【連載全10話】第5話 ダイハツ・リーザ・・・軽規格のスペシャルティーカー特集

小さいからと侮るなかれ。日本独自の軽乗用車の規格からは、個性豊かなスペシャルティーカーが多数生まれました。そのなかから特に注目したい10車種をピックアップし、週替わりで紹介します。

ダイハツ・リーザ

1976年に軽規格が550ccに拡大されて以降、初代および2代目スズキ・セルボのみとなっていた軽スペシャルティーカー市場。1986年、そこに久々に現れたニューカマーがダイハツ・リーザである。タマゴをモチーフにしたという曲線基調の柔らかなフォルムのハッチバッククーペで、メインターゲットは若い女性。スペシャルティーカーながら、乗用車登録モデルに加えて、軽市場の主流にもなっていた“ボンバン”(ボンネットバン)こと商用車登録のモデルも用意され、後者が販売の主力となった。

その車体は、ミラ/クオーレをベースに、ホイールベースを120mm短縮。パーソナルユースが多いことから、シートレイアウトは2+2として前席の快適性を優先させた。メカニカルコンポーネンツはミラからの流用で、エンジンは直3 SOHC 547cc。最高出力32PSの自然吸気版と当時の軽最強の50PSを発生するターボ版が用意された。

1989年にマイナーチェンジを受け、軽の自主規制上限の64PSユニットを積んだ最強モデルのTR-ZZ EFIなどを追加。翌1990年には660ccへの規格改定に対応して再度仕様を変更し、税制が変わったことでメリットの少なくなったボンバンを廃止。エンジンは50PSを発生する直3 SOHC 659ccの自然吸気版に絞られた。1991年にターボ版を復活させた後、ルーフを取り去った2座オープントップのスパイダーを追加設定。翌1992年に後継モデルのオプティがデビューして以降もしばらく継続販売された。

[ガズー編集部]

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