納車後の初ドライブは家族4人でマツダ本社まで聖地巡礼!2005年式 マツダ RX-8 タイプS(SE3P型)
1台でなんでもこなせるクルマは存在しません。どこか妥協したり、諦めたりする必要があります。今回、オーナーの希望である「家族4人で乗れて、なおかつスポーツカーであって、運転して楽しいっていう条件は外せない。さらに…」といったハードルの高いリクエストを見事にクリアしたマツダ RX-8を所有するペイジさん(40歳)を取材しました。
―― まずは、ペイジさんの愛車について教えてください
愛車は「2005年式 マツダ RX-8 タイプS」です。手に入れてから3年、現在の走行距離は約14.7万km、私が手に入れてからは4.3万km走りました。
―― ロータリーエンジンを積んだ“エイト”ですね!小さい頃からクルマ好きだったんですか?
父がワンダーシビック、グレードは「Si」に乗っていて、子どもの頃からクルマ好きでしたね。3歳くらいのときは自覚がありました。私は1984年生まれなんですが、幼少期のときがちょうどF1ブームだったんです。3、4歳の頃には父とテレビでF1を観戦していましたよ。セナと中嶋悟がロータスホンダで参戦していた頃だったのを覚えています。
―― まさにF1は盛り上がっていった頃ですね。ロータリーエンジンに関心を持つようになったのも子どもの頃でしたか?
クルマ以外には戦隊モノが好きで、小学生のときには「光戦隊マスクマン(1987年)」にハマりましたね。リーダーのタケルが、劇中で赤いサバンナ RX-7(FC3S)の前期型に乗っていたんです。このときから現在にいたるまで、FC3S型のサバンナRX-7はいつか欲しいクルマとして存在しつづけています。
―― …ということは、人生初の愛車もロータリーエンジン搭載車に?
そのつもりで運転免許を取得して、FC3S型のサバンナRX-7を買うつもりで探したんです。当時はまだ二十歳そこそこ。手取りで20万円もらえるかどうかでした。クルマ仲間の先輩たちから「お前の給料ではFCは無理だ」って言われて、泣く泣く断念したんです。
ロータリーエンジンがだめなら、父も好きなホンダに、VTECエンジンのクルマにしよう!と、7代目シビック(EU型)を買ったんです。これが人生初の愛車でした。ただ、これが物足りなくて…。3ヶ月で4ドアのインテグラタイプR(DB8型)に乗り替えました。手に入れた最初の年に壊れまくって、修理代だけで120万円くらい掛かった記憶があります。ひとり暮らしでアパート代や生活費とクルマの維持費でお金がなくなり…。給料日前にはもやしを食べて乗り切っていました。
最後はボロボロになってしまって手放しましたが、結局、このインテグラタイプRには15年、18万kn乗りました。
―― インテRとはずいぶん長い付き合いだったんですね…。そして現在の愛車であるRX-8を手に入れることになるんですね
私がまだ20代の頃、峠やサーキットを走っていたときに知人がRX-8を購入して、運転させてもらったことがあるんです。そのときのカミソリのようなコーナリング性能がずっと印象に残っていました。
とはいえ、実はRX-8を購入したのって消去法で最後に残ったクルマだったから、なんです(笑)。RX-8を買う時点で結婚して子どもが2人いました。そうなると、家族4人で乗れて、なおかつスポーツカーであって、運転して楽しいっていう条件は外せない。さらにチューニングして頑張ったらサーキットで速いタイムが狙えるとクルマっていうと、案外選択肢が限られてくるんですね。
さらに、インテグラタイプRの売却が決まり、そのタイミングが迫っていて、待ったなしの状況だったんです。たまたまクルマ仲間の後輩がRX-8に乗っていて、この手があったか!と、地元のロータリー専門店に行ってRX-8の売り物がないか尋ねてみたら「もともとお客さんが乗ってたけど、転勤になって手放したRX-8がある」ということで見せてもらったんです。その日はバッテリーが上がってエンジンを掛けられなかったんですが、翌日改めてエンジンを掛けたりしてみて決めました。
―― ついに念願のロータリーエンジン搭載車を手に入れましたね。納車当日のことを覚えていますか?
