ワイパーラバーの交換のタイミング、どうしている?(クルマの運転操作、みんなはどうしている?)
雨が降った際にワイパーを動かしても、しっかりと拭き取れない。そんな症状が出たなら、ワイパーラバー(ブレード)の交換時期かもしれません。わかっていながら、つい先延ばしにしていませんか?
「点検に入庫したときに替えてもらっている」
「前方が見えにくくなるまで交換せずに頑張る」
という方もいらっしゃるのでは。
みなさんは、どうしていますか?
あえて意識しないと気づかないことかもしれませんが、交通標識や信号、対向車や横断する歩行者など安全なドライブに欠かすことのできない情報のほとんどは、フロントガラス越しの視界から得ています。それだけに、フロントガラスがいかにクリアにキープできているかはとても重要です。近年装着数の伸びているドライブレコーダーもフロントガラスの内側に設置されていますから、それらを正確に作動させるためにも、フロントガラスの汚れには敏感になるべきだと思います。
ワイパーは、ワイパーラバーとワイパーブレードのふたつのパーツから構成されています。それぞれゴムと金属という異なるパーツですが、やはり劣化しやすいのはゴムになります。使っても使わなくても、時間の経過とともに紫外線・オゾンの影響などで本来の性能を発揮できなくなっていくのがゴム製品のさだめです。そのため新品に近い状態が最良の状態であるため、維持するためには定期的な交換が必要です。
交換サイクルですが「1年ごとに交換」や「点検の機会に交換」と、ユーザーさんなりの目安をお持ちかと思いますが、私はあまり時期にはこだわらず、ワイパーとしての機能を維持しているかどうかを重視しています。
そろそろ交換時期かな? というサインはいくつかありますが、それらは非常にわかりやすいもので目と耳で簡単にチェックできます。確実に見てわかるのは拭き残しです。ワイパーが動いたあとに雨がスジ状になって残っていたり、拭きとられなかった雨がにじんで島状に残っていたりするケースです。次に、異音です。ガラスが乾いている状態でワイパーを動かしてみてビビリ音が聞こえるようなら交換のサインといえますが、ガラスへはっ水加工している場合も似た音がすることがあります。私はこうした症状が出た際は、まずはワイパーラバーを清掃します。ウエスなどでやさしく拭いて汚れや油膜を落としてみて、それでも症状が収まらないようなら新品へ交換します。
ただ、ラバーを替えても症状がおさまらないようなら、ブレードが寿命を迎えサビや変形、ガタが起きている可能性があります。交換する際、市販のブレードのなかにはラバーが付属しているものもあるので、私は二重の出費になってしまわないよう前回いつ交換したかの情報をメモなどで残すようにしています。
ちょっとした工夫でワイパーラバーを長持ちさせることもできます。先端が鋭角になっているワイパーラバーは、作動させ、格納した直後はガラス面に対してわずかながら曲がった状態となっています。そのまま長時間駐車をしたり寒暖差があったりすると、曲がったままクセがついてしまいます。動かし始めにビビリ音がしたりするのはこれが原因なのですが、ワイパーを軽く持ち上げラバーの曲がりを正し、垂直になるよう置き直してあげるだけでもラバーは長持ちします。
ライター:畑澤 清志
【監修・解説者】
ドライビングエキスパート(トヨタの元テストドライバー)
滝本 良夫(たきもと・よしお)
約40年にわたりトヨタの運転技術指導員として活躍しながら、車両実験部でハイエース、ダイナ、コースターなどの商用車系開発の実験および商品監査に携わる。2014年に定年退社。
[ガズー編集部]
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