プラドで日本車の良さに気付き、四駆街道まっしぐら!北海道では欠かせないクルマ

  • トヨタのランドクルーザープラド

北海道在住で、トヨタ ランドクルーザー プラドとスズキ ジムニーの2台に乗っているという「中嶋さん」。これだけ聞くと、四駆好き?と思われるかもしれませんが、これまで乗ってきたクルマは輸入車ばかりだとのこと。

ところが、とあることをキッカケに“日本車の魅力”、“四駆の走行性能の良さ”に気付いたといいます。輸入車好きの中嶋さんを変えてしまった出来事とは?

今回は、中嶋さん×プラド×ジムニーのお話。

――プラド&ジムニーとくれば、てっきり四駆好きなのかと思ってました(笑)。ずっと輸入車に乗っていたんですね。

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そうなんです(笑)。むしろ、国産の四駆に乗るのは初めてで、それまでは10台の輸入車に乗り継いできました。
ベンツのV350、シトロエンのAX、ランドローバーのディスカバリーなど、社会人になってからはずっと輸入車でしたね。ジャンルは固定せずに、スポーツカーや、家族が出来てからはフォルクスワーゲンのシャランのようなミニバンにも乗っていましたよ。

――10台……!?輸入車に乗り続ける理由は何だったんですか?

日本離れしたデザインが好きだったんです。ちょうど高校生の時にプジョーの405が発売されたんですけど、シートが大きくて、今まで見たことがない内装もカッコよくてね~。輸入車ってカッコイイなと心を打たれましたよ。

その時に、大人になって稼ぐようになったら絶対に乗るぞ!と決めたのがキッカケかな。初めて乗ったのは35万円で買ったシトロエンのAXでした。

――そんなに輸入車に思い入れがあったのに、なぜ日本車に?というより、なぜ四駆に乗ろうと思ったのですか?

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最近の北海道はクルマが1日で雪に埋まってしまうくらい積もるんですけど、その日も吹雪いていてビクビクしながら運転していたんです。

家に帰れるのか……と思っていたら、前からV字のポジションランプを光らせながら颯爽と駆け抜けるクルマとすれ違いました。何のクルマだろう?と思って見たら、それがプラドだったんです。

LEDのランプが暗闇の中浮かび上がっていたのが、とても印象的で購入を決めました。僕は走るのがやっとなのに……、何が良くて輸入車に乗っていたんだろうとさえ思いました。

――なるほど。そんなことがあったんですね。

トヨタのランドクルーザープラド

もちろん、それだけがキッカケで輸入車に乗ることを辞めた訳ではありません。良いところも沢山あるんですけど、輸入車って故障が多いんですよ。冬にヒーターのファンが壊れてエアコンがつかなかったり、雨漏りしてサンシェードに水が染み込んでブレーキを踏んだら落ちてくるとかね(笑)。

冬の北海道は、エアコンが壊れたら車内は極寒ですから、死活問題です。う~ん、なんというか……、日本車にない壊れ方をするんだよなぁ~。でも、修理から帰ってくると、よしよし!元気になったか?みたいな感じで愛着も湧くんですけどね。

――ダメな子ほど可愛いってやつですね(笑)。

そうそう(笑)。そう思っていたんだけど、もう輸入車に乗るのをやめようと思う出来事があったんです。
購入して1年も経っていないのに、電動スライドドアが止まる、ミッションオイルが漏れる。決定的だったのは、ブレーキブースターの異常を検知して、エンジンがかからなくなってしまい、家に帰れないということがあったんですよ。

北海道はクルマ社会だから、そういうのがあると本当に辛いし、日常生活に支障が出てきますからね。そんな時に、プラドが現れたんです。

――日常生活に支障……、北海道は雪国という少し特殊な地域でもありますしね。

それはありますね。雪国ならではの走行性能が求められるんです。例えば、除雪車が道路の脇に雪を寄せるんですけど、その雪が車庫の前に溜まるんです。だいたい30cmくらいかな?雪かきをせずに出ると、バンパーが引っかかって破れるから、今までは雪かきが必須でした。

その点、プラドは車高があるから雪かき無しでもOK!これには、かなり助かっています。あとは、どんな道を運転していても怖くないという所も気に入っています。僕は天候に関係なく、出勤しなくてはいけない仕事に就いているから、雪が積もっていて会社に行けないということが出来ないんですよ。

――そういう時って、公共交通機関は使わないのですか?

いやいや、今年はJRが5日間止まりましたよ。

――5日!? クルマが無い、もしくは雪道を走れるようなクルマに乗っていない方はどうしたんだろう……。

そこなんですよ、まさに僕がそうでしたから。このクルマが好きだから乗りたい!だけではどうしようもないことがあるんです。そう考えると、国産車は日本で運転することを想定して、必要な機能を備えているんだろうなと感じます。

逆に、僕が気づかなかっただけで、輸入車にもそれがあるのかもしれません。スウェーデンのサーブは、シフトレバーの後にエンジンスタートボタンがありましたし、フランス車はウインカーレバーの先にクラクションが付いていました。
僕には違和感だったけど、国の交通事情的に、その場所が良いのかもしれないですし。それこそ、雪がふらない国は、車高が高くなくても気にならないですしね。

――長年、輸入車に乗ってきたからこそのお言葉ですね。

  • トヨタのランドクルーザープラド

それで、長年乗ってきて気付いたのが“日本車が良いな”ということでした。家に帰れないとビクビクしていた僕が、今では助けを求められることがあるんです。
バンパーの蓋を開けて、そこにフックをねじ込んで牽引ワイヤーで引っ張る!もともとは自分のクルマを引っ張ってもらうために積んでいた牽引ワイヤーが、人様の役に立つとは思いもしませんでした(笑)。
つい最近も2台ほど救出して、急死に一生を得たと言ってもらいました。嬉しかったですねぇ。

  • スズキのジムニー

長年乗ってきた輸入車を卒業し、国産車に乗るようになった中嶋さん。「四駆の走行性能の良さに気づいてしまったから、セカンドカーはジムニーです。このジムニーもどこでも走れるし、いいですよ。趣味のキャンプも楽しめますし」とのこと。
これからも中嶋さんの日本車ライフ、四駆ライフは充実しそうです。

(文:矢田部明子)

[GAZOO編集部]