愛車のランクル70をリフレッシュ!オーディオ装着で快適度UP!・・・寺田昌弘連載コラム
ここのところトヨタ・ミライで出かけることが多いですが、特に静粛性の高さからYouTube Musicを聴きながら高速道路を定速走行するのが好きで、目的地まで楽しく走っています。
そこで今度は、登録から27年目となった愛車の1台、ランドクルーザー70でより快適ドライブができるよう、リフレッシュとオーディオ装備をしようと思い立ちました。
最近、トルク不足で音楽はエンジン音だけの70
私のランクル70の走行距離は15.5万km。ランクル70仲間には走行距離が50万kmを超える人もいるので、アフリカやオーストラリアなど過酷な大陸でも長年信頼されている丈夫な1HZエンジンからすれば、まだまだこれからといったところです。
しかし、特に高速道路の登り坂で、昔は5速のまま走れた道が、4速に落とさないと失速してしまうのが気になってきました。エンジンオイルの交換直後は良くなるのですが、長く持たずにまた元通りになってしまいます。
27年も経てばこういったものだ、と諦めていたところ、ランクル仲間から「水素ガスでパワーもトルクも復活しますよ」と教えてもらったので早速試してみました。
注意:水素ガスエンジンクリーニングはトヨタ自動車では評価を行っていないため、車への影響は分かりかねます。この記事では、寺田さんが試したことを掲載していますが、トヨタ自動車が水素ガスエンジンクリーニングを推奨しているわけではございません。(GAZOO編集部)
水素ガスですっきり!パワー&トルクが蘇って快適!
水素といえば、ミライに充填して燃料電池で発電して走っているのでそのイメージが強かったのですが、確かにヨットやボートに乗りにマリーナに行ったとき、メガヨットの大きなディーゼルエンジンの吸気口から水素ガスを送ってクリーニングしていたのを思い出しました。それが、クルマにもできるのだと驚きました。
今回施工していただいたのは、「M.Garage」の代表の村田 弘行さん。戦後から親子二代で自動車修理工場を経営し、様々なクルマの整備ノウハウを持ち、現在は水素ガスエンジンクリーニングを中心にクルマのコンディションの最適化をされています。
では、水素でクリーニングする、とはどういうものなのか。村田さんによると、「装置で水素と酸素の混合ガスを作り、エアクリーナーボックスから吸入して燃焼室へ送り、吸気から排気にかけ、クリーニングしていきます。人間でいえば、年を取って血管に溜まって血流を悪くするコレステロールを流して、きれいな血管にする感じです」とのこと。
エアクリーナーを通して吸気する空気にも、目に見えないほど小さな塵が入っているのは、エアクリーナーボックスからインテークを見れば分かります。また、EGR(Exhaust Gas Recirculation)で一部の排気ガスが再度インテークから入っていくときに、不完全燃焼ガスや気化したエンジンオイルが冷やされてこびりついたりします。
これらが長い年月をかけ、少しずつ堆積していくことは確かです。燃焼室からマフラーにかけても、同様に堆積していきます。この場合、シリンダーヘッドを開けて清掃するととても手間とコストがかかります。
村田さん:「私も数えきれないほどシリンダーヘッドを開けて、きれいにしてきましたが、この水素ガスエンジンクリーニングを知ってから、これなら短時間でリーズナブルにきれいにできるので、今までなんだったんだろうと驚いています」
さっそく私のランクル70に施工してもらいます。エンジンをかけた状態でエアクリーナーボックスに装置で発生させた水素酸素混合ガスをホースで送り込みます。
すると5分も経たないうちにエンジン音が若干静かになり、振動が収まってきてびっくりしました。酸素に加え、水素ガスを燃焼室に送り込んでいるので、燃焼温度は通常より上がると思いますが、水温計は正常。排気ガスに手を当ててみると、若干湿っぽく感じました。これは水素ガスが燃焼して酸素と結合し、水蒸気となっているものと考えられます。
これをアイドリング状態で60分間続けると施工は終了です。さっそく乗り出してみると、エンジンから伝わる振動が抑えられ、明らかにエンジンレスポンスがよくなり、今まで3,000rpm以上でもたついていたのが、最大出力が得られる4,000rpmまでストレスなく回ります。
トルク感は、今まで1,600rpmから2,200rpmにかけて感じていたものが、1,200rpmから感じられるのでクルマが軽くなったかのような加速をします。なので回転数がより早く上がり、走りの軽快感が蘇ってきて大満足でした。私のランクル70は東京都で登録するためDPFを装着していますが、燃焼室だけでなくここも排気の抜けがよくなっていると思います。
この水素ガスエンジンクリーニングはここ数年で施工できるショップが増えているそうですが、やはり村田さんのように長年整備士としてエンジンと向き合い、知り尽くしている方にしていただくのが、何より安心です。
ディスプレイオーディオで今風にアップデート
このランクル70はもともと、パリダカールラリーに参戦するために買ったので、オーディオもなければ、もちろんカーナビもありませんでした。
再び街中で乗るにはあまりにも寂しく、ラジオだけは取り付けていましたが、高速走行時などは聴くに堪えない状況だったので、今回思い切ってディスプレイオーディオにして、スピーカーも換えてみました。
「Apple CarPlay」「Android Auto」が使えるのがいい
今までカーナビ感覚でスマートフォンをホルダーに固定し、Google Mapを使い、音楽はJBLのポータブルスピーカーにBluetoothでつないで聴いていました。
マニュアルトランスミッションなので、一般道はドライブしているだけで楽しいのですが、さすがに長距離の高速道路での移動となると音楽も聴きたいし、ハンズフリーフォンにもしたい。さらにマップも大きな画面で見たい。
ということで6.8V型ワイドVGA画でBluetooth・USBで接続でき、チューナーも内蔵しているパイオニアのディスプレイオーディオのDMH-SZ700を選択しました。
スピーカーは、私のランクル70純正が直径10cmなので、同じサイズのカロッツェリアTS-F1040SII。DC24V-12Vコンバーターはすでに装備しているので、12Vで装着します。
装着して使ってみると、手軽にYouTube Musicから最新曲が聴けて、道案内も見やすく、ハンズフリーフォンも便利です。普段ミライやランドクルーザープラドでしていることが、ランクル70でも可能になったので、もっと早く装着しておけばよかったと思います。
さらにDMH-SZ700はシステム拡張ができ、バックカメラのモニターにもなるので、バックカメラユニットのND-BC8IIもつけてみました。こちらはリバース信号の電圧を24Vから12Vに落としてつなぎます。
こうなると勢いがついて、ドライブレコーダーも装備しようとKENWOODの2カメラで前後撮影可能なDRV-MR775Cにしました。これは24Vでも装着可能です。
27年目を迎えたアナログなランクル70。見た目はそのままにデジタルの力でかなり利便性が上がって、さらに気に入りました。
長く乗っていたり、距離を走ったりしている愛車のオーナーさんは、古くなったカーナビを思い切ってディスプレイオーディオに替えて、スマホ感覚でマップを活用し、音楽を楽しんでみてはいかがでしょう。
写真:寺田昌弘 文:寺田昌弘
ダカールラリー参戦をはじめアフリカ、北米、南米、欧州、アジア、オーストラリアと5大陸、50カ国以上をクルマで走り、クルマのある生活を現場で観てきたコラムニスト。愛車は2台のランドクルーザーに初代ミライを加え、FCEVに乗りながらモビリティーの未来を模索している。自身が日々、モビリティーを体感しながら思ったことを綴るコラム。
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