ウチナーンチュのシティとタウンエースバンの素敵な愛車ライフ
生まれてから55年間沖縄県に住んでいる、生粋のウチナーンチュである0046さん。
これまでの愛車遍歴は、AE86レビンから始まり、現在のタウンエースまで、合計11台ものクルマを乗り継いできたという。
現在は、86年式のホンダシティ(E-AA)と、93年式のタウンエースバン(KR27V)の2台でカーライフを楽しんでいるとのこと。
そこに辿り着いた理由は一体何なのでしょうか。
今回は、0046さん×シティ+タウンエースバンのお話です。
――シティとはどういう経緯で出会ったんですか?
若い時から、ホンダのモトコンポが好きで、ずっと乗っていたんですよ。当時はまだ、シティに興味は無かったんですけど…。大人になって、めちゃくちゃ綺麗なモトコンポを手に入れることができて「このモトコンポをシティに乗せたい」という欲求が急に湧いてきたんです(笑)。それで、ネットで探して購入しました。
――そういえば、シティのCMにモトコンポも出ていましたね!当時はセット売りがされていたんですか
ディーラーオプションだったのかな?その頃のホンダは、4+2ライフ(4輪+2輪ライフ)みたいなキャッチフレーズで売り出していたんですよ。 シティでモトコンポを運んで、目的地でモトコンポを降ろして走りに行こう。みたいな、そういうカーライフを提案していたみたいですね。
――ホンダが提案していた、シティとモトコンポのカーライフに憧れていたってことですか?
多分、シティに乗る人はモトコンポを乗せることが「究極の形」としているところがあるんじゃないかな。
――それでシティを探したと…。ネットで探した時はすぐに見つけられたんですか?
すぐに見つけれたのですが、最初は買わずに様子を見ていたんですよ。定期的にサイトをチェックしていたんですが、ある時急に無くなってしまって…。「あぁ!買っとけばよかった」ってめちゃくちゃ後悔したんですよね。
――諦めて、他のシティを探したんですか?
それが、1年くらい経ってから、またシティがネット上で売られていたんですよ。「前に目をつけていたシティと似てるな」と思って調べてみたら、全く同じ車体だったんです。その時は、もう、すぐに買いました(笑)。
――運命の再会というワケですね。
本当に運命を感じますよ。実は、実物を見ずに購入したのですが、クルマの状態もめちゃくちゃ良かったんです。 沖縄は気候の関係で、すぐ錆びてしまわないように、クルマを買ったらすぐ、防錆処置をしてもらうんですよ。その時、中を見たらめちゃくちゃ綺麗だったんです。多分、これまであまり乗られていなくて、屋内保管されていたんじゃないかと思います。塗装や内装も綺麗で、新車のようでビックリしました。
――シティを手に入れてからは、バリバリ乗り回しているんですか?
実は、軽く遊ぶ時にしか乗らないようにしているんです。 例えば、ツーリングとか、ふらっとドライブしたい気分の時とかね。あとは旧車イベントで、カーショーに展示車みたいな感じで出したりしています。シティにモトコンポを積むことが出来るようになったので、皆にも見てもらいたいじゃないですか(笑)。結構見ていってくれるんですよ。
――普段からシティを頻繁に運転している、というワケではないんですね。
購入する時から、普段使いするつもりでは買ってないんですよ。とにかく「モトコンポと合わせたい」という欲求を満たしたくてね(笑)。昔はモータースポーツをやっていた影響もあって、速いスピードが好みだったんですけど、今はもう、じっくりのんびり、気が向いた時に乗りたいなと思っています。
――故障にも気を遣うんじゃないでしょうか?
今は既にエアコンが故障しているので、夏場だったら、なるべく朝か夕方以降に乗るようにしています。かといって、あまりに乗らないと調子が悪くなってしまうので、定期的にエンジンをかけて走っているという感じです。シティは本当に元気に走るんですよ!
――0046さんが感じるシティの楽しさって、どういうところなんですか?
