【連載全9話】第4話 トヨタ・カローラ レビンGT-Z/スプリンター トレノGT-Z・・・スーパーチャージャー付きの日本車特集


“過給エンジン”といえば、今の主流はターボエンジン。そして、クルマの内燃機関からさらなるパワーを引き出すアイテムとしてもうひとつ挙げられるのが、スーパーチャージャーです。今回は、その搭載車として知られる日本車を紹介します。

トヨタ・カローラ レビンGT-Z/スプリンター トレノGT-Z

1987年にフルモデルチェンジされた、カローラ/スプリンターのクーペモデルであるレビン/トレノ。駆動方式は先代までのFRからセダンやハッチバックのFXなどと同じFFに転換。ボディーは先代の2ドアノッチバック/3ドアハッチバックから、ハイソカーブームの中心的存在だった同門の2代目ソアラを縮小したような雰囲気の2ドアノッチバックに一本化された。固定式ヘッドライトのレビンに対して、トレノがリトラクタブルライトとなるのは先代と同様である。

パワーユニットはベーシックな1.5リッター直4 SOHCのほか、AE92の型式名で呼ばれる高性能グレードのGT系には1.6リッター直4 DOHC 16バルブの4A-GE型、そしてホッテストグレードのGT-Zには、この連載の第2話で紹介したMR2にひと足先に用意されていたスーパーチャージャー仕様の4A-GZE型が搭載された。

空冷式インタークーラー付きのルーツ式スーパーチャージャーを備えた4A-GZE型のチューンはMR2用と同じで、最高出力145PS/6900rpm、最大トルク19.0kgf・m/4400rpmを発生。自動車専門誌のテストでは0-400mを15秒台で加速し、最高速は200km/h以上に達するという、1.6リッター級としては例外的な速さをみせた。

当時1.6リッター級のハイパフォーマンスモデルでは、トヨタとホンダが覇権を争っていた。1989年にホンダがインテグラにリッターあたり100PSとなる最高出力160PSを誇るVTEC仕様のB16Aエンジン搭載車を加えたことに呼応するように、トヨタはレビン/トレノのGT-Z用の4A-GZEをそれまでのレギュラーガソリン仕様からプレミアムガソリン仕様に変更。最高出力と最大トルクは165PS/6400rpm、21.0kgf・m/4400rpmに増強され、スーパーチャージャーという飛び道具付きながらクラストップの座を奪還した。1991年にレビン/トレノはフルモデルチェンジしてAE101型となるが、4A-GZEユニットはさらにパワーアップされ最高出力170PSをうたっていた。

[GAZOO編集部]

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