平成2年から令和へと走り継ぐ クレスタJZX81。旧車ライフを楽しむということ
お父様が乗っていたクレスタに憧れ、免許を取ったら絶対に愛車にすると決めていた「koさん」。しかし、ネットで検索すると“維持費が高い”と判明。
どうしたものか……と不安に思うこともあったそうですが、無事に愛車として迎え入れた今思うのは、意外と何とかなるということ。時代の流れと共に変わる、古いクルマとの付き合い方を教えてくれました。
今回は、koさん×クレスタJZX81 のお話をお届けします。
――私も最近旧車を購入したんですけど、“旧車”と検索すると、“維持費が高い”って絶対に出てくるんですよね。
まぁ、実際にそうなんですけどね(笑)!僕もクレスタを愛車として迎え入れたとき、嬉しくて走行距離を気にせずにガバガバ走っていたら、エンジンがダメになっちゃって。そこからオーバーホールしたりなんだりで、購入価格の比じゃないくらいお金がかかっている気が……。あっ、やめよう。計算すると、辛くなるから……。
こういうのは新車だと見られないトラブルでしょうから、そうなると、古いクルマは維持費がかかると言われるのは納得なんですよね。
――冒頭からズバリ聞くんですけど、それが分かっているのに、愛車として迎え入れたのはなぜですか?
“父が乗っていた”という思い入れのあるクルマなことと、普通じゃ味わうことの出来ない楽しさがあるからです。
例えば、エンジンがかかって道を走らせるだけで、めっちゃくちゃ嬉しいんですよ。これって、クルマとして当然のことなんですけど、旧車の場合は“調子よく走る”というのが素晴らしいことなんです。これぞ、ならでは な所です♪
――それでいくと、購入できない車種がある というのも旧車ならではですよね。ところで、koさんとクレスタとの出会いは?
SNSで繋がっていたクレスタオーナーさんが、「降りるんだけど、どうですか?」と声をかけてくれたんです。当時、僕は会社に入って1ヶ月くらいだったんですけど、とにかく早く乗りたくて、有給を使って広島県まで引き取りに行きました。
今思えば、若さですよね。新入社員が、しかも入社1ヶ月のペーペーが有給って……。会社は結構ざわついていて(笑)、新入社員って有給取れるんだっけ?とか、クルマは広島県じゃないと購入出来ないの?近くのディーラーに頼めないの?と困惑していました。
――まぁ……、そうなるでしょうねぇ……。結局どうなったのですか?
午前中は出社して、午後に飛行機で広島県に行きました。
――でも、そこまで出来るのって、クレスタだからですよね。
そうなんです。僕にとって、クレスタはクルマじゃなくて、例えるなら、ペットです。病気になったら手術してあげたい、いつも綺麗でいてほしいから洗車するといったように、家族の一員です。
――とはいえ、維持も大変と思います。どうしているのですか?
約7年間乗っているんですけど、時代の流れと共に、その方法を変えています。
――と、言いますと?
僕がクレスタについて調べ始めたのが高校1年生の頃だったんですけど、その頃は“みんカラブログ”が主流でした。
記事読んで、部品の外し方を学び、イベントが開催されれば足を運び、みんカラで発進していたオーナーさんに話を聞く。情報は足で稼ぐ、って感じですね。
しばらくするとTwitterやCrrTuneが普及し、DMで直接聞いたり、“大黒なう”と呟くと、“じゃあ今から行きます”なんてこともありました。で、今はインスタのリールやYouTubeを見て、修理方法を見ることが出来るんです。ちなみに、あくまで僕個人の感想ですけどね。だから、単独でも何とかなるし、仲間と旧車ライフを楽しむことが出来ます。
一方で大変になっているのは、部品の価格がどんどん上がっていることです。 昔は1000円だったのに 今は丸が1個増えているし、その場でバラして欲しい部品を売ってくれる解体屋さんが減っています。
―なるほど。良いこともあり、悪いこともありってことですね。
はい。ただ、変わらないことがあります。そして、これが旧車の1番素敵な所なんですけど、趣味趣向が同じオーナー達とカーライフを共有できるということです。
例えば、エアコンのボタンをポチッと押すとウィーンとモニターが出てくるモニターは、経年劣化によって出なくなるんです。壊れると温度設定のボタンなどが触れなくなるから、風量や風がどこから出てくるかは、センサー次第になっちゃうんです。通称、触ってはいけないボタン(笑)!
こういった話を共有できたり、情報や知識、その人の考え方を知れるというのは とても面白いですよ。みんなで助け合って維持するクルマって、そうそう無いでしょ?
――今後は、どういう風に楽しんでいきたいですか?
ノーマルを維持しつつ、労わりながら乗っていきたいと思います。最近、免許取り立ての子も沢山いて、僕は中堅所になってきました。だからって大したことが出来るわけじゃないけど、部品を正規の値段でゆずったり、知っていることがあれば教えてあげられればな〜なんて思っています。
いや、まだまだなんですけどね!そういう気持ちがあるということです。だって、旧車ライフはすごく楽しいから。
きっと、電話越しはニコニコしながら話していることが予想される、明るい声で話してくれたkoさん。Koさんなりの旧車の楽しみ方を教えて頂きました。
(文・矢田部明子)
トヨタ車 で愛車ライフを楽しむ
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