富士スピードウェイにテントの花が咲く! 編集部がぐるっと巡った富士24時間レースキャンプガイド
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ST-X 23号車 TKRI松永建設AMG GT3
スタート前に雷雨に見舞われスタートディレイ、さらに霧やクラッシュの影響でFCYが12回、セーフティカーが10回、長い赤旗中断もあるなど、波乱のレース展開となった「ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE 第3戦 NAPAC富士24時間レース」。
終わってみれば、たくさんの笑顔やうれし涙に悔し涙、そして感動とともに幕を下ろしました。
そんな日本随一のお祭りレースを楽しむため、多くのファンのみなさんが色とりどりのテントを広げ、24時間(今年は23時間でしたが)走り続けるレースやマシンの音をお供に、キャンプやバーベキュー、焚火などを楽しんでいます。
実は今年から、予選が行われる金曜日から場内の宿泊が可能になり、3日間まるまるキャンプを楽しめるようになったんです!
そこで、編集部では富士スピードウェイをぐるりと巡り(全部で3周くらいしましたが)、みなさんがどんな場所でキャンプをしているのか、いい場所はどのくらいのタイミングまでに確保する必要があるのか、お手洗いや駐車場などの施設の状況などを、それぞれのエリア別にご紹介していきたいと思います。
一部は有料エリアもありますが、基本的には観戦券で入れるエリアの情報を中心にお届けしていきます。
実は、「ファミリー特別優待券」(前売りのみ)というのがあって、お子様同伴の大人の方は2,800円で観戦券を購入できます。
ということは、ご家族で来場の場合、
2,800円×2名+一般駐車場3,000円=8,800円
で、レース観戦と2泊3日のキャンプを超絶お得に楽しめちゃうんですよ!
ご指名の場所がある場合は金曜日入り推奨
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アドバンコーナー(ヘアピンコーナー)
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300Rコーナーの入り口付近
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300Rコーナーの出口付近
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ダンロップコーナーの立ち上がりから13コーナー
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GRスープラコーナーの外側
こちらはキャンプしている人が多いエリアの30日(金)12:00~13:30頃の様子です。地面が平らなエリアはそれなりに埋まってきています。
ピンポイントでこの場所ということであれば、金曜から来る必要はありそうですが、キャンプのしやすいエリアのどこか、ある程度斜めの場所でもいい、という方なら土曜日のお昼ごろに来ても場所を見つけることができそうです。
金曜から来ているという方に少しお話を伺いましたので、その様子もお届けしましょう。
他のレースの観戦にも来るし、富士24時間レースの観戦は3回目というこのお二人は、下の写真の青丸のところにテントを建てています。ここはP7一般駐車場からトンネルをくぐった正面、ヘアピン立ち上がりから300Rの入り口付近にある小高い場所です。ここは小高いだけあって見晴らしもよく、100Rからヘアピン、300Rに向けて走り抜けていくマシンを上から見られます。
実はもう少し写真の中央寄りの広いところを取りたかったとのことですが、金曜の朝7:00頃にサーキットに到着したものの、すでに他の方がいらっしゃったそうです。
こちらは第13コーナーの内側で、ほぼ平らなスペースを狙い撃ちしていたというお父さんと娘さんのお二人組。お父さんはSUPER GTやWECの観戦にも訪れるそうですが、この場所をとるために金曜の10:00くらいにサーキットに来たそうです。
娘さんもキャンプが好きとのことで、日曜まで2泊3日でゆっくりするそうです。
こちらの男性お二人は、毎年この場所で観戦されているとのこと。ここはイベント広場の一番最終コーナー側で、電子たばこの喫煙スペースが設置されている奥にあるちょっとした芝生のスペース。
地元の方で、金曜日から場内の宿泊が可能となっても問題なくいつもの場所を確保できたようです。
それでは、ここからは土曜日の午前中からお昼過ぎにかけて回ってきたサーキット様子をお届けしましょう。
事前の予報では午前中から雨とのことでしたが、逆に時折青空が顔をのぞかせるなど、雨がちょっとパラつく程度で午前中は天候が持った富士スピードウェイ。濡れずに設営できて本当に良かったですね!
