【スーパー耐久第2戦富士】日産がカーボンニュートラル燃料の「Nissan Z Racing Concept」も投入! Z34との違いは?
そのマシンの概要について、スーパー耐久第2戦が行われている富士スピードウェイにて日産が会見を開催し、アシュワニ・グプタCOOと、日産モータースポーツ&カスタマイズの片桐隆夫CEOが登壇した。
2台の「Nissan Z Racing Concept」うち、1台はカーボンニュートラル燃料を使用しているという。
「カーボンニュートラル燃料」に対応したエンジン開発に向けた知見を得るため
日産は富士24時間レースに向けて2台の「Nissan Z Racing Concept」を投入している。
NISMOがエントラントとなっている230号車はカーボンニュートラル燃料を、もう1台の244号車は昨年までフェアレディZ(Z34型)でスーパー耐久に参戦していたMax Racingがチームの母体となり、燃料はガソリンを使用するマシンとなっている。
230号車のドライバーには、平手晃平、松田次生、ロニー・クインタレッリ、星野一樹、佐々木大樹と、SUPER GTのGT500で活躍するドライバーを多数招へい、244号車には監督兼ドライバーとしてスーパー耐久の経験豊富な田中哲也に加え、田中徹、三宅淳詞、高星明誠、安田裕信と、こちらも豪華な布陣となっている。
日産は電気自動車(BEV)への転換を推し進めており、新型車においてBEVとe-POWERを2本柱とし展開している。ただ、スピードとエンジン音を好むファンへの提案の一つとして、今回カーボンニュートラル燃料に対しての技術的な知見を得る目的で参戦しているようだ。
そして、「Nissan Z Racing Concept」が実際にどのような走りをしているのか、230号車NISMOの松田次生選手と244号車Max Racingの田中徹選手に伺ってみたのでお届けしよう。
230号車 松田次生選手「マニュアル車を残すためにも開発を続けて欲しい」
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- ST-3クラスで走っているZ34型のフェアレディZよりも全然速いです。市販の3Lのターボエンジンを使っているので、Z34のNAエンジンよりも馬力もあって、正直ノーマルでこんなにスピードでるの!?ってくらいストレートもすごい速いです。
基本的には市販車と同じ車を使っていますが、本当に楽しい車ですね。
カーボンニュートラル燃料の燃費はガソリンよりも若干落ちます。まだそこは開発を始めたばかりなので、今後いろいろ進めていかないといけないところですね。
予選ではタイムを出さなくてはいけないので頑張っていいタイムを出せたんですが、24時間レースは走り切ることが大切なので、トラブルなく完走したいなと思います。
もちろんBEVもすごく大切なんですが、僕もそうですがスポーツカーとかエンジン音も好きですし、そうしたファンやGT-RやフェアレディZオーナーのためにも、カーボンニュートラル燃料を使うことの技術開発は進めて欲しいですね。
あとは、BEVにはマニュアル車ってないので、マニュアル車を残すための一つの選択肢になると思います。
#244 田中徹選手「けっこうスリルがあります」
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- 新型のNissan Zの方がかなりパワーがありますし、すごく速いですね!
もちろんまだ開発が始まったばかりの車なんですが、もう少しダウンフォースは欲しいですね。今回、公式テストではなかったチンスポイラーが付いたんですが、効果を感じることができましたし、高速コーナーが続くセクター2などでは少し走りやすくなりました。
Z34型のフェアレディZとも、そのダウンフォースのところが一番違うところかなと思います。Z34はエアロと大きなウイングが付いているので。そういった意味で、新型Zはけっこうスリルがありますね(笑)。
特に変なクセもないので、これから開発が進んでどんな車になるのか本当に楽しみです!
松田選手によると、カーボンニュートラル車の230号車はこの24時間レース以降の参戦は今のところないとのこと。
SUPER GTでも導入がアナウンスされているカーボンニュートラル燃料への開発を日産がどのように進めていくのか注目していきたい。
(文:GAZOO編集部山崎 写真:折原弘之、山崎)
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