【連載】雪上ドライビング体験レポ #6- 「上級者の横乗りで異次元体験!!」

上級者の助手席でドラテクを学ぶ!!

念願だった北海道に降り立ち『雪上ドライビング体験』に挑戦したものの、まったく思い通りの走りができないまま午前中の走行枠を終えてしまった私、フリーライターのニシモト。これではGAZOO特派員として雪上走行の楽しさをみなさんに伝えることができそうにありません…。「企画自体がお蔵入りになってしまうかも!?」と焦りを感じた私は、走行会に参加している経験者のみなさんにアドバイスをいただくことにしました!!

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【連載】雪上ドライビング体験レポ 初回- 「雪上走行を体験して記事にせよ」!?
【連載】雪上ドライビング体験レポ #2- 「雪上?氷上?どうやったら走れるの!?」
【連載】雪上ドライビング体験レポ #3- 「誰でも手ぶらで楽しめるこのプランに決めた!!」
【連載】雪上ドライビング体験レポ #4- 「ドキドキの走行前日。北海道を満喫♪」
【連載】雪上ドライビング体験レポ #5- 「いよいよ雪上走行コースイン!」

いろいろいただいたアドバイスをまとめると、私の場合、どうやらブレーキやステアリング操作のタイミングが遅いみたい?
タイヤがグリップしにくく滑りやすい雪道では、普通のアスファルト路面よりも早めにブレーキやステアリング操作をしないといけないようです。
これはアイスバーン路面の街中を運転している時もいっしょで、交差点で停止するときなどには通常よりクルマ数台分くらい早くから減速を始める感じです。しかも、その操作も優しく丁寧にしなければいけません。

そうこうしていると、雪上ドライビングについて情報を探している頃からいろいろとアドバイスをいただいているガレージシンシアの小野寺代表から「横に乗ってみるかい?」とのお言葉が!!
ドライバーとして北海道のジムカーナ選手権やサーキットレース、氷上トライアルレースなどで好成績を納めているほか、ドライビングレッスンの講師やサポートも務められている小野寺さんの同乗走行なんて、ホントにいいんですか!? ぜひお願いします♪

というわけで、さっそく競技用スパイクタイヤを履いたBRZ(ZC6)と、通常のスタッドレスタイヤよりもちょっとゴツゴツした"ラリースタッドレス"と呼ばれるタイヤを履いた新型BRZ(ZD8)の助手席に乗せていただき、レッスン開始!
タイヤやクルマの性能が違うとはいえ、コーナーの手前で速度を調整して、コーナリング中は余裕をもって姿勢をコントロールする操作を行えるようにすることが大事なようです。
それに、ひとつひとつの操作をもっと落ち着いて丁寧にしないといけないんですね。

同乗走行で学んだことを実践!!

同乗走行でつかんだ走り方の感覚を忘れないうちに、午後の走行スタート!!
午前中に苦戦した原因のひとつかもしれないトラクションコントロール機能も、制御が介入しないモードに切り替えました。すると、驚くほどクルマの反応が違います!! 午前中の走行では、アクセルを踏み込んでもサイドを引いてもスライドさせるのが難しかったのですが、モードを変えたことでアクセル操作に対してダイレクトに反応するようになりました。
ところが、午前中の感覚のままアクセルを踏みすぎてしまって午前中よりも暴れ馬状態に(汗)。このモードに慣れるのにしばらくかかってしまいました。

それでも、しばらく走っているうちにクルマにも慣れてきたし、同乗走行で教わった操作を意識して走ることで、コースオフやスピンなどせずに、コース1周を走りきることができるようになってきました♪
ちょっとずつ速く走れるようになってきたので、ここからもう少し攻めてみようかな!? なんて思っていたところで、残念ながらレンタル車両の終了時間が…。これからが楽しいところだったのにぃ〜(泣)。

いろいろなクルマを体験させてもらえることに!!

