【道路の云われ(東京)】環七、環八は知ってるけど、環一~環六はあるの?
普段何気なく通っている道。会話の中で「〇〇通り」「〇〇道路」とその名を呼ぶ事はあっても、その由来や意味を深く考えたことはあるだろうか? その意味を知ったとき、おそらくあなたは、その道を、その街を、より好きになるだろう。
首都圏にお住まいの方でなくても「環七」「環八」という言葉を聞いたことあるのではないだろうか。両方とも東京を走る幹線道路だ。
さて、環七、環八、ともに数字が付いているが、環一から環六というのは聞き馴染みがない。
環一から環六は存在するのだろうか?
結論から言うと、環一から環六は存在する。しかし、その名は浸透していない。
正式名称は「東京都市計画道路幹線街路環状第○号線」。これらの道路は昭和初期に計画された道路整備計画に端を発する。
昭和2年(1927)の東京の道路整備計画
近代東京の道路が計画的に整備されたのは昭和2年(1927)。きっかけはその4年前、大正12年(1923)9月1日におきた関東大震災だった。
関東大震災は東京に甚大な被害をもたらし、死者は10万人、建物の全潰・全焼・流出は29万軒を超えた。都市生活の維持に必要不可欠な道路や鉄道などのインフラ施設が損傷し、電気や水道などのライフラインの寸断が生じた。
壊滅状態となった東京を近代的な都市として復興するため、昭和2年に「大東京都市計画道路網」が告示され、52本の「幹線街路」、122本の「補助線街路」が整備された。その中には以前紹介した昭和道路、靖国道路(当時は大正道路)なども含まれ、そのほとんどが現在も東京の重要な道路として使われている。
8本の環状道路
その「大東京都市計画道路網」では、東京駅を中心に半径16kmの範囲に1号から8号まで、計8本の環状道路を整備することが含まれていた。
1〜6号までは、当時既にある道路を利用し、足りない部分を新設して環状にする方針だった。
それら既存道路には、すでに都民に馴染みのある道路名が存在していたため、環一から環六の名前は普及しなかったと思われる。
2014年に有明から虎ノ門までの区間に「環二通り」という愛称が定められたが、まだ新しい愛称のため、定着するまで時間がかかりそうだ。
東京の環状道路マップ
環状1〜6号は以下の道路を通っている。
環状1号
内堀通り(大手門交差点〜九段坂上交差点〜祝田橋交差点)
日比谷通り(日比谷交差点〜大手町交差点)
環状2号
環二通り(有明中央橋北交差点~赤坂一丁目交差点(全線))
外堀通り(赤坂一丁目交差点〜昌平橋交差点)
環状3号
外苑東通り(飯倉交差点~鶴巻町交差点(全線))
言問通り(本郷弥生交差点~言問橋西交差点(全線))
三ツ目通り(言問橋東交差点~辰巳交差点(全線))
環状4号
外苑西通り(白金台交差点~富久町西交差点(全線))
不忍通り(目白台二丁目交差点~道灌山下交差点)
道灌山通り(道灌山下交差点~宮地交差点(全線))
明治通り(宮地交差点~小村井交差点)
丸八通り(小村井交差点~南砂町駅入口交差点(全線))
環状5号
明治通り(天現寺橋交差点~新宿四丁目南交差点、新宿五丁目交差点~千登世橋下交差点、池袋六ツ又交差点~飛鳥山交差点、溝田橋交差点~宮地交差点)
環状6号
海岸通り(天王洲アイル交差点~新東海橋交差点)
山手通り(新東海橋交差点~仲宿交差点(全線))
環状7号
環七通り(環七大井ふ頭交差点~葛西臨海公園前交差点(全線))
環状8号
環八通り(おおとり橋東交差点~赤羽交差点(全線))
環状2~5号は未だ開通していない区間もある。予算などの関係で整備が進んでいないようだ。全開通するのはいつ頃になるのか、楽しみに待っていたい。
※記事内のデータは2019年3月現在のものです。掲載後に料金、営業時間、定休日、メニュー等の内容が変更になることや、臨時休業等で利用できない場合があります。また、各種データを含めた掲載内容の正確性には万全を期しておりますが、おでかけの際には電話等で事前に確認・予約されることをお勧めいたします。
[ガズー編集部]
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