わたしの自動車史(後編) ― 吉田由美 ―

筆者の初めてのマイカー、ホンダ・バラード。
初めて新車で購入した初代日産プリメーラ。お気に入りだったため、同じモデルを2台乗り継いだ。
メルセデス・ベンツのコンパクトなオープン2シーターであるSLKクラス(初代)。
著者にとって5台目のマイカーとなったポルシェ・ケイマン(初代)。
ケイマンの後に購入したアウディTT(2代目)。

そんな私がクルマに興味を持つきっかけになったのは、短大生の頃。当時は都内で叔母と一緒に住んでいましたが、明らかに「大学デビュー」した私は、都会の生活が楽しくて楽しくて(笑)。バイトしたり、夜遊びしたりと毎日をエンジョイしていました。そんな時に出会ったのが当時はやっていた「ミスコン」です。当時はさまざまなミスコンテストがあり、ひとつの「ミス」に選ばれると、関連の仕事が増えるうえ、当時はバブルの時代だったため、海外旅行などといった豪華賞品がいただけるので、バイトの延長のような感覚で応募していました。その中で「ミス・チェッカーモータース」と「マツダ 準ミス・エチュード」という2つのクルマ系のミスコンでタイトルをいただいたことが、私の大きな転機となりました。当時、「チェッカーモータース」は、フィアットを輸入し、レースにも参戦していたため、私もサーキットデビューさせていただきました。また、「ミス・エチュード」に関しても、私が短大を卒業する時の就職活動で、その時私が狙っていた「マツダミスロータリー」の採用試験に合格したので、その効果はあったのかもしれません。

そこから私の生活は、少しずつクルマ寄りになってくるのですが、まずは自動車雑誌の仕事などが始まりました。クルマの免許を取得したのは24歳の時。しかも、私を奮起させたのは仕事……ではなく、当時お付き合いしていた彼との別れでした。彼とは家が遠く、それを克服するために一念発起して免許を取得。ほぼ1カ月強の脅威の集中力で免許を手にしました(笑)。そして、免許取得後、最初に私が購入したクルマは古い「ホンダ・バラード」。もちろん、免許を取得して一番に行った場所は、その別れた彼の家(笑)。そのかいあって彼とは復活。……最終的には、お別れしましたが。

バラードは免許取りたての練習用に購入しましたが、その後すぐ「日産プリメーラ」を購入。初代プリメーラが私の新車デビューです。欧州車のようなスタイリッシュなデザインに加えて購入の決め手となったのは、弟と、当時「すべてシリーズ」でご一緒させていただいていた福野礼一郎さんの意見でした。このクルマはとっても気に入っていて、2年半後にはプリメーラの「日産60周年アニバーサリー号」を購入したほど。つまり……同じモデルを2台乗り継いだのです。

そして30歳の時に、「メルセデス・ベンツSLK」を購入。これは30歳という節目ということもありましたが、以前から一度は乗りたいと思っていた「メルセデス・ベンツ&赤いクルマ&オープンカー」という私の望みをすべてかなえるモデルだったため、一念発起したのでした。このクルマについては申込時に手違いがあったようで、私の予約が入っていないというトラブルが途中で発覚!結局、少し遅れつつも無事に納車されましたが。その後のメルセデス・ベンツ……というかヤナセの担当営業マンの方の手厚いフォローもあり、次も「メルセデス・ベンツCクラス クーペ」となりました。ただしこのクルマ、前から見るとカッコイイのですが後ろから見ると意外と不細工。それに私はSLKと同じ「マグマレッド」という明るい赤いボディーカラーのものが欲しかったのですが、残念ながら初期はこの色の設定はなし。赤系だと「アベンチュリンオレンジ」という、微妙な色の設定しかなくて……泣く泣くその色を購入しました。

心理分析では、「頑張りたいときは、赤い色を選ぶ」らしいのですが、私は2台続けて赤いクルマを選んだあと、白のクルマが欲しくなりました。ということで、40歳でポルシェデビュー。白の「ケイマン」を購入しました。このクルマは、残念ながら第三京浜走行中にバイクのマフラーが飛んできてボディー下に穴が開いてしまい、泣く泣く手放すことに。そして購入したのが今の「アウディTTクーペ」です。こちらもボディーカラーは白。ケイマンとTTはデザインが似ているので、うちの母は、クルマが変わったことに気がつかなかったほど。……なんて言っている間に、TTも今年2度目の車検。うーん、次は何にしようかな??(笑)

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[ガズ―編集部]

MORIZO on the Road