ちょっと消化不良な私に「ウチでマーチ12SRを持ってきているんだけど、それで走ってみるかい? FFだから、また違った経験ができるかもしれないよ」と、またまた救いの手を差し伸べてくれたのが小野寺代表。
さらに、走行会に参加していたGRガレージ札幌厚別通店の高野さんも「ウチのデモカー新型GR86も、ちょっと運転してみたらいいんじゃない?」と声をかけてくれました。
そして、この走行会に参加するキッカケを作ってくれたお友達の伊藤なつきさんも「私のBRZも乗っていいですよ!せっかくだからフルピンのスパイクタイヤ、体験してみたいでしょ?」と。
みなさん、優しすぎです!!

FFのマーチ12SRは、FRとちがって基本はアンダーステア傾向で曲がりにくいのですが、ステアリング操作とブレーキ操作でコーナーを曲がるかんじです。自分がステアリングを切ったぶんと、クルマが実際に曲がる角度のギャップに戸惑いました。
助手席で指導してくれた小野寺代表からは「もっと勢いよくサイドブレーキを引いてみましょう」とアドバイスをいただきました。

GRガレージ札幌厚別通店さんのGR86は、RZグレードの6速マニュアル。さすがに怖くて攻めた走りはできませんでしたが、電子制御機能ONの状態で走ってみると、コーナリング時に滑り出したときなどに制御がはたらいて、自分の運転が上手になったのかと錯覚するほど安定して曲がってくれます。最新スポーツカーの凄さをちょっとだけ体感することができたと思います。

なつきさんのBRZは、フルピンのスパイクタイヤが装着されていて、通常のスタッドレスタイヤとはぜんぜん動きが違います!! これを履かせて自分の180SXで走れたら、きっとすごく楽しいんだろうなぁ!って妄想しちゃいますね。

この日、いちばん速かったであろうインプレッサの参加者さんにも助手席に乗せていただきました。さすが4WD!! 加速もコーナリングも別物でした。

そんなわけで、サーキットレンタル車両での走行は「もっと走りたかった!」というのが正直な感想ですが、それくらいがちょうどいいのかもしれませんね。
ほかのクルマにもたくさん乗せていただいて、いろいろな体験をすることができました♪
これは、一度体験したら毎年でも走りに来たくなっちゃうこと間違いなしです! そして、せっかくなら自分の愛車で、しかもスパイクタイヤを履かせて…なんてステップアップしていけたら、さらに楽しいんだろうなぁ。
とにかく、まる1日めいっぱい楽しませていただきました!
新千歳モーターランドの九谷田さん(写真右端)にガレージシンシアの小野寺さん&なつきさん(私の両隣)、走行会主催の小石さん(写真左)、GRガレージの高野さん(右から2番目)、そして走行会参加者のみなさん、ありがとうございました!!

次回は今回の雪上ドライビング体験連載の締めくくりとして、走行やアドバイスの様子をまとめた動画をお届けしたいと思います! ぜひ、最後までお付き合いいただけたらうれしいです。

【おまけ&次回予告】

走行会が終了後に、なつきさんから「明日、一緒に雪上カートで走りませんか?」とお誘いいただき、フィラトまで時間があったので参加を即決!

新千歳モーターランドのカートコースでは、自作スパイクタイヤを装着した雪上カートも体験できちゃうんです!
防寒着を含めて装備もすべて貸してもらえるし、クルマで参加する走行会よりも気軽に体験できてオススメです♪
というわけで、ガレージシンシアのお客さんたちといっしょにタイムアタック!
ここでもスピンして雪に乗り上げるなど、みなさんにご迷惑をおかけしたものの、最終的にはなんと参加したメンバーの中で1位のタイム!やったぁ〜!!

さぁ、次回はいよいよ連載最終回。ちょっと恥ずかしいですが、走行の様子を動画でまとめたので、ぜひ楽しみにお待ちいただけたらと思います。

(文: 西本尚恵 写真:木下琢哉/西本尚恵)