【愛車紹介】新車のような輝きを保つ、いすゞ117クーペ

11月27日(日)に富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL2016」のオーナーズクラブミーティングに参加されたオーナーさんをご紹介。愛車に特別な想いを注ぐ皆さんのカーライフをうかがった。

田中兼貴さんの愛車、いすゞ117クーペは、1968年に発表された当時のいすゞを代表するモデルだ。田中さんが乗るのは初期型。ボディパネルの成型の大部分が手作業で行われたことも特徴。ちなみにこのボディをデザインしたのは、イタリア人のカーデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏だ。

田中さんが117クーペを手に入れたのは1999年。それから1年かけてレストアし、2000年にナンバーを取得して今日に至る。

「4人が乗れてかっこよくて、しかもあまり走っていないクルマがいいなと思って117クーペを選びました。当時埼玉県内にあった中古車屋さんの片隅に置かれていて、傷みが激しい状態だったのですが、117クーペを見た瞬間に、“目が合った”という感じだったんですね。ほぼ直感で決めました」

購入後、クルマの内外装やエンジンなど、全てをレストア。他の117クーペから移植した部品もあるが、バンパーやエンジンの部品などはメーカーに新品が残っていたという。マフラーはオーナーズクラブでノーマルを忠実に再現したオリジナル品。

117クーペの一番のお気に入りはスタイリングだという。「個性的であって、何十年経っても飽きがこないスタイリングだと思います。それに、当時のエンジニアの思いが伝わってくるんですよね。この形を作るのは苦労したと思うのですが、それでも作るぞという強いメッセージ。だから、どれだけ時間が経とうが、魅力を保ち続けていられるのでしょう」

田中さんはノーマルの状態にこだわるが、それにも意味がある。「117クーペは、お子さんもとても興味を持ってくれるのですね。そこで本来とは違うパーツがついていたら、間違った印象のまま記憶に残ってしまうことになります。それを避けるためにも、なるべくオリジナルの状態を維持するようにしています」

乗った感覚についても伺った。「これまで大きなトラブルは起きていませんね。ハンドリングも乗り心地も良くて、普通に使えます。それから街中では声をかけられることも多いですね。見られていると意識すると、運転マナーも自然に良くなります(笑)」

クルマを長く、程度の良い状態で維持するために心がけていることは。「とにかく“拭く”ことです。どうしても錆びやすいので、そこは常に気にかけています。雨が降ったらすぐに水分を拭き取りますね。やはりクルマはきれいでなければいけません。きれいにしていれば、事故も自然に少なくなりますから」

まるで新車のように磨き上げられている田中さんの117クーペ。現役で走れているのは、田中さんの愛情の賜物だが、きっとクルマもうれしくて、田中さんに応えているのだろう。

(フリーライター:阿部哲也)

[ガズー編集部]