第10話 トヨタ・セリカGT-FOUR…後ろ姿が印象的なウイング付きのクルマ特集
クルマの空力性能を高めるとともに、そのスタイリングの決め手にもなるのがリアウイング。今回は“立派な羽根”を持つことで知られる名車を週替わりで紹介します。
トヨタ・セリカGT-FOUR
1970年に日本初のスペシャルティーカーとして誕生したセリカ。初代モデルから海外ラリーに参戦していたが、1986年に4代目に設定されたフルタイム4WDのGT-FOUR(ST165型)からWRC(世界ラリー選手権)のトップコンテンダーの一台となり、1990年には日本車初のWRCドライバーズタイトルを獲得した。
1992年にWRCドライバーズタイトル、1993年にはドライバーズとメイクスのダブルタイトルを獲得した次世代ST185型を経て、GT-FOURとしては3代目にして最終世代となるのが、1994年に登場したST205型。全車3ナンバーサイズとなったボディーは2世代続いたリトラクタブルライトをやめ、変形丸形ヘッドライトがマスクに埋め込まれた。大きなエアインテークが開けられたアルミ製ボンネットの下におさまる2リッター直4 DOHCターボユニットは、最高出力255PSと最大トルク31.0kgf・mを発生。駆動方式は先代から受け継いだセンターデフ式フルタイム4WDである。
標準のGT-FOURのほか、空力面を含むボディー形状の変更が認められないグループA規定で戦うWRCのベース車両として、大型リアスポイラーなどを装着した限定2500台のWRC仕様車も同時にリリースされた。この大型リアスポイラーは、1997年のマイナーチェンジで標準のGT-FOUR(写真)とFFのトップグレードであるSS-IIIにも採用された。
[ガズー編集部]
後ろ姿が印象的なウイング付きのクルマ特集
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