■ホームストレートからTGRコーナー(1コーナー)
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①ストレートの左側
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②ストレート外側の外周路沿い
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③ストレート外側の外周路沿い
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④第1コーナー駐車場の先のTGRコーナー付近
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⑤TGRコーナー付近
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⑥TGRコーナーの外側
①~⑤のエリアはスタートシーンやストレートからTGRコーナー(1コーナー)に飛び込んでいく、最大のオーバーテイクポイントが見られるエリアです。
グランドスタンドやイベント広場へのアクセスもいいので、ご飯やお手洗いの心配もありません。
でもテントの大きさギリギリのスペースだったり、テントが密集していたりするので、焚火でのバーベキューなどはやりにくいかもしれません。
また、今年で言えば、マルチパーパスコースの指定駐車場ならすぐ近くですし、一般駐車場の場合はクルマで来て荷物を下ろしてクルマを止めに行った方がいいかもしれません。
※長時間の路上駐車はお止めください。
なお、⑤の一番TGRコーナー側の方は土曜のAM3:00頃に到着してギリギリは入れたそうです。
⑥のエリアは走行しているクルマを見ることができないのですが、数少ないオートキャンプが可能と思われるエリアです。入場の際に何らかの駐車券の用意は必要となりますが、テントのそばにクルマを置いておけると、荷物を運ぶ必要もないし急な雨でも安心です。
■TGRコーナーからコカ・コーラコーナー
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⑦TGRコーナー内側の有料観戦エリア
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⑧TGRコーナー内側
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⑨TGRコーナー内側
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⑩TGRコーナー内側の観戦席用に置かれた簡易トイレ
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⑪2コーナー付近
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⑫コカ・コーラコナー付近
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⑬パドックの入り口前のちょっとしたスペース
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⑭キャンプ施設「RECAMP 富士スピードウェイ」の付近
P2駐車場やモビリタの臨時駐車場などの一般駐車場からもアクセスのいい、TGRコーナーからコカ・コーラコーナー付近までの芝生エリア。
今年はTGRコーナー内側の観戦エリアに有料エリア(⑦)が用意され、平らな場所にテントを張ることができます。
⑧~⑨のその他のエリアも斜面はなだらかなので、それほど気にしない方であれば問題ないのではないかと思います。
⑫や⑭などコカ・コーラコーナー付近は斜面が急なところもあるので、比較的平らな上の方やコースサイドなどのエリアは早めの確保が必要です。
⑬のパドック入り口当たりのちょっとしたスペースにもテントを建てている方がいて、ここも見晴らしが良くていいですが、すぐそばにパスチェックの警備員さんがいらっしゃるのでご承知おきを。
■アドバンコーナー(ヘアピンコーナー)
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⑮100Rの立ち上がり付近
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⑯100Rの立ち上がりからアドバンコーナーの入り口付近
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⑰アドバンコーナーのスタンド
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⑱アドバンコーナーのスタンドの道を挟んだ上のエリア
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⑲P20駐車場とアドバンコーナーの間のエリア
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⑳アドバンコーナー出口付近の小高いエリア
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㉑アドバンコーナー出口から300Rに向かう付近の小高いエリア
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アドバンコーナーは花火が目の前に見えて大迫力!
P7の一般駐車場からのアクセスもよく、なんといっても多くのバトルが産まれるヘアピンコーナーとあって、メジャーな観戦ポイントの一つが、アドバンコーナーのスタンド。
何といっても富士24時間レース恒例の打ち上げ花火を見られる特等席なのもうれしいところ。
その左右のエリアにも、斜面だったり、狭いスペースだったりするものの、スペースに合わせたテントなどで楽しむツウな方もいらっしゃいます。
⑳や㉑などのP19やP18に隣接する少し小高いところは見晴らしも良くて、100Rの出口から300Rに消えていくマシンを長く観られるのでオススメですが、金曜からテントを張っている方も多いのでお早めに。
■300Rからダンロップコーナー
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㉒300R入口付近
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㉓300Rの真ん中あたりからアドバンコーナー方面
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㉔300Rの真ん中あたりからダンロップコーナー方面
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㉕ダンロップコーナーの入り口付近
