【連載全12話】第6話 BMW Z1・・・個性的なドアのクルマ特集

「前開き」に「跳ね上げ式」、なかには「上下スライド式」なんてクルマも……。今回は、ドアの開閉方式が個性のひとつとなっている世界の名車を週替わりで紹介します。

BMW Z1

1986年にプロトタイプが初公開され、翌1987年のフランクフルトショーで正式発表された(翌1988年に発売された)BMW Z1は、同ブランドとしては1950年代の507以来、約30年ぶりとなるオープントップの2座スポーツカーだった。BMWによれば、「最新のテクノロジーを駆使して仕立てた伝統的なスタイルのモデル」とのことだったが、コンセプトカーを市販化してしまったような趣もあった。

全長4mに満たないコンパクトなボディーに覆われたシャシーは、鋼管フレームに複合素材のアンダートレーを接着した専用設計。すべてプラスチック製のボディー外板は簡単に取り外すことができ、異なるカラーへの着せ替えも可能とうたわれていた。そしてこの特殊な車体構造の結果、高くなってしまったサイドシルにパワーウィンドウのようにモーターで格納されるドアが最大の特徴だった。ちなみにサイドウィンドウはドアが閉じた(上がった)状態では開閉が自由だが、ドアを開ける(下方に収納する)際には自動的にドア内に引き込まれる構造となっていた。またサイドシルが高いため、必要とされる衝突安全性が確保されており、ドアが格納された状態でも走行が可能だった。

パワーユニットは325i(E30)から流用した2.5リッター直6 SOHCエンジンで、変速機は5段MT。車重は1250kgにおさめられ、最高速度は公称225km/h。ほとんどハンドメイドで、またエアコンが装着できなかったため対米輸出ができず、1991年までの生産台数は約8000台にとどまる。日本にも正規輸入はされることはなかったが、BMW公認のコンプリートカーメーカーであるアルピナ社が世界限定66台で製造した2.7リッターエンジン搭載のアルピナ・ロードスター リミテッドエディション(RLE)は正規で導入された。

[GAZOO編集部]

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