2021年6月20日が納車日でした。納車して最初の交差点を曲がったら純正ショックが抜け切っていていきなり底付き。そのとき「このクルマとも長い付き合いになりそうだな」と感じましたね(笑)。
ちなみに、初のドライブは広島です。家族4人でRX-8に乗ってマツダの本社に行き、里帰りしました。ロータリーエンジンおよびRXシリーズの聖地にRX-8で行くのは非常に感慨深い気持ちでいっぱいでしたね。マツダ本社や地元の有名ショップなど初めて訪れた場所もあり、ロータリーエンジンとRX-8に対してさらに愛着が増したことは確かです。
―― いい思い出ができましたね。奥さまやお子さんたちの反応も気になります
妻とはもともとクルマを介して知り合っているので、私のクルマ趣味に対しては半ば諦めているというか、そのあたりも折り込み済みで結婚してくれたので何も言ってきません。
子どもたちをRX-8に乗せて毎日保育園まで送迎していますが、下の子(女の子)はRX-8に乗るとシフトノブを動かそうとします。15年後にはリアル真子ちゃんになっているかも(笑)。
―― これは将来有望ですね。ご自身のRX-8に関してのこだわりや自慢できるポイントを教えてください
13Bエンジンの無限に回っていくようなフィーリングと唯一無二のサウンドと、コーナーをクリアするたびに思わず顔がニヤけてしまう抜群のコーナリング性能です。
ちなみに、エンジン、ミッション関連などの重整備以外はすべてDIYです。どんなにチューニングしても普段使いできるクルマに仕上げることを心掛けています。
現在装着しているフロントバンパーは、ヤフオクで解体パーツを安く購入してパテ成形から塗装まですべてDIYで仕上げています。それと、マッドフラップも色違いの解体部品を自家塗装して取り付けています。屋根もクリア塗装の剥げがひどくなったので、自宅の庭で自家塗装して仕上げました。エンジンや足回り等のチューニングをしたいところですが、外装の劣化も目立ってきたので全塗装してあげたいですね。
―― RX-8を維持するうえで気をつけていること、意識していることはありますか?
日頃から、エンジンルームやタイヤの空気圧、外装の劣化など、目視できる部分は定期的にチェックするようにしています。また、オイル類やプラグ交換など、定期交換する箇所は交換サイクルと交換時期をキチンと残すようにしています。それから、油温や水温など、メーターで数値が分かる箇所は、季節による平均値を控えておき、エンジンまわりのコンディションに異常がないかデータを残すようにしています。
―― 最後に、愛車であるRX-8に、そして奥さまに伝えたいメッセージをぜひ聞かせてください
RX-8に対しては「これからも家族とともに人生のページを刻んでいきましょう!」と伝えたいです。そして、妻に向けてのメッセージですが「私のクルマ趣味に対して、何ひとつ文句をいわず、ここまで付き合っていただきありがとうございます!」
ご自身のカーライフも充実させつつ、奥さまやお子さんたちのこともしっかりと気に掛けるペイジさん。取材中に感じたのは、(ご自身ではおっしゃらないけれど)お話を伺えば伺うほどまさに理想的なイクメンパパ!家事育児をしっかりとこなしているからこそ、奥さまもペイジさんのクルマ趣味に対して理解を示してくれるのでしょう。
ペイジさんの愛車であるRX-8も、5人目の家族としてこれからさまざまな思い出を紡いでいくのでしょうね。
【Instagram】
ペイジ@RX-8さん
【X(旧Twitter)】
ペイジ@餃子食べたいさん
【YouTube】
ペイジのロータリー日記
<取材・編集 株式会社キズナノート>
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