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㉖ダンロップコーナー付近
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㉗第13コーナー付近からダンロップコーナー方面
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㉘ダンロップコーナー外側の有料のオートキャンプとキャンピングカーエリア
300Rからのフルブレーキングを行うダンロップコーナーは、オーバーテイクポイントで人気の観戦エリアです。またダンロップコーナーにあるP16A駐車場では、毎年「CHILL OUT BASE」というアウトドアイベントが行われて、巨大モニターやイベントステージ、さらには出店で美味しいものが食べられたりと、楽しめるエリアです。
㉒~㉔の300R周辺の芝生エリアはそれほど斜面の角度も厳しくないので、キャンプもしやすいエリアですが、㉕~㉗のダンロップコーナー付近は人気のエリアなので、土曜日も早めにサーキット入りすることをお勧めします。
できればP16Bの指定駐車場を確保したいですが、P7の一般駐車場からでもキャンプ用のカートがあれば問題ないと思います。
また、㉘は有料エリアでオートキャンプが可能です。300Rを立ち上がってきてダンロップコーナーに飛び込むマシンが正面に見えるのですが、特に夜は光が連なってきれいだったります。有料とは言ってもお手洗いは2分から3分ほどかかるかと思いますので、ギリギリにならないようにしましょう。
■第13コーナーからGRスープラコーナー、パナソニックオートモーティブコーナー
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㉙第13コーナー外側のエリア
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㉚GRスープラコーナーの内側のエリア
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㉛GRスープラコーナーの内側にあるこの石垣の上のエリアは人気
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㉜第13コーナー内側のエリア
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㉝GRスープラコーナー外側の有料エリア
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㉞GRスープラコーナー外側の有料エリア
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㉟GRスープラコーナーの無料エリア
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㊱GRスープラコーナーの出口からパナソニックオートモーティブコーナー(最終コーナー)の内側のエリア
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GRスープラコーナーを利用する方は、ぜひP17の指定駐車場を確保したい
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㊲パナソニックオートモーティブコーナー(最終コーナー)の外側のエリア
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㊳パナソニックオートモーティブコーナー(最終コーナー)外側のエリア
最後は登り区間の最終セクターをまとめてご紹介しましょう。
まずは㉙の第13コーナー外側のエリアですが、ここはオススメです。なんといってもお手洗いが近くて、指定駐車場の「第13コーナーアウト側指定駐車券」を確保していればクルマがすぐ近くに置けるし、地面もけっこう平らです。
そして㉚GRスープラコーナーの内側のエリアですが、、こちらはダンロップコーナーの立ち上がりから13コーナーを抜けていくところが見下ろせるし、解放感もあるエリアです。
その中で、一番上(㉚の写真左側)に石垣があるのすが、そこは地面が平らなのでキャンプをしやすいです。それなりに高いので落ちるのにはお気を付けを。第13コーナー側が広くて大きなテントを建てられますが、GRスープラコーナー側に行くと狭くなっていくので、一人用のテントで精いっぱいになります。
この場所で観戦していた男性3人(㉛)にもお話を伺いましたが、ここを狙って、土曜日のAM2:00頃サーキットに来たそうですが、すでに広いエリアは埋まってしまっていて、石垣の真ん中あたりを確保されていました。
㉝~㉞の第13コーナーからGRスープラコーナーの外側で比較的地面が平らなあたりは有料のキャンプエリアになっています。
そしてGRスープラコーナーの頂点当たりからは、無料でキャンプできるエリアになってきます。地面も傾斜してきますので、気になる方は早めにサーキット入りして、上の方やコースサイドなど、比較的平らなところを確保した方がいいかもしれません。
GRスープラコーナーを抜けてパナソニックオートモーティブコーナー(最終コーナー)に向かってく㊱のエリアは上の方に平らになっている場所があって、そこは金曜日からちらほらテントがありましたので、狙う方は早めの来場をどうぞ。
このGRスープラコーナーのエリアは、ぜひP17の指定駐車券を確保したいところ、そうすると、エリアのすぐ近くにクルマを置くことができます。
そしてパナソニックオートモーティブコーナーの外側ですが、ここのあたりは広々していてキャンプしやすい場所です。㊳の最終コーナーの立ち上がりの方にいくと地面が平らなエリアがありますので、地面の傾きが気になる方にはオススメのエリアです。
一般駐車場からはかなり距離がありますので、荷物を少なくして場内シャトルに乗るか、荷物だけ近くに下ろすか工夫が必要です。
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夜は深い霧に覆われ、セーフティカーや赤旗などが出てしまいました
さて、富士スピードウェイのぐるっと1周キャンプガイドはいかがでしたでしょうか。
ご紹介した場所以外にも、ちょっとした隙間にテントを張っていたり、駐車場の中でコース沿いに止められたら、リヤのハッチを開けてタープをかけて観戦している方など、いろいろな楽しみ方があります。
特に富士24時間レースは夜までDJのイベントをやっていたり、美味しい食べ物の屋台やキッチンカーもあったりといろいろ楽しめるので、ぜひともこの記事を参考にしていただき、来年の富士24時間レース楽しんでいただければと思います。
なお、これは今年の状況で、来年は変更となっていることもあるかと思いますので、悪しからず!それではよいレース観戦を~。
(GAZOO編集部 山崎)
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