【素敵なカーライフレシピ #19】新月は最高のドライブ日和、天体観測は至福の時間

クルマのある暮らしはオーナーの味付け次第。ひとりひとりの人生を豊かにするレシピは十人十色です。どんな調理法でクルマとの生活を楽しんでいるのでしょう。

第19回目は『今夜は晴天!』と聞くと、クルマに写真撮影対応の天体望遠鏡を乗せて出かけたくなってしまう宮下義直さん。愛車はトヨタ86

3人目の子どもが生まれて5人家族になってからは家族を中心に考えたクルマ選びをしていたため、自分だけのためのクルマ選びから離れていましたが、86がデビューしたときに久しぶりに自身が欲しいクルマが現れた!と興奮したそうです。
でも家族のことを考えると即座には購入することができず、長男が免許を取り、クルマを自分で運転するようになったのを機に、念願の86を手に入れることができました。

「デビューから7年間、じっと我慢(笑) やっと手に入れることができました」

選んだボディカラーは赤。どうしても赤い色のクルマに乗りたかったのだとか。
「リセールバリューを考えると白、黒なのですが86を見た瞬間に買うなら絶対に赤だなと。最初は自分には赤は似合わないだろうな…と思っていたのですが、意外と周囲には好評でした(笑)」

数年前から星空撮影にはまり、愛車86になってからは往路のドライブもますます楽しくなったそうです。星空スポットは朝霧高原、伊豆高原、河口湖、山中湖、奥多摩などなど、ドライブスポットとしても最高の場所。

「星空に興味を持ち始めたのは遡れば、小学校2、3年生のときから。親が星の本を買ってきてくれたことがきっかけだったと思います。地元は長野の南のほうで星空がとてもきれいなんです。シートを引いて寝転がり、よく星空を眺めている子どもでした」
空を見上げれば、当たり前のようにそこに天の川があったという宮下さん。そんな子ども時代に見た風景を探しにいまは愛車で星空観測と撮影にはまっています。

「いっしょに星空を見に行く友人が、オリンパスのカメラ設計部門でカメラの性能評価をしているんですね。だから友人は趣味と実益を兼ねて参加しています。ふたりで星空について語ったり、またカメラ器材についても話しが尽きません。夜中に行って、一晩中、星と撮影と、カメラの話しをしています」

一晩中星空を撮影して、明け方に帰宅。翌日は仕事のときもあるとのこと。体は酷使しているように感じますがリフレッシュになるのでしょうか。
「夜は冷えるのでとくに寒い時期はワークマンで購入した防寒具を着込んで、震えながら過ごすこともありますし、暗闇の中、動物の鳴き声にときどき怖い思いもすることはありますが、僕にとって最高のリフレッシュ。準備して帰宅するまで楽しくて仕方がないです。新月が近づいてくるとわくわくしてきます。晴天で新月。最高に星空が輝くタイミングです」

宮下さんがクルマ好きになったのは子どものころ。お父さんが運転するクルマの助手席に乗り、運転する姿やシフト操作を眺めるのが楽しみだったそう。
免許を取得してはじめて自分で購入したクルマがトヨタ・MR2(AW11)。新入社員で新車を購入したので食費を削ってガソリン代に充てていたそうです。
「維持費やガソリン代を捻出するのが大変でしたが、それでも週末になると友人とドライブを楽しんでいました」

でもMR2とのドライブを楽しんでいたある日。国道246号を走っていたら、さっそうと宮下さんのクルマを抜き去ったクルマの走る姿に心を奪われます。そのクルマはトヨタ・マークⅡ(GX71)ツインターボ。

「走りゆく姿が本当にかっこいいなぁと。それですぐにマークⅡに乗り換えました。でもその数年後、再び246でミニクーパーが走りゆく姿を見て速いなぁ~と心が動き、ローバーミニに乗り換えました。―――ミニに乗っていると次第にオールドミニがほしくなってくるんですよね。しばらくしたら、1966年式カントリーマンに乗っていました(笑)」
カントリーマンの次は1965年式のクーパーSへ。ミニの走りを楽しみ、ミニのオフ会にも参加しながらしばらくミニを堪能する時代が続きます。

ミニを手放すきっかけになったのは、結婚して2人目の子どもが生まれたとき。ミニは4人乗りのため5人家族になったことを機に、ホンダ・エリシオンに乗り換えました。
「ファミリーカーとしても十分な収納力で、足まわりも好みだったので走るのも楽しかったクルマです。もう1台、セカンドカーとしてホンダ・アクティ・バンも所有しているので、用途によって使い分けて乗っていました。アクティ・バンは日常使いにほどよく、走りも楽しいし、うちには薪ストーブがあるので薪を車内に満載にして運ぶのにも重宝していますね」
アクティ・バンは奥様にお願いしてマニュアル車にしてもらったそう。

そして現在は、念願の86とアクティ・バンの2台体制のクルマ生活を送っています。奥様には86の鍵を渡していますが、宮下さんの愛車へのほれ込みように乗るのは遠慮しているそうです。

「絶対にクルマに傷をつけたくないし、本当に大事に、大事に乗っているので、僕の無言のプレッシャーが強いのかもしれませんね(笑) 86は運転席から見える風景が本当に心地よいんです。低めのアイポイント、体をタイトに包み込むシートがとても心地がいい」
「以前は少しシートを倒し気味だったのですが、86に乗るようになってからシートは少し立て気味になり、むしろ正しい運転姿勢になりました。そのほうが運転はしやすく体も疲れにくいんです」

晴天で新月の夜は星空の撮影へ。それ以外にも86はいろいろなところへ出動しています。
「趣味で音楽活動もやっています。10人くらいのアンサンブルとオーケストラをやっているので、練習やコンサートのときは86にトランペットを乗せて出かけます」

さらにマラソンも趣味でフルマラソンにも数回挑戦しているそう。ゴール地点に86を停めて、フルマラソン完走後は、86で家路に向かうとか。また近ごろはトレラン(トレイルランニング)も楽しんでいます。

そんな多趣味な宮下さんに今後86でやってみたいことを尋ねました。
「家族でキャンプは何度か行っているのですが、86でキャンプをしたことがないので、必要最低限の荷物を積んでひとりでキャンプに行ってみたいですね。86はトランクスルーにすると車内で寝られないこともないんです(笑)」

86でひとり、男のキャンプ。気ままに星空を見て、撮影したり、たき火したり。眠くなったらトランクスルーにした車内で眠る。ここまでくると86は宮下さんの秘密基地。86を手に入れて、ますます遊び方が増えていく宮下さんなのでした。

(取材・文/鈴木珠美(officetama,Inc.) 写真/村上悦子)

[ガズー編集部]

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