ダカールラリーに参戦するマシンをオマージュした「HILUX GRG Concept」が全国15のGR Garageから発売!
TOYOTA GAZOO Racingは、“WEC FIA世界耐久選手権”をハイブリッドカーで、“WRC 世界ラリー選手権”をヤリスで、そして、“ダカールラリー”をハイラックスで挑んでいます。
これらモータースポーツのDNAを継承するスポーツカーブランドが“GR”であり、さらに「GR」「GR SPORT」「GRMN」といったグレードがラインナップされています。
特に「GR SPORT」は86はもちろん、C-HR、ハリアー、ノア、VOXYなど幅広くラインナップされています。さらに海外では、ハイラックスのGR SPORTグレードが2018年に南米で、2019年には南アフリカで発売され、たいへん好評を得ています。
これを日本でもお客様に届けられないかと、TRD、モデリスタブランドで知られるトヨタカスタマイジング&ディベロップメントの協力のもと、トヨタ販売店12社が力を合わせ、GRのデザインを取り入れた「HILUX GRG Concept」を、東京オートサロン2020で発表しました。
- スーパーホワイトIIベースのHILUX GRG Concept
- アティチュードブラックマイカベースのHILUX GRG Concept
- 3日間で33万人を超える来場者で盛り上がった東京オートサロン。GR Garageコーナーも大盛況
- プレスカンファレンスで発表。右からトヨタモビリティ東京 片山守社長、発起人の群馬トヨタ 横田衛社長とトヨタモビリティ東京GR Garage 塚越富夫室長、私
モナコGPとル・マン24hを制した王者がダカールラリーに参戦することを記念にしたモデル
昨年のダカールラリーでは、ハイラックスに乗るナサール・アルアティア/マシュー・ボウメル組が、トヨタ初となる総合優勝を果たしました。
そして今年は舞台をサウジアラビアに移し、1月5日にスタート。SS(競技区間)5,000km、総走行距離7,500km以上を走破し、17日にゴール。
ハイラックスは残念ながら総合優勝を6分21秒差で逃したもののトップ10に4台が入り、堂々の走りをみせました。
また今回、F1で2度のドライバーズタイトルを獲得し、WECでもチャンピオンになっているフェルナンド・アロンソ選手が初参戦し、大きな話題となりました。序盤にフロントサスペンションを損傷したり、後半は砂丘から飛び出し横転し、フロントガラスがないまま走行したりと、ルーキーとしてダカールラリーの洗礼を浴びましたが、見事完走を果たしました。
これらTOYOTA GAZOO Racingのハイラックスの活躍と、なによりフェルナンド・アロンソ選手の初参戦を記念し、「HILUX GRG Concept」が誕生しました。
- 世界中のサーキットを走り、勝ってきたフェルナンド。アロンソ選手が道なき道に挑む
- ダカールラリーに挑むTOYOTA GAZOO Racingのハイラックス
スポーツピックアップが新たなムーブメント
現行モデルの8代目ハイラックスは、2015年に誕生し、日本でも2017年から販売されています。
日本では3グレードあり、ワークユースではなく、SUVの新たなスタイルとして人気で、販売比率でみると特別仕様車のZ”Black Rally Edition”が最も多い。ピックアップの独創的なスタイリングと居住性がバランスよく、若者にも人気です。
アメリカの2018年上半期の販売台数を見ると、860万台中140万台以上がピックアップで、フォード・Fシリーズ、シボレー・シルバラード、RAM、そしてトヨタ・タコマが上位を占め、これらの輸入車を日本で乗っているオーナーも見かけます。
圧倒的な個性を放つスポーツピックアップであれば、やはり世界一過酷なラリーと称される“ダカールラリー”に挑む、TOYOTA GAZOO Racingのハイラックスをオマージュしたハイラックスが海外で人気なのも納得です。
ではどのようなスタイリングになっているのか紹介しましょう。
- スポーツピックアップのリヤデッキは独創的なスタイリングはもちろんいろんなことに使えるのが魅力。モデルは李亜さん
