王道ハコスカからレアなクジラクラウンワゴン!トヨタ博物館クラシックカー・フェスティバルから、オーナー自慢の愛車をピックアップ!

150台超のクラシックカーが集まった、第28回トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル。往年の名車はもちろん、こんな車種ありましたか?というような車種もあった。
会場内で気になったクラシックカーをピックアップしてみました。

王道のニッサン スカイライン 2000 GT-R 1972年製

いわゆるハコスカGT−Rと呼ばれるもの。オーナーの古居さんによれば、生産終了になって最後に残った、本当の意味での最終ロットのGT-Rだとか。S20エンジンの音が堪らなく好きで、エンジンなどはオーバーホールして今後も乗り続けるという。

<No.85オーナー:古居さん(50代男性/愛知県)>

オレンジのカラーが鮮やかなポルシェは1969年製の911T

以前はミニを乗り継いでいたというオーナーの小田さん。街中のショップにこのクルマが置いてあるのを見かけて立ち寄り。助手席で試乗をさせてもらい一目惚れ。オイル漏れなどの小さなトラブルはあったがきっちり修理し、一生乗り続けるつもりでメンテナンスも施したおかげで今はトラブルフリー。補修パーツもポルシェから供給されるとあって常にいい状態でコンディションを保てているとか。

<No.66オーナー: 小田さん(40代男性/愛知県)>

平行輸入第1号車の1974年製 BMW 2002ターボ

「平行輸入では第1号の2002だよ」というオーナーは淡路島で旅館を営む正井さん。実は倉庫にはシトロエンやルノー、バイクのクラシックカーを複数所有しているという、おかげでクルマやバイク好きが多く集まり毎日楽しいという。若い頃は何も感じなかったが、今乗るとこの2002の良さがとても感じられる。補修パーツもドイツから手に入るので今もいい調子で走れるという。

<No.109オーナー: 正井さん(男性/兵庫県)>

漫画の影響で街中でも注目を浴びる、トヨタ スプリンタートレノ AE86 1985年製

「日常でも何も気にせず走っていますよ」というオーナーの熊木さん。今年の9月で所有して30年も経つというが大きなトラブルも無く、限りなくオリジナルの状態に近いままで乗られている。漫画ではパンダトレノが人気だが、当時の売り出しカラーはこの赤黒がメインで外装は綺麗な状態を保っている。

<No.148オーナー: 熊木さん(50代男性/奈良県)>

卒業研究で車をレストア トヨタ スプリンター トレノ TE27は1973年製

トヨタ名古屋自動車大学校 車体整備専攻科の卒業研究でレストアされたTE27のトレノ。1年かけてレストアされたピカピカの仕上がりを見せる。極力当時のパーツを集めてレストア。無い物に関しては作るか流用して、最終目標は車検ラインをちゃんと通過してナンバーを取得することだという。今年度は1975年製カリーナGTを1年掛けてレストアする予定だという。

<トヨタ名古屋自動車大学校(愛知県)>

若い人も魅了するそのスタイリング ホンダ S600 1964年製

「このスタイリングがとても好きなんです」というオーナーの金山さんは32歳だ。若くしてクラシックカーの世界に飛び込んだが、このスタイリングが好きで堪らないという惚れ具合。ホンダのSシリーズなどを専門的に扱うショップが手を入れたS660は外装も内装もピカピカに仕上げられており、何も問題無いという。これからも大事に乗っていきたい気持ちがエンジン始動時の手順にも現れていた。

<No.34オーナー: 金山さん(32歳男性/富山県)>

レア度の高いクジラクラウンのワゴン トヨタ クラウン カスタム 1972年製

当時大学卒の初任給が4万円くらいの時、120~130万くらいしたというから相当高価なクルマだったことには違いない。しかし、オーナーの林さんは「このワゴンのスタイルが良いんだよ」と目を細める。パーツ供給は無くなり、補修をするにも苦労が絶えないが、今でもディーラーでメンテナンスをしっかりしてもらい、快調に走れるとのこと。

<No.84オーナー: 林さん(70代男性/長野県)>

今では考えられないような、トヨペット クラウン ピックアップ 1968年製

今のトヨタクラウンでピックアップトラックはとても想像できないが、当時はまだ車種もそれほど多くあった訳では無いので、ある車種から作り上げるしかなかったのかもしれない。このピックアップが発売された翌年にはハイラックスが発売された。そんなこともあり、現存するするトヨペットクラウンのピックアップは数が少ないという。オーナーの西村さんも「ピックアップだから購入した、セダンだったら買ってなかった」というほどだ。パーツが少なくレストアにも時間が掛かり、排ガス規制で登録もなかなか大変だったが、これからも大事に乗っていきたいという。

<No.59オーナー: 西村さん(50代男性/愛知県)>

どのクルマもオーナー愛情がギュッと詰まった、愛おしいクルマばかりでした。レストアにも苦労も見え隠れしましたが、大事に乗って行って欲しいですね。

テキスト/写真:雪岡直樹

[ガズー編集部]