軽さですね。今の軽だと900kgくらいあると思うんですけど、シティは600kgくらいしかないんですよ。キビキビ走れて軽快な感じが、運転していると伝わってきて、気持ち良いんです。そういう面でも気に入っています。
――内装のお気に入りポイントはありますか?
全体的にシンプルなんだけど、ちゃんとおしゃれなんですよね。シートの柄も千鳥柄っぽくて、クラシックな感じで、80年代のSONYの商品のデザインのような内装が気に入っています。
――もう1台の愛車であるタウンエースとは、どのような出会いだったんですか?
ある時、ふとSNSを見ていたら、偶然タウンエースの投稿を見かけて、久しぶりに乗りたいなと思ったんです。きっかけは、そんなひょんなことがきっかけで購入したんですよ。平成5年式なんですけど、古くから作られている形で、この見た目が昔から好きでね…。
――ボディの色も渋くてカッコ良いですよね。
今まで乗ってきた車は、半分以上オールペンしているんですよ。ベースであるクルマを買ってきて、自分好みにオールペンしてカスタムするというスタイルが、自分流なんです。
――0046さんの投稿されている写真を見ると「ZENZAI WORKS」と所々に書いてあるのですが、お店をやられているんですか?
よく言われるんですけど、趣味でグッズを作っていて、作ったグッズに記載している名前が「ZENZAI WORKS」なんですよ
――ぜんざいって、あのぜんざいですか…?
そう(笑)。でも、沖縄のぜんざいって、皆がイメージするぜんざいとは違って、かき氷の下に冷たいおしるこが入っている食べ物なんですよ。 何年か前に、そのぜんざいがマイブームで、バイクでよくツーリングに行っていたメンバーと一緒に、遊び半分でグッズを作ったのが始まりでしたね。その時につけた名前なんです。
――デザインも0046さんが担当しているんですか?
はい。全部自分で作っています。仕事でデザイン系に携わったりもしていて、お客様のTシャツを作ったり、ポスターを作ったり、洋服屋の服を作ったこともあります。
――だからクオリティが高いんですね!ところで、キャンプにもハマっていらっしゃるんだとか?
どっぷりハマっています(笑)。みんなで料理を作ったり、お酒を飲んだり…。それが開放感があるというか、非日常的で楽しいんですよね。 それと、キャンプギアのかっこよさにも気付いてしまって。タウンエースにサイドオーニングをつけてから、昼間でもデイキャンプができるようになって、さらにキャンプにハマったと思います。まさか自分がテントを買うなんて、思いもしなかったです(笑)
――キャンプ用品にもこだわっているんですか?
キャンプギアもめっちゃ凝っちゃうんですよ。というのも、人とちょっと違う物を持っていたいんですよね。まあ、道具に限らずクルマもなのですが…。
――それが0046さんの“こだわり”なんですね!
思い返してみると、小さい時から、人の真似をするのが嫌いで…。クルマやバイクも「珍しい」とか「変わっている」ものが好きなんですよね。
――シティ(+モトコンポ)とタウンエースを持っているのは、国内でも0046さんだけだと思いますよ(笑)。0046さんにとって、かけがえのないものなんじゃないですか?
もう、彼ら無しの生活は考えられないですし、みんなが大切な相棒たちです。 本当に自分の本能のまま、好きなものにただ乗っているだけなんですが、たまたまそれがタウンエースとシティだったんです。これからもこの2台で過ごすカーライフが楽しみで仕方がないんですよね。今後も彼らを大切にしていきます。
気が向いたらシティでゆったりドライブし、キャンプではタウンエースが大活躍。 2台を自分流に乗りこなす0046さんは、自分の求めるカーライフを存分に楽しんでいて、まるで沖縄の海のように輝いていました。
11台ものクルマを乗り継ぎ、この2台に行き着いた理由は、きっと、この異色のコンビからしか生まれない“特別な楽しさ”があるからなのではないでしょうか。
【Instagram】
0046さん
(文:秦 悠陽)
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