グランツーリスモSPORT「これがe-Motor Sportsだ!」 -大きな盛り上がりを見せた「e-Circuit」自動車メーカー対抗戦-
東京・お台場の複数エリアで行われた「TOKYO MOTOR FES 2018」。MEGA WEBのライドスタジオで「e-Circuit」なるイベントが開催されていたのはご存じだろうか?
このイベントは急速に注目度を高めている「e-Sports」の一種で、プレイステーション用ゲーム「グランツーリスモSPORT」を使用し、プレイヤー同士がドライビングテクニックをスポーツとして競い合うもの。ちなみにe-Circuitとは今回新たに使用されるプラットフォーム(会場のシステム名)の名前でもある。
TOKYO MOTOR FES 2018の期間中、e-Circuitではアジア・オセアニア地域のチャンピオンを決めるアジア・オセアニア選手権決勝が行われたのだが、注目したいのが最終日の午後に開催された「真剣勝負・自動車メーカー対抗戦」。自動車メーカー6社(トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スバル、三菱)がそれぞれチームを結成し、グランツーリスモSPORTで対決した。以下、写真とともにレースの模様をお伝えしたい。
■ドライバー、自動車メーカー社員、GRAN TURISMOドライバーが夢の競演
ルールは写真の通り。ユニークなのが各自動車メーカーのチーム編成で、レーシングドライバー、自動車メーカー社員、GRAN TURISMO(GT)ドライバーが3人1組となって15周のレースを交代しながら戦う。GTドライバーはいわばグランツーリスモのプロ。立場も特技も異なる人たちが集まっているというわけ。
スタート前に勢ぞろいした6チーム、18人のメンバーたち。赤いシャツを着ているのがGTドライバー。トヨタからはTOYOTA GAZOO Racing アンバサダーの脇阪寿一氏とスープラの開発責任者である多田哲哉氏、GTドライバーの山中智瑛(ともあき)氏が出場。
マイクを持っているのが三菱チームのラリードライバー、奴田原文雄選手。ホンダチームにはヨーロッパのレースで活躍する牧野任祐氏(右から3番目)やモータースポーツ部部長(同2番目)、山本雅史氏の姿も見える。
各チームが使用したクルマの一覧。予選のグリッドは代表者によるじゃんけんで決められた。
レースを盛り上げたコメンテーター陣。おなじみの土屋圭市さんの他、インディ500の実況を担当した村田晴郎(右)氏など豪華な面々。
ローリングスタートで始まった15周のレースは1周目からコースアウトするクルマが発生する荒れた(?)展開。序盤はホンダチームの牧野選手がリードするも、終盤、逆転したマツダが優勝。1位マツダ、2位スバル、3位日産という結果だった。約30分間のレース中、終始サイドバイサイドのバトルが展開され、まったく飽きることはなかった。
GTドライバー2名によるレースの模様。GTドライバーは各種大会で活躍しているその道のプロと言える人たちで、チームの中で一番スキルを持っている。そのため、GTドライバーに交代するタイミングが非常に重要となった。
日産、トヨタ、三菱の3者によるバトルの様子。美しい映像で見ていて飽きない。
■トピックはバトルにくぎ付けになり大声をあげる観客たち
こうして盛況のうちに幕を閉じた自動車メーカー対抗戦。驚いたのはe-Circuitを埋め尽くした観客たちで、レースの行方を注視しながらドライバーにゲキを飛ばし、スリリングなバトルやアクシデント発生時には拍手や歓声が沸き起こっていた。これは実際のレースと何ら変わりはなく、中にはお気に入りの自動車メーカーの旗を持って応援する人の姿も。一般的なスポーツ観戦と何ら変わりはないと言えるだろう。
- 表彰式の様子。つめかけた観客から温かい拍手が贈られる
レースを見に行こうと思ったら、遠方にあるサーキットまで足を運ばないといけないので、街中で開催しているe-Circuitは手軽に観戦できるコンテンツと言える。もちろん、プレイヤーとして参加すれば、本格的なモータースポーツと同じ興奮が味わえる。
どんなに技術が進化してもクルマ遊びの楽しさは絶対なくならない。e-Circuitはたくさんの人にクルマの楽しさ、モータースポーツ楽しさを伝えるツールとしても大注目だろう。
[ガズー編集部]
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