給油やドライバー交代の実演に大興奮!ディーゼル車のデミオで挑む「TEAM NOPRO」の全面協力でピットツアーを開催!
10月21日(土)から10月22日(日)にかけて、岡山国際サーキットにてスーパー耐久第6戦「スーパー耐久レースin岡山」が開催。すっきりとした秋晴れの中、コース上では2グループに分かれて2つの決勝レースが行われました。
速さの近いマシンで争われるグループ分けや、3時間というスーパー耐久としては短いレース時間のため、各所で熱いバトルが繰り広げられていました。
そんな第1グループのレースを終えたTEAM NOPROさんのご協力で「GAZOO.com愛車ピットツアー」を開催させていただきました。
第6戦のピットツアーはST-5クラスのTEAM NOPROのご協力で開催!
スーパー耐久に参戦するチームとファンの距離を少しでも縮めたいという熱い想いのもと、2023シーズンからスタートさせたこのピットツアー。今回で6回目を迎え、その内容もより充実したものへと進化してきました。
今回実施にご協力いただいたチームは、ST-5クラスで
17号車 DIXCELアラゴスタNOPROデミオ
37号車 DIXCELワコーズNOPROデミオ
の2台を走らせる「TEAM NOPRO」さんです。
代表でドライバーも務める野上敏彦さんは、かつてロータリーエンジンでル・マン24時間レースに挑み続け数々の記録を打ち立てたマツダスピードの出身。その後は独立してロードスターをはじめとするマツダ車を中心に扱うチューニングショップ『ノガミプロジェクト(NOPRO)』を立ち上げています。
スーパー耐久に参戦したのは2012年から。この第6戦が終了した現在では、もはやTEAM NOPROアイデンティティの一つ「ディーゼルエンジン」のデミオである17号車がシリーズランキング2位の好位置につけています。
そして「S耐はまずみんなで楽しくレースに挑む」という趣旨の元に集まったチームメンバーは、息子さんの野上達也選手をはじめとても気さくな方々ばかり。スーパー耐久らしいチームとして欠かせない存在となっています。
当日は5名のお子様を含む15名の方々にご参加いただきました。今回は決勝レースが2つに分かれそのレースの合間のピットウォーク終了間際からの開催となったため、TEAM NOPROさんおピット前でみなさんに集合していただきました。
そして野上達也選手のご挨拶からピットツアーがスタート。野上選手によってチームや、ドライバーのみなさんを一人ずつ挨拶付きで丁寧にご紹介していただきました。
今年の24時間レースが初参戦という“67歳のルーキー”ジョニー小倉さんのご挨拶時には、拍手以外のどよめきも発生!
その後はチーム監督の野上代表のご挨拶です。
「うちのチームはマツダを中心として展開しています。ロードスターショップなので本来ならロードスターなんですが、S耐では成り行きでデミオで参戦しています。そのうち1台はディーゼル車なので、いろいろ特徴のあるレース展開を楽しめる。それに昔からパワーアップしてだいぶ上位に食い込んで面白い展開にもなっています。レース全体をおもしろいと思えるようにいろんな策を巡らせてチャレンジしています」と笑顔でチームの状況をお話しくださいました。
その後は、まず監督やドライバーのみなさん、参加いただけたスタッフを囲んでの集合写真撮影。皆さん笑顔がとっても素敵です!
集合写真撮影終了後、ちょうどこの日の走行を終え車両保管されていた2台のマシンがピットに戻ってきたため、チームの皆さんと共にマシンをピットに迎え入れます。
これは、これまでのピットツアーでも初めての経験です。
そしていよいよさまざまな体験やレクチャー企画がスタート!
ワクワクの運転席&給油マン体験に大興奮!
