【世界の愛車紹介ドバイ編】日本で左ハンドル化されドバイで正式登録されたR32GT-R

ニッサン・スカイラインは中東に限らず、世界中の多くの市場で最も人気の高い日本のハイパフォーマンスカーのひとつだ。特にGT-Rの人気はすさまじい。ハイパワーを発生するツインターボエンジンRB26DETT、洗練されたAWDドライブトレイン……。そんな素晴らしいパフォーマンスはもちろんだが、これまでに左ハンドル車が発売されてこなかったために、日本国外では公式に販売がされてこなかったことも、GT-Rが伝説となった理由のひとつだ。R32、R33、そしてR34も例外ではなかった。

右側通行のアラブ首長国連邦(UAE)は交通法規が日本よりも厳しく、右ハンドルのクルマは一般公道を走行することができない。一方、日本からスカイランを輸入してナンバーを取得し公道を走ろうとする場合、日本で左ハンドル化して日本の公認を取得できる状態にしたうえでUAEに輸入されていれば、ドバイでもナンバーの取得が可能なのだ。結果として驚くほどに多くの車両が、いまでもアラブ首長国連邦の公道を走っているのだ。

小林賢三さんはドバイに移り住んで数年になる、44歳の日本人ビジネスマンだ。クルマのパーツの輸入販売や、チューニングやカスタマイズを手掛けるショップ『SAMURAI EAGLE』を営んでいる。
彼は日産スカイラインの大ファンでもある。日本在住時に1991年式のスカイラインGTS-T タイプMを手に入れたことがきっかけとなり、日本のスポーツカーの速さに魅了された。その情熱はとどまることを知らず、後に1994年式のスカイラインR32GT-Rを所有することになった。現在の愛車は日本のショップの助けを借りて左ハンドル化したうえでアラブ首長国連邦へと輸入し、正規登録した左ハンドル仕様のR32GT-R だ。

小林さんは、日本のスポーツカーに魅了されるあまり、その素晴らしさをドバイのユーザーに伝えようと、ドバイのカスタムカーショーである『カスタムショー・エミレーツ』のオーガナイザーとして現地ドバイのローカル市民とともに唯一の日本人として活躍。ドバイのアフターパーツマーケットの活性にも力を注いでいる。
2017年にアブダビで開催された『カスタムショー・エミレーツ』にこの車両を出展。大変な注目を集めた。

日頃は、このGT-Rを普段の足として使用している一方、ドリフトも楽しんでいるそうだ。
カスタマイズは至ってライトだ。ホイールには18インチのWORK Emotion M8R、タイヤにはニットータイヤ。車高調整式サスペンションで車高ダウンし、HKSのエキゾーストシステムを装着するという、いたってシンプルなモディファイにとどめている。インテリアはほぼノーマルのまま。装着されているのは、ターボタイマー、油温とブーストを表示するふたつのDEFIメーター程度だ。

日本のクラシックなスポーツカーに対し、とても強い情熱を抱いている小林さん。なぜGT-Rが好きなのかと問うと、「理由は他の皆さんたちと同じです。伝説とも言えるエンジン、そのパワー、直感的なドライビングフィール、素晴らしいパフォーマンス、そして王道でスポーティーな外観です」と語る小林さん。時間を超えて人々を魅了するルックスとパフォーマンスに虜なのである。

Photo:Thishan Dissanayake
Text:Zlatko Mulabegovic
翻訳:小藤茜

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road