スープラにカメラをのせてお出かけするのが楽しみ
子供が成長したことを機に自分の趣味として楽しみはじめた“クルマの写真撮影”。その被写体としてGRスープラに一目惚れし、カメラと共にさまざまな撮影スポットをまわっているというオーナー。そしてその姿を見て息子さんもクルマ好きになってきたそうです。愛車撮影カーライフについてお伝えします。
みなさんにとって『愛車』はどんな存在だろうか? 2022年式トヨタ・GRスープラ SZ(DB82)に乗るカノンさんにとって、愛車は“被写体”だという。
「気がついたらクルマの写真を撮るのが趣味になっていて、より写真映えするクルマに乗り換えようと考えた時に、出会ってしまったのがこのGRスープラなんですよ」
鮮やかなプロミネンスレッドのボディカラーに、ゴールドのホイールという組み合わせは、被写体としての完成度にこだわったコーディネイトであり、日本各地にある撮影スポットでカッコいい写真を撮るために作り上げたものというわけだ。
GRスープラは2019年に復活したトヨタのフラッグシップスポーツ。カノンさんが選んだDB82型は2.0リッター4気筒ツインターボモデルのSZ。十分なパフォーマンスを備えつつ、気軽にフラッグシップスポーツの走りを楽しめるところがお気に入りだという。
「もともと父親がクルマ好きで整備士として働いていたこともあり、子供の頃から会話はクルマの話ばっかりだったんです。その影響から免許をとってすぐに日産・シーマ(Y32)やグロリア(Y33)に乗っていました。父がスカイライン(R31)に乗っていたので日産のセダンを選んでみたんですが、次第にもっと違ったクルマが欲しいなって思うようになっていったんです」
日産のセダンを乗り継いだ後に手に入れたのは、MCC・スマート(GH-450333)やスズキ・アルトラパン(HE21S)といった個性的で可愛らしいクルマたち。この当時はまだ愛車の写真撮影にはハマっていなかったものの、感性に訴えかけるデザインを自然に選んでいたという。この頃からすでに性能や見栄えではなく、デザインを重視したクルマ選びがカノンさんの基準となっていったのだ。
「愛車の写真を撮りはじめたのは、トヨタC-HR(NGX10)を購入した頃からですね。子供が成長したためそれまで乗っていたVOXY(ZRR80W)から乗り換えたんですが、久しぶりに好みに合う個性的なデザインのクルマだったこともあり、ドライブの記録として写真に残そうと思いはじめたんです。それがどんどんエスカレートしていって、逆に撮影スポットを探してドライブするようになっていったんですよ」
子育てもひと段落したカノンさんにとって、撮影を目的にした休日ドライブは新たな楽しみをもたらしてくれた。結局C-HRは4年半ほど乗り続け、各地の撮影スポットを訪れて写真撮影を楽しんだという。
そして『もっとカッコいい写真を撮りたい』と考えるようになった頃、出会ってしまったのがこのGRスープラ。スポーツカー販売やエアロパーツ販売などをおこなう『クールレーシング』が、オリジナルエアロパーツやマフラー、車高調などを装着して、完成形のカスタムコンプリートカーとして販売されていた1台だ。
「クルマを乗り換えようと考えた時に、今までスポーツカーに乗ったことがないってことに気づいたんです。当初はGR86とかも考えたんですが、そんな時に目にとまったのがクールレーシングがコンプリートカーとして発売していたGRスープラだったんです。見た瞬間に『このクルマを使ってカッコいい写真を撮りたい!!』って欲求が湧いてきて、しかも撮影イメージとかも思い描くようになっていきました。思い返せば、中学生の頃にスープラに憧れていたんですよ。その思い出も蘇ってきてしまい、撮影したいという欲求に抗えずついに購入を決意したんです」
目にした瞬間にその後の撮影イメージまで湧き上がってきたというGRスープラは、まさに一目惚れと呼ぶにふさわしい衝撃の出会いだったという。