まずはこのピットツアーの恒例体験ともなった運転席への乗車体験から。お子様はもちろん、希望された方みなさんがドキドキしながら運転席に座っていました。
将来はレースドライバーになりたいという夢を持つたいき君は
「めっちゃ視点が低くて前が見えなかった。でもドライバーはまだこれで高い方だと言っていていました」と驚いた様子。
またこの17号車のデミオのことを「デミくん」と呼んで応援、TEAM NOPROの大ファンというサブレさんは、「レーシングシートに初めて座ったのですが、案外隙間があって思ったよりも広かったですね」とニコニコ。
そんなサブレさん、溢れるデミオ愛から「本当に可愛い」といいながらマシンを拭き拭きしていた姿が印象的でした。
また14歳の山本君は「暑かったです。結構ホールド性もあって楽できる感じです」とフルバケットシートの有能さを体感。
さらに8歳の晃太朗君は「めっちゃ汚かった」とびっくりな一言。お父様は「機械がたくさんあってごちゃごちゃしていたからでは…」と苦笑い。
一方ピットロード側では、給油マンを担当するチームのムードメーカー、ずらやん鈴木さんから給油タンクの扱い方や注意などの説明が行われていて、みなさん初めて間近に見る給油方法に熱心に聞き入っていました。
「空の状態だと3〜4kgでも、ガソリンが入ると25kgくらいをずっと持っていないといけないし、ヘルメットも被る。すごい簡単そうにやってるけど、めちゃくちゃ難しいんです。それに給油中はぐっと力を入れて給油口に押し付け続ける必要がある上に、軽くなってくると途中でふらついたりすることもあるので、僕みたいに重たいやつが給油マンをやっているんですよ」
と、ユーモアの効いたわかりやすい説明で、皆さんの笑いを誘っていました。
その後は参加者のみなさんも実際に給油タンクをマシンにセットしてみることに。
早速トライした男性の方が顔を真っ赤にしてマシンにタンクを押し付けていても、「まだ入ってない!」と驚きの発言。みなさんかなりの重労働であることが実感できた様子。
女性参加者のあみさんは「ガソリンを入れるのにすごく力がいるんだなと知って、びっくりしました」と楽しそうに感想を話してくれました。
その後は、実際にピットインしてきたマシンをサインボードで止めてから、ドライバーチェンジやタイヤ交換・給油などのピットイン作業を終わらせ再びスタートさせるまでの流れを、ドライバーさん達が丁寧に説明してくださいました。
さらに!
なんとジョニー小倉選手と川名賢選手によるドライバーチェンジの実演が行われることに。計測器の入れ替えやシートベルトの脱着を20秒以内で行う早業が完了すると、みなさんからは拍手喝采が!
「クールスーツを着用する夏場は特に過程が多くて、20秒以内でドライバーチェンジを終わらせるのがとても難しいので結構夜中まで練習したりすることもあります」
「このクルマはドアが広いので乗り降りしやすいけれど、ロードスターはもっと狭いので大変です」
などこんな機会だからこそ聞くことができる裏話にも、みなさん熱心に聞き入っていました。
さらには首元を守るハンスについての説明も行われ、ドライバーさんそれぞれがご自身のハンスを持ち寄って軽さの違いを確認して見せ合ったりと和気藹々の雰囲気。参加者さんの中には、ヘルメットとハンスを着用して記念撮影をしてもらった方もいました。
野上監督の締めの挨拶と共にピットツアーが終了!
充実した時間はあっという間に過ぎるもので、気づけばピットツアーも終了の時間に。
最後に野上監督より「今日はピットツアーに参加してくれてありがとうございました。これからもモータースポーツの世界で頑張っていくので、応援よろしくお願いします」と締めの挨拶をいただき、今回のピットツアーも終了! 編集スタッフ誘導の元、集合場所と移動を行いました。
解散後、何組かの参加者の皆様にピットツアーの感想を伺ってみました。
「楽しかったですね。子供が色々と体験できましたし、僕も運転席に座ってこんなポジションで運転しているんだとわかって。メカニックのみなさんもすごくてチームスポーツなんだなと感じました(山本さん)」
「走り終わった後のクルマを見させてもらう機会がなかなかないので、すごく楽しかったです(のぞみさん)」
「普段なかなか見ることができないところまで知ることができて、いろいろと勉強になりました(サブレさんの息子さん)」
「本当に走っているクルマをこんなふうに近くで見ることができたことが良かった。あとはドライバーさんの熱気を肌で感じました。あんな60代の方が走っているなんて、夢にも思いませんでした!(お水さん)」
みなさんそれぞれ満足いただけた様子に、毎回のことではありますが編集部としてもとっても楽しく、充実した気分にさせていただいています!
