三菱・ギャラン … 「日本カー・オブ・ザ・イヤー」受賞車

“その年の最も優秀なクルマ”に贈られる、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」。今回は、そんな栄えある自動車賞を、世代を変えつつ複数回獲得したモデルを紹介します。

三菱・ギャラン

「コルト・ギャラン」と名乗った初代から数えて、Σ(シグマ)のサブネームが付いていた時代も含めると6代目となるギャランは、1987年にデビュー。それまでとは趣を変えて、居住性を重視してキャビンが大きい、やや背高なフォルムを持つ骨太なセダンに生まれ変わった。その内側には、最先端のハイテク技術を満載。トップグレードのVR-4は、2リッター直4 DOHC 16バルブターボエンジンとフルタイム4WDを組み合わせ、4WS(4輪操舵<そうだ>)も導入。またFFモデルには、市販車としては世界初となる電子制御アクティブサスペンション仕様も設定されるなど、相当な意欲作だった。

背が低い4ドアハードトップが全盛だった市場において、その存在は異質ではあったが、決してギミックではなかったハイテクにも支えられた力強い走りと、ドイツ車にも通じる堅牢(けんろう)な雰囲気が受けてヒット。玄人筋での評価も高く、三菱車としては初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

それから9年後の96年に登場した8代目ギャランと、そのワゴン版であるレグナム。最大のトピックは、主軸グレードに搭載された1.8リッター直4 DOHC 16バルブエンジンに、量産車では世界初となるガソリン直噴を採用したことである。高出力と低燃費、そして排ガスのクリーン化を同時に実現したとうたった、このGDI(Gasoline Direct Injection)エンジンによって、ギャラン/レグナムは再び日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのだった。

[ガズー編集部]