【連載全10話】第3話 ダイハツ・フェローMAXハードトップ・・・軽規格のスペシャルティーカー特集

小さいからと侮るなかれ。日本独自の軽乗用車の規格からは、個性豊かなスペシャルティーカーが多数生まれました。そのなかから特に注目したい10車種をピックアップし、週替わりで紹介します。

ダイハツ・フェローMAXハードトップ

1971年に登場した、軽初となるハードトップ。2ボックスの軽乗用車であるフェローMAXをベースにBピラーを取り去り、車高を低めるという手法で仕立てられたボディーは、360cc規格の軽スペシャルティーカーのなかでは落ち着いた雰囲気だった。

4段MTを介して前輪を駆動するエンジンは、水冷2ストロークの356cc 2気筒。シングルキャブ仕様は最高出力33PS、ツインキャブ仕様は360cc軽最強の同40PS(いずれもグロス)を発生した。後者には前輪ディスクブレーキが備わり、さらにトップグレードのGXLはラジアルタイヤやレザートップ(ビニールレザー張りルーフ)も標準装備。47万1000円という価格は、MAXスタンダードの31万8000円より5割近くも高かった。

1972年には、排ガス対策のためエンジンの最高出力がシングルキャブ31PS、ツインキャブ37PSにデチューンされ、次いで1975年にツインキャブ仕様を廃止。1976年に軽規格の改定を受け、MAXシリーズは4ストロークの547cc 2気筒SOHCエンジンに換装したMAX550へと発展。その際、ハードトップはカタログから落とされた。

[ガズー編集部]

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