【愛車紹介】2代目アリストの希少なコンプリートバージョン
11月27日(日)に富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL2016」のオーナーズクラブミーティングに参加されたオーナーさんをご紹介。愛車に特別な想いを注ぐ皆さんのカーライフをうかがった。
佐原英樹さんのアリストは2代目のモデル。初代のデザインは、イタル・デザイン社が担当していたが、2代目は自社デザインに変更され、スポーティかつラグジュアリーなスタイルに昇華。エンジンは3リッター直列6気筒のツインターボと自然吸気の2種類をラインアップしており、特にターボエンジンは最高出力280psを発生。その強力な加速性能に虜になる人も多かった。
佐原さんのアリストは、一見すると自身でカスタマイズしたように見えるが、これは「TTEバージョン」と呼ばれる一部のトヨタディーラーで販売されたコンプリートカー。ドイツのTTE(現TMG)が監修。ヨーロッパ製のパーツが標準で装着されているレアなモデルだ。
「このアリストを新車で購入してから16年が経ちました。もともとは初代アリストに乗っていたのですが、このTTEバージョンが出た時に2代目への乗り換えを決意しました。稀少性が高く、あまり知られていないせいか、人から『よくここまでカスタマイズしたね』と言われます。実はトヨタのコンプリートカーだと説明すると驚かれます(笑)。珍しいパッケージングだからですね」と佐原さん。ちなみに佐原さんはこのTTEバージョンで、TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL2013の愛車自慢コンテストで1位を獲得している。
ボディカラーは、当時の海外仕様(レクサスGS)に設定されたゴールド。シルバーのホイールがラグジュアリーさを強調しているが、すべて純正というから驚く。サスペンションはビルシュタイン製とこちらも豪華だ。
「これがトヨタの田原工場のラインで生産されていたというから驚きですよね。ビルシュタインサスの乗り心地も、スポーティで気に入っています」
佐原さんが一番気に入っているのはエンジン。「やはりこの直列6気筒エンジンのフィーリングがイイんですよ! このエンジンだからこそアリストに乗っているとも言えます。少し手を加えるだけでドカンとパワーが出るし、耐久性も抜群。エンジニアの本気度が伝わってくるエンジンです」。ちなみに佐原さんは、コンピュータチューニングを施しており、ノーマルよりもパワーが向上しているという。
そんなTTEバーションにぞっこんの佐原さんに欲しい車はありますか? とあえて聞いてみた。「実は初代アリストです。2代目が出た当初は、まだ初代を手放すつもりはありませんでした。でも、このTTEバージョンにノックアウトされ、泣く泣く初代を手放すことに。家族がいるので欲張れないんです(笑)。もし叶うなら、初代を手に入れて2台共所有したいですね」
希少車中の希少車である佐原さんのアリスト。その独特な佇まいが放つオーラは日本車の域を超えており、スキのない高い完成度を感じさせる。佐原さんは末長くこのアリストに乗り続けてくれるはず。愛車を前に楽しそうに語る佐原さんの表情がそれを物語っていた。
(フリーライター:阿部哲也)
[ガズー編集部]
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