現在はコンプリートカーとして納車されたそのままの姿ではなく、リアウイングを好みに合う小振りなパーツに変更し、ルーフをブラックでラッピングするなど、写真を撮った時にさらに自分好みに写るように手を加えているという。
撮影する写真に妥協したくないからこそのカスタマイズというわけだ。
ちなみに特徴的なゴールドカラーのホイールは、はじめて目にしたクールレーシングのデモカーと同じ仕様をオプション装備として選択。この組み合わせがカノンさんの撮影意欲を掻き立てたポイントでもあり、絶対に外せないスタイリングの要だったという。
コントラスト強めのコーディネートは家族からの評判もよく、息子さんも現在赤いボディにゴールドカラーのホイールという組み合わせでC-HRに乗っているそうだ。
もちろん被写体としての魅力だけでなく、GRスープラでのドライブもカノンさんにとって楽しみのひとつ。これまで乗り継いだセダンやファミリーカーとは違い、タイトな運転席はスポーツカーに乗っているという高揚感が味わえるという。
この感覚は撮影スポットを巡る道中のテンションをさらに盛り上げてくれるため、愛車撮影のモチベーションがさらにアップするとか。
撮る楽しさと乗る楽しさが共存するGRスープラは、まさに理想の愛車というわけ。
休日の撮影ドライブに出かけるなど購入してから1年弱で走行距離は1万キロに近づいている。
撮影のためのスポット探しはGoogle Mapなどを用いて海岸線などをチェックしながら、周辺環境などもしっかりとリサーチしつつ訪れているという。
「地元はもちろんですが、都内や千葉、神奈川などの撮影スポットは色々巡っています。テレビで見かけた場所などもすぐに調べて、アクセスや周辺環境を確認するのが日課になっていますね。もちろん有名スポットの中には撮影禁止場所や近隣の迷惑になってしまうようなところもありますので、そういった場所はどんなに魅力的でも行かないようにしています。自分の趣味のために周りに迷惑をかけるのはナンセンスですよね」
GRスープラをよりカッコよく撮るために、人生で初の一眼レフカメラまで購入してしまったのは趣味をより充実させるための投資。その満足度はGRスープラを手に入れた時と同じくらいの感動を覚えたという。
この感動を味わってしまったからこそ、同じ一眼レフでもミラーレスモデルならもっとイイ写真が取れるのでは…と考えるようになって、ミラーレス一眼の価格を調べはじめるなど“向上心が暴走しはじめている”そうだ。
そんなカメラに関する好奇心とともに、GRスープラと1年付き合ってきて気になってきたというのが3.0リッターターボモデルであるRZの走り。SZでも不満は一切ないのだが、それでも大排気量モデルのフィーリングを味わってみたいと思うようになってきたのだとか。
また理想の被写体であることを維持するために、ボディメンテナンスは欠かせない。プロコーティングによる完璧な仕上げはもちろん、週に1度の洗車とツヤ出し用のケミカルによるお手入れは必須のルーティーンとなっていて、ボディは隅々まで新車のような状態をキープしているのだ。
「僕の影響から、息子も免許を取ってクールレーシングでコンプリートカーのC-HRを購入したんです。それだけでなく撮影スポットまでドライブして並べて撮影することもあって、クルマを通じて友達のような関係を築けているのは、このスープラを購入してよかったなって思える点ですね。今では息子と撮影スポットの教え合いなんかもしています」
父から受けた影響によってクルマ好きに育ったカノンさん。さらにその影響を受けた息子さんへと、親子で楽しむカーライフはしっかりと受け継がれていく。
- 取材協力:
- 『神栖1000人画廊』(茨城県神栖市南浜)
『日川浜海岸』(茨城県神栖市日川)
かみすフィルムコミッション
(⽂: 渡辺大輔 撮影:土屋勇人 編集:GAZOO編集部)
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