東京オートサロンで女性にも大人気だったHILUX GRG Concept
今回、ボディカラーはスーパーホワイトIIとアティチュードブラックマイカをベースしています。
まずフロント周りですが、フロントランプベゼルを専用カラーで塗装した、ブラックとレッドのコンビカラーになっています。ボンネットをブラックアウトしたり、カーボンラッピングなどはオプションで可能となります。
そしてボディサイドは、ベースカラーがホワイトの場合、TOYOTA GAZOO Racingのカラーとなるブラックとレッドの専用デカールとロゴが入り(ブラックの場合はホワイトとレッド)、強靭なサイドステップが装備されます。
リヤデッキにはラリーマシンのロールバーを連想させる専用デッキバーが装備され、リヤゲートにあるTOYOTA、HILUXのエンブレムが専用カラーとなります。
そしてインテリアは、GRマーク入りのスタートスイッチとなり、スマートキーにもGRマークが入ります。これだけでも替えたいかたも多いのでは。
私は東京オートサロンで3日間、HILUX GRG Conceptの解説をしていたのですが、一番印象に残ったのは、意外にも男性より女性のほうが多く足を止め、クルマを観ていたことです。
それだけでなく説明員にいろいろ質問していたのが驚きでした。正直、男性が乗っていたらモテるクルマであることを実感しました。
海外のハイラックスGR SPORTは、ショックアブソーバーも専用になっていますが、日本でテストしたところ、南米などフラットダートを走ったり、日本の道路事情が異なるセッティングのため組み込まれていません。
逆にJAOSなど国内のサードパーティーから、日本の道路事情に合わせたサスペンションが販売されているので、自分の走りに合わせたサスペンションを組み込み、自分だけの1台を作り上げる楽しみがあります。
- フロントグリルはトヨタセーフティセンスのソナーの関係でTマークの標準グリルになる
- 自然光の中で眺めるとさらにかっこいい
- フロントランプベゼルはホワイトベースはレッド、ブラックベースはホワイトのラインが入る
- ボディサイドはTOYOTA GAZOO Racingのロゴと専用デカールでレーシーな感じに
- リヤにもTOYOTA GAZOO Racingのロゴ。「TOYOTA」「HILUX」のエンブレムはガンメタルの専用カラーに
販売方法については、各GR Garageで異なり、たとえばトヨタモビリティ東京で展開するGR Garageでは、コンプリートカーをホワイトベース10台、ブラックベース10台を限定販売し、価格は456万円。
また群馬トヨタのGR Garageでは、専用パーツごとに販売します。だから新車購入時はもちろん、すでにハイラックスに乗るオーナーも装着が可能となります。
「町いちばんの楽しいクルマ屋さん」を目指すGR Garageが、お客様の立場に立って、12社で力を合わせて企画して誕生したHILUX GRG Concept。北は宮城、西は広島まで15のGR Garageから販売開始していますので、ぜひ最寄りのGR Garageに問い合わせていただきたい。
- 北は宮城、西は広島まで15のGR Garageで販売開始
- ルーキーも乗れる室内の広さ
- TGRアンバサダーの脇阪寿一さんと、自動車ジャーナリストでモータースポーツMCの今井優杏さんがTOM'S、TRD、モデリスタそしてGR Garageコーナーを回り、展示車を紹介。HILUX GRG Conceptはデッキ上からトークショー
お近くの取り扱いGR Garageに、ぜひお問い合わせください。
(写真/山口尚人・寺田昌弘・トヨタ自動車・トヨタモビリティ東京 テキスト/寺田昌弘 モデル/李亜)
ダカールラリー参戦をはじめアフリカ、北米、南米、欧州、アジア、オーストラリアと5大陸、50カ国以上をクルマで走り、クルマのある生活を現場で観てきたコラムニスト。愛車は2台のランドクルーザーに初代ミライを加え、FCEVに乗りながらモビリティーの未来を模索している。自身が日々、モビリティーを体感しながら思ったことを綴るコラム。
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