納車時にはガルウイング仕様!!オートサロンも経験したカスタム86

2000年代に入って次々と製造が中止されていったスポーツクーペ。その復活を象徴づけた1台といえば、2012年に発売されたトヨタ・86で間違いはない。新たに誕生した2000㏄クラスという手頃な排気量を持つFRマシンは、スポーツカーが枯渇していた市場にとっては待望のモデルであった。
そんな86をデビューと同時に購入し、スタイリングからパフォーマンスまでをイッキにアップデイトさせたのが、この車両のオーナー“まぁくん”さん。
購入前からショップデモカー以上の仕上がりをコンセプトにカスタムの構想を組み立て、納車時にはカスタムショップによってガルウイング化が完了済み!!
その後もスタイリングチューンやパフォーマンスアップを積み重ね、TGRF2104でおこなわれた『I Love Cars!コンテスト』ではOption賞を獲得、東京オートサロンへの車両出展も果たしている。

そのエンジンルームをのぞくと、リリースと同時に組んだというHKS製スーパーチャージャーキットが存在感を主張している。納車時からパワーの物足りなさを感じていたため、このスーパーチャージャーキットの導入も即時に決断したという。
もちろんチューニングはパワーアップだけの目的ではなく、ボンネットを開けた時のカスタムイメージが高まるのもポイント。そのためパイピングなども常に磨き上げているのは、当然ともいえるこだわりだ。

納車後しばらくはバリス製エアロキットのみのスタイリングで乗っていたものの、次々と出てくるカスタムスタイルに感化され、2年が過ぎた頃に追加したのがロケットバニー製のバージョン1ワイドボディキット。
このワイドボディキットも、通常ならビス留めのワークススタイルで仕上げるところを、あえてパテ埋めによるスムースボディに変更。あくまでもオリジナリティを重視して人とは違ったアレンジを加えているのである。

ブレーキはスーパーチャージャー化に合わせてブレンボ製の6ポッドキャリパーに交換。ワイドボディ化に合わせて変更したホイールも、それ以前に履かせていたSSR製とおなじく大径ローターやビッグキャリパーがアピールできる5本スポークのエイムゲイン・G3Sをチョイス。スポーツカーらしい軽快な印象と、大人が普段から乗っても恥ずかしくないジェントルな印象を兼ね備えたスタイルに仕上げている。

インテリアもエンジンチューンやボディメイクと同様に、上質さとスポーティさを併せ持った、大人のゆとりを感じさせるコーディネイト。快適性とドライビングポジションを重視してレカロ製シートを選択し、スーパーチャージャー化したエンジンのコンディションも追加メーターでモニタリングしている。

納車から5年経った今も、毎日の通勤から各地のイベントまでフル活用しているというまぁくんさんの86。毎日乗るからこそ「汚い状態は嫌」というオーナーの考えに従って、その美しさは時間の経過を想像させないツヤツヤ肌を維持している。
「カスタムするってことは人に見られることを意識しているんだから、せっかくならキレイな状態で見てもらいたいじゃないですか」
こまめな洗車とコーティングはもちろん、オーナーの溢れる愛情があるからこそ、抜群のコンディションをキープできているというわけだ。

[ガズー編集部]