良いことです!おめでとうございました!

GT300 大注目!21位から2位表彰台!

  • 26号車 ANEST IWATA RC F GT3/ ANEST IWATA Racing

  • 26号車 安田裕信選手、イゴール・オオムラ・フラガ選手/ ANEST IWATA Racing

26号車 ANEST IWATA RC F GT3!
いやー、びっくり!速いドライバーさんたちだとは思っていましたけど。イゴール・フラガ選手は、先月のスーパーフォーミュラの開幕戦で注目していました。グランツーリスモの世界チャンピオンがどこまで通用するのかというのが楽しみでしたから。

クラッシュに巻き込まれていたけれど、これはイケる!と思って見ていましたし(素人でごめんなさいだけど)、相棒の安田裕信選手は、GT500経験も豊富で日産陣営に席を置いたドライバーでした。そして、カートの先生ということで、後輩が業界にたくさんいるのを最近知りました。最近活躍しているドライバーさんたちが、安田選手が先生だったらしいことがとてもいいですね。

そして、こちらのチームは体制を変更したそうで、メンテナンスガレージが変わっていました。伺ってみたら知っている方がいましたね。頑張ってください!今後も楽しみにしてますね!

急遽参戦!

  • 45号車 PONOS FERRARI 296/ PONOS RACING

GT300の45号車 PONOS FERRARI 296。女性ドライバーのリル・ワドゥ選手が参戦し、とっても盛り上がった昨シーズンでしたが、なんと開幕直前、あと数日というところで、離脱がアナウンスされました。写真も動画もたくさん撮って準備をしていたのでOMG!

急遽シートをゲットしたのは篠原拓朗選手。ご結婚を発表されたのが数ヶ月前で、お目にかかった時に祝福したいと思っていたのですが、シートのアナウンスがないので気になっていました。今回、サーキットでたくさんの方にシート獲得を祝福されていましたよ。彼の人柄かな。このアナウンスは勝手に心配していた私にとってもうれしい出来事でした。
今やベテランドライバー、過去にトヨタ自動車のプロドライバーの養成のスクールFTRSにいた経験もあるケイ・コッツォリーノ選手。すっかり大人になりましたが彼と頑張ってください!

新規チーム参戦 seven × seven Racing!

  • 666号車 seven × seven PORSCHE GT3R/ seven × seven Racing

ポルシェがSUPER GTへ戻ってきました。666号車 seven × seven PORSCHE GT3R です。2021年GT300クラスでタイトルを獲得した藤浪清斗選手と近藤翼選手がコンビを組みました。
富士テストの時にピットを訪問したら、本国ポルシェからのサポートスタッフもいらっしゃいました。新規チームかつGT300のフロントガラスのはちまきを見るとわかりますが、シリーズをサポートするスポンサーさんでもありますね。
ポルシェが戻ってきたら、他の欧州車も注目されているようで、自分のSNSも欧州車のインプレッションが上がっています。市販のハコ車、世界のクルマが参戦するカテゴリー。もっともっと注目されたいですね。

今季2025シーズンは、6月にマレーシア大会が開催され、これに関しては現地がとても歓迎ムード。セパンサーキットに、12年ぶりでしょうか、私も伺うことになっております。GT500クラスのみなさんは、オフテストで毎年行かれていますね。以前と違ってホテルもショッピングモールも増えたようで様変わりなのかな。肝心のレースは、トワイライトレース。これも想像がつきません。

夏の8月の第4戦富士ラウンドは、スプリントレース。こちらもどんなレースフォーマットになるのか、今から楽しみですね。

という訳で、今季もSUPER GTも盛り上がって参りましょう!

(写真:GTアソシエイション 折原弘之、テキスト:大谷幸子)