【2022スーパー耐久第1戦鈴鹿】イベント広場もカーボンニュートラル一色! つくる、はこぶ、つかうを見て体験しよう

  • MIRAIのカットモデル

    MIRAIのカットモデル

3月19日、20日に開催されるENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankookの開幕戦「SUZUKA 5時間耐久レース」が行われる鈴鹿サーキット。そのイベント広場では、水素やバイオ燃料について見たり、体験したりと、カーボンニュートラルへの取り組みを身近に感じることができるコンテンツが多数用意されている。

  • イベント広場に設営された水素エネルギー館

    イベント広場に設営された水素エネルギー館

ひと際目立つ大きなテント、ここは「水素エネルギー館」と名付けられ、MIRAIのカットモデルをはじめ、
「ステップ1:つくる」
「ステップ2:ためる・はこぶ」
「ステップ3:つかう」
と、それぞれ分けられたエリアで、多数のパネルや展示物で水素について知ることができるブースとなっている。

実際に、水素を作って、その水素で発生する電気でプロペラを回す、理科の実験のような体験コンテンツも用意され、ブース内であるものを探すとキャラクターの缶バッヂがもらえたりと、子供にもうれしいコンテンツも用意されている。

このブースの電源も、FCEV車両であるMIRAIからの給電で賄われている。そのMIRAIによる給電の様子は、トヨタ自動車がMIRAIのオーナー向けに用意しているスマートフォン向けアプリ「Pocket MIRAI」でモニタリングすることができていた。
普段は水素ステーションの検索や残りの走行距離などを確認できるアプリではあるが、担当スタッフが「今は、家庭で利用する電力の3倍程の電力を使用していていますが、このペースであれば21:00くらいまで給電することが可能ですね」と教えてくれるなど、水素による給電の具体的なイメージを生活レベルに置き換えて知ることも可能だった。

  • 水素エネルギー館に給電するMIRAI

    水素エネルギー館に給電するMIRAI

そのMIRAIの水素タンクを活用した「トヨタ 水素貯蔵モジュール【コンセプト】」(トヨタ自動車が2022年3月15日に発表)も展示されている。

現状、高圧水素を運ぶのは難しく、水素を充填できるステーションもまだ数えるほどしかない状況だ。そのため水素という選択肢を拡大するため、高圧水素を手軽に、はこんで、つかえるように、トヨタが開発を進めている水素貯蔵モジュールだ。

これは、MIRAIに利用している軽量樹脂製タンクを利活用し、水素の漏れに対する自動安全機構と安全を管理するシステムをパッケージしている。実際に船舶、発電、建機、トラックなどに電池のようにセットして利用することを想定しているという。
カセットコンロのガスボンベの中身が違うものともいえるが、モジュールの重量としては1番軽いタイプでも110Kgに対して、水素は4㎏を貯蔵することが可能という。
まだコンセプトということで、これをもとに多くの業界から意見を集め、継続して開発を進めていくことになる。

この水素エネルギー館以外にも、子供も運転できる水素で走る燃料電池の乗り物「FC-PIUS」の体験試乗や水素の発電体験なども用意され、大人から子供まで水素を身近に感じて欲しという思いが伝わってきた。

また隣のブースには、側面の大きな「BIO FUEL」という文字が特徴的な「MAZDA CX-5 BIO-FUEL公道実証実験車」も展示されている。
この車両は、ST-Qクラスに今シーズンからフル参戦をすることとなったMAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio conceptで使用されている、ユーグレナ社のバイオディーゼル燃料を、通常のディーゼル燃料に10%加えて、公道での実証実験を行っているという。

MAZDA2 Bio conceptと同様に、100%バイオディーゼル燃料で公道を走行することも可能というが、現在では1Lあたり10,000円ほどしてしまうという。今後は、ユーグレナ社が2025年に200/L以下のコストで製造できるような生産体制の構築を進めているとのことで、そうなると一般のガソリンスタンドでもバイオディーゼル燃料を給油できるようになっていくかもしれない。

  • 岩谷産業が制作した水素エネルギー社会のジオラマ

    岩谷産業が制作した水素エネルギー社会のジオラマ

トヨタが旗振り役となり、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」でカーボンニュートラルに向けた技術開発は、多くの仲間が集まり加速度的な発展を見せている。
そして、現在は産業を中心に活用されている水素が、より一般的に認知されるようにするためにも、こうした水素にまつわるさまざまな情報に触れることは非常に効果的だと感じられた。

(文、写真:ガズー編集部 山崎)