【連載全13話】第10話 アウディA8 6.0クワトロ・・・12気筒エンジン搭載の名車特集

電動化の波が押し寄せるなか、その存在が危ぶまれる大排気量の多気筒モデル。今月は、その象徴ともいえる世界の12気筒エンジン搭載車をピックアップ。週替わりで紹介します。

アウディA8 6.0クワトロ

1994年にデビューしたアウディA8。アウディV8の後継となる新たなフラッグシップだが、V8が既存の100/200をベースとしていたのに対し、A8はまったくの新設計。ASF(アウディ・スペース・フレーム)と呼ばれるアルミ押し出し材のフレームにアルミパネルを架装するという車体構成で、一般的なスチール製モノコックボディーに比べ大幅な軽量化を実現。ボディーは標準のA8とロングホイールベースのA8 Lが用意され、前者でも全長は5mを超え、名実ともにメルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズと肩を並べるモデルとなった。

当初のパワーユニット(ガソリンエンジン)は4.2リッターV8と2.8リッターV6で、駆動方式はクワトロこと4WDだが後者にはFFも用意された。1995年に3.7リッターV8を加え、1999年にはV8ユニットを1気筒あたり5バルブ化するなどした後、2001年に市販車用としては世界初となるW型12気筒ユニットを積んだA8およびA8 L 6.0クワトロが登場した。

W12ユニットは、バンク角が15度という2基の狭角V6ユニットを72度のバンク角でV型に組み合わせるという構成。V12に比べ前後長を短くできるのが特徴で、エンジンを縦置きし、ほぼ前車軸にオーバーハングするA8のエンジンルームにおさめるには最適なユニットだった。6リッターDOHC 48バルブから最高出力420PS、最大トルク56.1kgf・mを発生し、5段ATとクワトロを介してのパフォーマンスは最高速度250km/h(リミッター作動)、0-100km/h加速5.8秒と公表された。

2003年にフルモデルチェンジした2代目、続く3代目にもW12ユニットは用意されたが、2017年に登場した現行モデルとなる4代目ではカタログから落とされた。2025年時点でのトップグレードのパワーユニットは3リッターV6ターボ+電気モーターのプラグインハイブリッドである。

[GAZOO編集部]

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