スーパー耐久第5戦もてぎ レースレポート
2022.9.4(日)スーパー耐久第5戦(5h×1レース)の決勝がモビリティリゾートもてぎで行われた。天候は晴れ、気温は27度、路面はドライ。もてぎは、ストップ&ゴーが多く、ブレーキ、タイヤに厳しいサーキットであるため、今までと違う車にも優勝のチャンスがある。今回含めレースは残り3戦のため、ポイントランキングも注目の一戦だ。
ST-Xクラス
ローリングスタートが切られると、予選2番手の23号車 TKRI松永建設AMG GT3(元嶋佑弥)が予選1位の16号車ポルシェ911GT3Rの前にでる。3週目には777号車 D'station Vantage GT3(藤井誠暢)、31号車 DENSO LEXUS RC F GT3(小高一斗)も16号車をパスしていく。しかもこの時、31号車と16号車が接触し16号車の左ミラーが外れ、レース開始23分にピットに戻り修復作業を行った。
レース中盤、777号車 D'stationが第1コーナーあたりで右側ドライブシャフトのトラブルによりスロー走行になり、ピットまで戻れたが、トップ争いから脱落した。その後、23号車 AMG GT3の独走状態が続いていた。しかし残り1時間42分に、23号車 AMG GT3がビクトリーコーナーでコースアウトし、グラベルに深く埋まり脱出できずトップ争いから脱落する。これにより本日3回目のFCYとなり、31号車 RC F GT3がトップにたつ。残り50分、888号車(Grid Motorsport AMG GT3) ショーン トンが、ペースの上がらない31号車 RC F GT3永井を第2コーナ―のインより楽々パスしトップにでる。その20分後に、81号車 DAISHIN GT3 GT-R藤波も31号車をパス。この時点でトップの888号車 AMG GT3と2番手81号車GT-Rの差は26秒あった。その後81号車GT-Rはトップの888号車 AMG GT3に迫ったが最終的には11秒差で888号車 AMG GT3が逃げ切った。
ST-Zクラス
予選トップの310号車(GRGarage水戸インター GR SUPRA GT4)野中誠太は、開始早々スピードにのれず、レース開始40分後には4位まで順位を下げた。対象的に、22号車(Porsche EBI WAIMARAMA Cayman GT4 RS)千代勝正は、開始50分後には予選7位からトップに躍り出た。この時点で22号車、21号車(Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4)、885号車(シェイドレーシング GR SUPRA GT4) 、310号車(GRGarage水戸インター GR SUPRA GT4)という順位になった。
22号車はドライバーが山野直也に変わった直後、ミッショントラブルでピットイン。310号車 GR SUPRAの山崎学は、Ⅴ字コーナーでオーバーランし自力で脱出できず、FCY。885号車 GR SUPRAは、マシントラブルでピットイン。その結果、この3台はトップ争いから脱落した。
残り37分、トップ争いは21号車 Audi R8、34号車(テクノ・SUN'S・モノコレ G55)、500号車(5ZIGEN AMG GT4)になるが、21号車 Audi R8はもう一回ドライバーチェンジが残されている。残り7分ダウンヒルストレートで65号車がストップしFCYになり、この間に21号車 Audi R8はドライバーチェンジを行い、トップのままコース復帰し、そのままチェッカーフラッグをうけた。しかし、こFCY宣言後のピットインで違反判定となり、21号車Audi R8は90秒のペナルティーをうけることになった。その結果、34号車(テクノ・SUN'S・モノコレ G55)が優勝となった。なお、310号GRGarage水戸インターは、諸事情により今回の第5戦をもって参戦を終了することが発表されている。
ST-TCR
予選でトップの97号車(M&K ホンダカーズ桶川Racing)は、アクセルが戻らないというマシントラブルで、トップが75号車(Team Noah HONDA CIVIC TCR)にいれかわり、そのままチェッカーをうける。75号車CIVIC TCRは、TCRクラスの年間チャンピョンを決めた。
ST-Q
32号車 (ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept)は給水素の時間があるため、55号車(MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio concept)と順位がいれかわったが、ほかの車は予選と同じ順位だった。車の性能が近い、28号車(ORC ROOKIE GR86 CNF Concept)と61号車(Team SDA Engineering BRZ CNF Concept)のガチバトル、特に社員ドライバーの豊田大輔選手と実力人気ドライバー井口卓人選手の争いは見ごたえがあった。最終的には18.515秒差で28号車 GR86が先にチェッカーフラッグをうけた。ちなみに、61号車 BRZにはエアコンが装備されている。
ST-1
予選トップの47号車D'station Vantage GT8Rは、レース開始時に車間をあけすぎたことによりドライブスルーペナルティを受けたものの、ポール・トゥ・ウィンでチェッカーフラッグをうけた。
ST-2
2022年の鈴鹿、富士、オートポリスと全戦優勝のKTMS GR YARISだったが、サクセスウェイトのハンディもあり、予選は6位、決勝は順位をあげたが3位という結果。クラス優勝は、初優勝の13号車 ENDLESS GRヤリス。
ST-4
86号車 TOM'S SPIRIT GR86が、2022年はすべてクラス優勝しているが、サクセスウェイトもかさみ、予選は2位、決勝も2位だった。もてぎでは予選から好調であった、884号車シェイドレーシング GR86がGR86でのクラス初優勝。レース直前に完成したGR86で走行した全薬工業withTEAM G/MOTION’ GR86は、トラブルも発生しクラス最下位。
ST-5
4号車THE BRIDE FITが予選から速く、2位に1分54秒もの大差をあけ、ポールトゥーウィンで今季初のトップでのチェッカーフラッグをうけた。また、ホンダのおひざ元だけあり、表彰台に(3位67号車YAMATO FIT)2台のFITがあがった。初出場の、12号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTERは予選8位と健闘したものの、決勝ではゴールした中では最下位。
次戦は10月15、16日(土、日)に岡山国際サーキットで行われる。
年間ランキング(第5戦終了時点)
ST-X
1位 106.50 888号車 Grid Motorsport AMG GT3
2位 106.00 62号車 HELM MOTORSPORTS GTR GT3
3位 91.50 81号車 DAISHIN GT3 GT-R
ST-Z
1位 121.50 500号車 5ZIGEN AMG GT4
2位 78.50 310号車 GRGarage水戸インターGR SUPRA GT4
3位 75.50 885号車 シェイドレーシング GR SUPRA GT4
ST-TCR
1位 139.00 75号車 Team Noah HONDA
2位 84.00 97号車 Racer HFDP CIVIC
ST-1
1位 132.50 2号車 シンティアム アップル KTM
2位 129.00 47号車 D'station Vantage GT8R
3位 38号車 110.00 muta Racing GR SUPRA
ST-2
1位 123.00 225号車 KTMS GR YARIS
2位 110.00 13号車 ENDLESS GRヤリス
3位 66.50 6号車新菱オート☆夢住まい館☆DXL☆EVO10
ST-3
1位 119.00 52号 車埼玉トヨペット GB クラウン RS
2位 102.00 39号車 エアバスターWINMAX RC350 55ガレージ
3位 76.00 311号車 Team Fukushima Z34
ST-4
1位 123.50 86号車 TOM'S SPIRIT GR86
2位 104.50 884号車 シェイドレーシング 86
3位 71.00 18号車 Weds Sport GR86
ST-5
1位 78.00 17号車 DXLアラゴスタNOPROデミオ
2位 77.50 72号車 OHLINS Roadster NATS
3位 76.00 104号車 HM-R ヒロマツデミオ2
(文/写真:GAZOO編集部 岡本、写真:折原弘之)
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