これまでのピットツアーは決勝レース前に行うことが多く、笑顔の中にもレース前特有の緊張感が漂う中で開催される事がほとんど。それはそれでツアーの醍醐味のひとつでもありました。
しかし今回は決勝が2レース形式でST-5が参加するグループ2のレース終了後の開催でした。そのためTEAM NOPROのみなさんはとてもリラックスされていて、終始和気藹々とした雰囲気になりました。
さらにドライバーのみなさんには積極的にさまざまななレクチャーをしていただくなど、ツアー企画を盛り上げてくださり、一味違った内容になったのではないかと思います。
また、そんな時間を提供してくださった野上監督は「ファンの方が外からしか見ることができない場所を間近に感じられるのは非日常体験で、人生においてもスパイスになるんじゃないかと思います」と話してくださいました。
TEAM NOPROのみなさん、参加者のみなさん、本当にありがとうございました!
最終戦となるスーパー耐久第7戦富士では、1年のピットツアーの総決算! ということでST-Qクラスに参戦するマツダさん、SUBARUさん、日産さん、ホンダさん、トヨタさんと協力、「共挑ピットツアー」として大規模なピットツアーを開催予定です。
すでに募集は終了していますが、開催レポートをお楽しみに!
ピットツアー後には、ツアー参加者の愛車3台のオーナー取材も!
また、この日もツアーに参加された方の愛車をプロカメラマンが撮影する愛車取材企画を実施しています。
その愛車記事はGAZOO.comで後日公開しますので、ぜひ楽しみにしていてくださいね!
(文:西本尚恵 写真:稲田浩章、折原弘之)
こちらもおすすめ!S耐記事新着
-
-
JAFの水素、電気、ロードサービスと1台3役の「次世代ロードサービスカー」が給水素の実証実験へ
2024.11.17 モータースポーツ
-
-
-
レースもお祭りも盛りだくさんで楽しめる! スーパー耐久第7戦富士のイベント広場の様子をお届け
2024.11.16 モータースポーツ
-
-
-
マツダとスバルが「共挑」した再生カーボンがマツダ3のボンネットに。エアロの改良でダウンフォースも増加
2024.11.16 モータースポーツ
-
-
-
トヨタのメカニックがロードスターをメンテナンス!? 広島にこだわる「メイプル広島レーシングチーム」
2024.11.15 モータースポーツ
-
-
-
[スーパー耐久岡山]快走が光った33号車 Craft-Bambooメルセデスが勝利! ST-Zは3位の52号車 埼玉GBスープラがタイトルを決める
2024.10.28 モータースポーツ
-
-
-
[スーパー耐久岡山]グループ2のST-3は15号車 岡部自動車Z34がポール・トゥ・ウィン。ST-4、ST-5ともロードスターが勝利
2024.10.28 モータースポーツ
-
-
-
B-Maxレーシングと姉妹チーム? スーパー耐久岡山に参戦する「Team Handwork Challenge」の目指すところ
2024.10.26 モータースポーツ
-
-
-
「メカニックが主役」の埼玉Green Braveが、レース結果もファンサービスも1番を目指す理由
2024.09.10 モータースポーツ
-
-
-
「1週間で半年分の経験」。神戸トヨペットがレースで育むメカニックの技術力とKTMSのブランド力
2024.09.05 モータースポーツ
-
最新ニュース
-
-
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
2024.11.21
-
-
-
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
2024.11.21
-
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-
-
-
楽しく学べる「防災ファミリーフェス」を茨城県の全トヨタディーラーが運営する「茨城ワクドキクラブ」が開催
2024.11.21
-
最新ニュース
-
-
日産のフルサイズSUV『アルマーダ』新型、ベース価格は5.6万ドルに据え置き…12月米国発売へ
2024.11.21
-
-
-
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
2024.11.21
-
-
-
EV好調のシトロエン『C3』新型、欧州カーオブザイヤー2025最終選考に
2024.11.21
-
-
-
「めっちゃカッコいい」新型レクサス『ES』のデザインにSNSで反響
2024.11.21
-
-
-
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
2024.11.21
-
-
-
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
2024.11.21
-